『やっと帰ってこれたぁ』
マンションの駐輪所で時計を見ると
連絡していた時間より30分ほど過ぎていた。
電車2本も乗り過ごしてん
真咲先輩には大谷との約束が先にあるから帰りますってゆうてんけど
いつも一緒におるんやから今日ぐらいって言われたけど
今日は『大谷と一日ゴロゴロ』したかったんやもん。
とはいえ
さすがにこの時間からゴロゴロは無理やけど…
チャリを駐輪所において階段上がってたら
なんかええにおいがしてきた。
そういえば今日おにぎり1個しか食べてなかった。
1時間だけでも真咲先輩に着いてってたら…
ぶるんっ ぶるんっ…
あたまを2回横に振ってこっんとげんこつで叩く
1時間だけなんて無理やし
大谷が家で待っててくれてるんやもん。
ぐぅーーーーーー。
けどほんまにええ匂い。
んっ?
なんかこの匂い大谷の部屋から匂ってきてる気がする
合鍵でドアを開けようとしたんやけど…
あかん…あたし忘れて出て行ってた
ピンポーン♪ピンポーン♪
景気よく玄関チャイムを鳴らすとすぐに部屋の扉が開いた。
★★★
『おかえり、リサ。ハッピーバースデイ!』
三角帽子かぶってクラッカーを手にした大谷が出迎えてくれた
手を引かれ部屋に入ると…
テーブルには凄いごちそうが並んでた
やっぱり匂いの元はここやってんや…。
あたしが好きなハンバーグとサラダ…
そしていちごがたくさんのったバースディケーキ
『さっ 座って座って今日の主役はおまえやで(笑)』
『お…大谷ぃ』
大谷に急かされ席に着く
ケーキのろうそくに火をつけって…
なんかろうそくの本数違う気もする(笑)
けど まあとりあえず…
♪ハッピーバースディ トゥ ユー…
ふぅと
火を吹き消した後
なんか感謝の言葉でもゆおうとした時
ぐぅーーーーーーーーーーーーと盛大におなかの虫が騒ぎ出した。
『はははははは 鳴ってんでぇ』
『うっ…』
『ええから もう飯食え(笑)』
『い…いただきますっ』
パクっ…
『お…美味しいーーーーー。これってどこのハンバーグ
びっくりドンキーやないやんな。めっちゃ美味しい』
『そ…そうか』
『うん 特にこのハンバーグソース。あたしが今まで食べた中で
一番美味しいーーーーー。なぁどこの?』
そう聞くと大谷は耳まで赤くなってぼそっと呟く
『…オレ…が…』
『ん? 大谷が買って来てくれてんやろ?』
『ちゃうねん…』
『ちゃうん?って…えーもしかして…』
このハンバーグって大谷が手作りしてくれたもんらしい。
『あんなリサなんもいらんってゆうてたけど…
やっぱ誕生日は祝いたいやんけ…せやから…』
わざわざ大谷はオカンに聞きに行ってレシピ貰って
一生懸命このハンバーグを作ってくれたらしい。
今日あたしが仕事やったからゆっくり作ること出来たんやて(笑)
という事は…
もしやこのいちごのケーキも…
『ちなみにケーキは駅前のUSAでこうてきた。』
さすがの大谷もケーキまではチャレンジできひんかったらしい。
『大谷 ありがとう♪めっちゃ嬉しい…。』
『そっか そりゃよかった(笑)』
『ほな感謝の…』
ちゅ…頬にキスしたらちびっと不満顔(笑)
『リサ…そこよりココがええねんけど…』
唇にキスを返された。
なぁ大谷
来年も再来年もずっと ずっとその先も…こうして祝ってな
なんもいらんなんてゆうたけど
あたし大谷の愛だけは ずーっと感じてたいから
END
<おまけ>
『なぁ大谷これってハンバーグヘルパー使ったん?』
『はぁ そんなん使わん。大谷家直伝の…』
『今度一緒に作りたいなぁ…大谷家直伝』
めっちゃいいやん!!
ここまで、してくれて、ほんまに感謝です(^^)
リサちんもいい誕生日やったね~(笑)
いえいえ
新鮮な素材でした
むっさ書いてて楽しかった
ありがとー
みなみっち
ハンバーグが食べたくなったのは
あたしだけ…
ありがとー
ハンバーグおいしかったぁ
まゆどん
ひとくち食べ.る?