ホテルの天使(2517)
監督:Chatrichalerm Yukol
出演:Viyada Umarin Sorapong Chatree
https://www.youtube.com/watch?v=dzvxVsdJIns#t=17
東北大地震の時のテレビのACはいまもあの時の不安を思い出すが、地震の混乱が少し収まりかけてバンコクへ来たらまたここでも大洪水で就任したばかりのジンラック首相が鱒 . . . Read more
いつの間にか黄色とか赤とかシャツの色で色眼鏡で見られる国になってしまった。これは何かクーデターとか政変があるといつも知識人達が思考停止になったツケが分断の結果だが、「もともと個人主義の強いお国柄だからね」というゆるい感想で日本への鋭い眼差しを意味なく避ける。しかし、「可哀想な漂流者」と一時的にMの快楽に酔うタクシン氏はドバイで娘とショッピングを楽しんだり、今度はマンデラ氏を不遇の大金持ちの自分に . . . Read more
警察署の駐車場。いつも夜になると不思議な霊気が漂ってくるのは事故車からか。たぶんここに死体が挟まれただろう運転席とハンドルの間のわずかな隙間。ガラスは割れて外気とホコリにまみれた車中からはかすかな血の匂いが。こういう高級車やトラッックがなぜか引き取り手のないまま放置されている。署内の取り調べ室は蛍光灯のくせにやけに暗い印象。もう仕事がたまらなく嫌だと顔に書いてある小役人顔の係官。隣では浅黒く汚く、 . . . Read more
私の年代ではドタバタというと敬愛する筒井康隆の作品を連想するが、この映画はかなりあの懐かしい時代の意味のないドタバタをホラーというオブラートで包み、しかもアフリカというブラックジョークでタイよりも低位とされる第三世界を巻き込んだどうしようもない代物。この作品の背景に見え隠れするのはやはりブードゥ教なのか、それともタイでの「ブッシュマン」のヒットの柳の木の下の鰌を狙ったものなのか、制作会社に聞いてみ . . . Read more
落ちこぼれインターン医学生の青春を描いた薬にも毒にもならない青春コディー。こういう 映画というのは想像力を減退させるせいか、何も浮かばなくなる。バンコク=医者=放蕩息子というステレオタイプ化に地方格差を結びつけたようだが、結局のところ宗教、民衆、皇室という大三原則の枠組みのなかでのストーリーが展開する。 コラート県の病院にバンコクからああいう車高の低いスポーツカーで乗り付けるのは本当に無茶な話で今はガソリンも高いので首相のサイドビジネスの格安航空を利用するほうが経済的だ。10年前くらいは都会の人間にとって地方暮らしはアフリカの砂漠でキャンプするようなものだったが、いまは少し車で飛ばせばカルフールやマクロなどの大型ショッピングセンターへのアクセスもできるが、これとて地方の中心部だ。まさに映画のように仕事の後はローカルなオープンバーでカラオケとビールでしか発散できないような場所だとこれは地獄である。 . . . Read more
また混沌としてきた。これがどうしてTOM YUM PEEの続編なのか、どうもわからない。たぶん違うホラーストーリーだが、映画の全編に流れる雰囲気が初期のウルトラマンの怪獣だけをフィーチャーした作りになっているのは年代のせいかも知れない。内容としては村のオバさんが実は人間の内蔵を食する怪物だったというものだが、食べ方が口から喉元に手を入れて内蔵を一度に引き釣り出すという乱暴な描写が恐さを加減している . . . Read more
タイの日常ドラマ。パタヤというのはバンコキアンにとっては「ハレ」と「ケ」、つまり日常と非日常という関係なのだろうか?パタヤで何かしらの新しい絆ができる場でもある。普通はパタヤはこの映画のように男女の関係強化とか、もうすこしマシになるとセミナー会場としての非日常があるわけで「ケ」を偽装した「ハレ」もある。だいたいあんな汚染された海で恋人と戯れるというのは負の”ハレ”で後で皮膚がハレれるのは間違いな . . . Read more
