「イロンサット」断髪フェッチに堪えられないタイの三流映画に栄光あれ！

この映画はもちろんタイの露店で30バーツで販売されている三流映画であるが、半年前には芸能誌を騒がせた作品の続編である。タイを代表するセクシー女優が丸坊主にされるという、なんとも髪フェッチ（私のことではない）には堪えられないキワモノ作品である。
男に騙された美女が売春組織に売られて抵抗したため髪の毛を刈られてしまうという内容だが、美女の美しい髪を苅るという基本的な快感を監督もカメラマンも全然意識していない淡白な映像表現になっているのが情けなくタイらしい作品。
　本当にこういうフェッチには無頓着な国で現実では女性の無意識の隙間の美で十分に楽しめる国である。街のいたる場所に鈴木春信の浮世絵のような極端に痩せていて手足が長く、香ばしい非積極的な色気を忍ばせている娘達に遭遇する。浮世絵フェッチとでもいうのであろうか、栄養失調気味で十分に開花していない肉体は進化したロリコンにもてはやされるだろう。
＿＿と思って期待しないで続編を看ていたらなんともう一度、騙された美人女子大生が同じシチュエーションで髪をバサバサと切られるシーンには興奮する。今度は悪女がカットするので前作の男の美容師のような遠慮はない。まるで楽しんでいるかのように芳醇な黒髪をバサバサと坊主が似合わない美女だけに本当に悲壮感がただよって興奮する。カメラマンを交代させないと。これだけの貴重なシーンをフェッチに無関心なカメラマンが感情移入をせずに撮影するなどもってのほか。興奮は怒りに変わりやすい。この間の中国での反日デモも興味本位で興奮してデモに参加した群衆が怒りに昇華したものだろうか。愛国のためには坊主も構わない！（何の意味だろうか）
この作品には今度はカオサイを初め世界チャンピオンの引退ボクサーが三人も助っ人で出演して警察が到着する前に売春組織をやっつけるのである。三流映画に栄光あれ！