ふぁーぁ
あかん眠い
なんとか学校まで遅刻せんと来たんやけど
眠くてねむくてしゃーない
ゲームのしすぎというのは自覚しとるんやけど
『小泉さん おはよー』
『おはよぅ』
なんてクラスメイトに挨拶の後
いつものように下駄箱を開けたら
上履きの上に置いてあったのはウサ柄の封筒
えっ
これってなんなん?
んーーーーーーっと考えてると背後から手が伸びてきた
『リサぁーーーー これってラブレターちゃうん?』
『の のぶちゃん。』
『いやーーーーラブレターみよっ あけてええ?』
あたしの返事の前にのぶちゃんは封筒をあけた。
(って あかんやん。あたしあてやでーーーー)
わくわくしながらのぶちゃんは開いた
んやけど
『リサ これなんなんやろ?』
便箋には何も書かれてなくて
真っ白な状態やってん
『もしかしたらみかんの汁で書いてあって・・・』
『アホかっ そんな小学生みたいな事誰がすんのよ』
『そしたらホワイトペンで書いて『ないっちゅうの』』
きっと いたづらやって・・・
ちびーーーーーーーーーっと期待したけど
あたしにラブレターやなんて ありえへんやん
★★★
そんなこんなでいつもどおりの放課後
『今日もなんもなく一日 平和でしたっと』
(朝 ヘンな事あったけど)
日直の仕事を大谷に押しつけられたあたしは
ぶーぶーと言いつつ日誌を書き上げた。
ゴリん所に日誌を持っていこうとした時
『小泉さんっ』
クラスメイトの木山くんがあたしに声をかけた
木山くんは部活終わりなんかサッカーのユニフォームのまんまやった
『今日なんもなかった?』
『えっ? うん 何もなく平和な一日やったで』
『ふーん なんもなかったって事にしてまうん?』
木山くんは細い目をさらに細めて笑った。
ちびっとだけ怖い笑
『って 木山くん?』
『アレは なかったことになるんや』
ジリジリと木山くんはあたしとの距離を縮めてくる
『アレって?』
『・・・下駄箱の みいひんかったんか?』
下駄箱。
下駄箱 下駄箱って もしかしてあの白紙封筒
『もしかしてウサの柄の封筒『そうソレ』』
見たけど みたんやけど・・・
『返事は?』
『といわれましても 真っ白やったんで・・・』
『真っ白?』
『うん 真っ白であぶり出しなんかなぁって思った』
『うそっ マジでか・・・』
真っ白という言葉に木山くんは頭を抱え込んで
『せっかく思い切ったのに』なんて独り言を吐いた
『ごめん 小泉さん それあぶり出しでもなくオレのミス。白紙は間違い』
『そ そうなんや』
次の瞬間 がっしりと手を握られた
『小泉さん オレの彼女になっ『木山 そこまでやっ小泉から手 離せ』』
『大谷っ』
現れたのは 部活終わりの大谷
『大谷 お前には関係ない』
『あるわ おおありや。 小泉は 』
オレの彼女や
end