冒頭のドンムアン空港やヴイパワディ・ランジット道路の車の流れの映像はイメージ映像だろうか、色々な作品で使われたようなフィルムの粒子の荒さに80年代が蘇る。あの頃はどこにいっても直射日差しのあたる場所以外は暗かった。ホテルのロビー、映画館、空港ビル、百貨店などはまるで太陽核のシェルターのように熱気と日差しを遮っていたし、映画のスクリーンだって中古のモニタのように薄暗かった。バンコク銀行のどの支店ビル . . . Read more
Googleでカンボジア、蛇、映画というKeyword検索をすると直ぐにこの作品が"ビンゴ-"となるほど有名な映画らしい。何が有名かというとなんでもカンボジアで製作された30年ぶりの本格的な映画で民話を元にしたリメイク。内容に関しては共同通信の記事があるので、そちらを参照したほうが詳しい。このカンボジア版「青い山脈」は戦後の自由な空気を絶妙な節回しのテーマ音楽が効果を高めているのか、もう三日も耳か . . . Read more
プラクルアン(中心の仏という意)というのはお守りでこれをペンダントとにして人間の中心に置くことでドッペル効果を狙っているのだろうか。そういえばタイ人がクルアンと何気なく発音するときにすでに中心という概念に飛んでいくような気を感じる。これはあの気候と環境の中での迫力なので、雪国でこれを発音しても氷を溶かすことができないし、吹雪のうねりにフェイドアウトしていく。プラクルアンを最初に見かけたのが、くそ暑 . . . Read more
バンコクのアンティークショップで働くSa(Wannasa Thongwised)は、どうしてだか知らないがカンボジアのクメール美術に引きつけられる。また同時にクメール美術を専門とする青年考古学者Sarot(Nattanun Khunawatも自分の首を切って死ぬというイメージが湧き上がってくるのは、クメール王朝の発掘である石棺を発見したときからだ。Chayaというのはタイ語でconsortの意味で . . . Read more
久しぶりのBーー(マイナス マイナス)級映画。こういう映画の予算というのはどのくらいなのか分からないが、Filmに焼き付けなければ団塊の世代の退職金で十分製作できそうな気がする。この映画でも十分にB級映画に昇格するチャンスはあったのだが、予算の少なさが決定打となった。何かのキッカケで人間の本性が見えるようになった青年が恋人を獲得するというストーリだが、相手の美人医者には本性はなかったのだろうか?た . . . Read more
バンコクで間違いなく頭が狂っていると思われる格好が、ロングコートの着用だ。映画『マトリックス』の成功でこういうスタイルが影響しているのだろうが、だいだいスーツだって赴任してから一週間もしないうちに上着はもうタンスの肥やしに。ハリウッドスターのような美男美女や大金持ちでもなく普通の人々に夢を与えるのが映画とすれば、こういうコメディアクション+パロディの作品を制作する主演のMum Jokmokは偉大 . . . Read more
タイ文学の金字塔はディープ・サウス体験青春記:::「グラミーの映画はこんなに予算を遣ってこの程度か!」と映画のように酔いつぶれて叫んでいる野蛮な友人のことは置いておいて、思わず南タイの美しい熱帯雨林に引きずり込まれるような作品だ。バンコクの大学を卒業したばかりのエリート学生が体験する錫鉱山でのディープ・サウス体験青春記。「人生で必要なことはすべてあそこで教わった」という通り、この作品は原題と同じ「 . . . Read more
『Midnight,My Love』 この主演男優は標準的な中年タイ人を演じさせたら彼の右に出る者はいない、と断言できる自然な演技の味を理解するにはOver Action連続のタイのテレビドラマを不幸にも見続けた末の悟りの境地だとご理解願いたい。ハンサムでも、金持ちでも頭脳明晰でもなく、仕方なく都会に出てきた中年男は生きて行くためタクシー運転手としてのスキルに寄りかかる。しかし、彼の回りの仲間達と . . . Read more