春はあけぼの
『ふぁーーーーーぁあぁぁ』
と小泉がでかいあくびを おっきな口広げて披露しよった。
ほんま…こいつには恥じらいという言葉ぬけとるん?
『小泉 でかいんは背だけやないねんなっ(笑)』
『うっ…。見てた?』
『あほかそんだけでかい声と口…見えんわけないやろオレ2.0やのに…』
『で…できれば忘れてください。』
『あははははは 忘れられんわ そんなん…』
小泉のあくびの理由(わけ)
ポカポカと小春日和のお日様の下…。
小泉が持ってきたでかいブルーシートに二人並んで座り込んで
大浜公園の一角 お花見の後 日向ぼっこしとるから…
『だってさぁー めっさ気持ちええねんもん。日向ぼっこする猫の気持ちが
痛いほどわかるわっ♪』
『ほー。そしたら小泉そのでかい背をぐるーっと丸めて…』
『丸めんし いちいちでかいっていわんといてよ…。』
『はいはい…』
『ほんまそれが好きな女の子にゆうセリフなん(ぷぅー)』
ドサっ…
オレは身体を倒して昼寝の体制。
ついでに小泉も引っ張って 一緒に昼寝を誘った。
『わっ なにすんのっ』
『なぁ 小泉。こうして寝ころぶともっと気持ちええと思わん?』
小泉は眩しそうに見上げた空に見とれながら『うん』と頷いた。
『大谷 ほんまに 気持ちええーーーーー。』
『ほんまやな。』
もうすぐオレは大学
小泉は専門学校の学生になる。
それぞれの時間が 始ってこんなにゆっくりできることも少なくなると思う
『なぁ 小泉 こんなに…』
『ん?』
『昼寝が気持ちええとか それっておまえが隣におるからかな?って…』
『大谷・・・。』
仰向けになっていた身体を小泉へと向ける。
小泉も横を向いて2人は見つめあった。
『へへへへ♪あたしもっ…そう思う。』
なんて笑うから心臓掴まれてしもた(笑)
『なぁ オレやっぱ小泉が…ん?小泉???』
『Zzzzzz おおたにぃ…ZZデヘっ…』
気持がよすぎて すでに小泉は夢の中。
オレは寝息を立てているその頬に そっとキスを落とす。
おこさないように…
そっと…
end