全国のあちこちで、歌舞伎公演の見られる今月。とはいえ、「顔見世」と題された新橋演舞場の公演は、やはり歌舞伎ファンにとって特別。ところがわたしは、勘三郎丈復帰の平成中村座にばかり頭が行っていて、着物仲間の黒猫さんに声かけてもらうまで、新橋演舞場のことをチェックするのをすっかり失念していた。
いやいや、あぶないところだった。
こんな舞台を見逃すところだったなんて。
菊之助丈のここ数年の躍進ぶりは目覚ましいものがあるとは思っていたが、今月の彼は、男の色気にあふれているというか…とにかく舞台上の彼から目が離せない!学生時代、好きな人ができると、そっちの方ばかりが気になってしまった経験があると思うけど、そんな感じ(何十年前の話や…)。
新三之助と呼ばれて、海老蔵(当時の新之助)や松緑(当時の辰之助)と一体で売り出されたのは10年ぐらいまえのことだったか。三人の中では、菊之助上は、演技についてはきまじめな印象を受けていた。ただ、実は一番遊んでいるかもしれないと、この舞台を見て印象が変わった。そうでなければ、あれだけの色気は出ないよね~…と、すっかりおばちゃん目線で舞台を楽しんだのであった。
この日、もうひとつ印象的だったのは、「髪結新三」の親分、弥太五郎源七。今までこの演目で、大した注意を払った役ではなかったのだけれど…
源七は街々を納める大親分。トラブル解決のために、頼まれて新三と交渉を進めるが、新三に良いようにあしらわれ、交渉に失敗。その評判のせいで勢力を失ってしまうという役柄。
この人物、40歳台とのこと。ああ、自分と同世代…。
最近、会社でも若い人たちの勢いや成長をひしひしと感じ、それはそれで嬉しい一方、自分の成長のなさに焦ることも多いのです。源七に、つい自分の姿を重ねてしまったりして。
年齢とともに組織や社会での役割も変わっていく。そこに自分をどう合わせていけばよいのか?そんなことを考えさせれてしまったのでした。
この日の着物は、結城紬に菊柄の型染め帯を合わせて。お気に入りの組み合わせ。
3階席だと、こんな感じの渋めの紬が合う気がします。
演目等備忘録[夜の部]
一、歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)
外郎売実は曽我五郎 松 緑
小林朝比奈 権十郎
茶道珍斎 亀三郎
近江小藤太 亀 寿
曽我十郎 松 也
大磯の虎 梅 枝
八幡三郎 萬太郎
化粧坂少将 尾上右 近
梶原景時 亀 蔵
小林妹舞鶴 萬次郎
工藤祐経 三津五郎
二、京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)
道行より鐘入りまで
白拍子花子 菊之助
妙念坊 松 也
喜観坊 尾上右 近
雲念坊 男 寅
阿観坊 小 吉
仙念坊 團 蔵
謹請坊 田之助
梅雨小袖昔八丈
三、髪結新三(かみゆいしんざ)
髪結新三 菊五郎
手代忠七 時 蔵
下剃勝奴 菊之助
白子屋娘お熊 梅 枝
家主女房おかく 亀 蔵
加賀屋藤兵衛 権十郎
車力善八 秀 調
白子屋後家お常 萬次郎
家主長兵衛 三津五郎
弥太五郎源七 左團次
いやいや、あぶないところだった。
こんな舞台を見逃すところだったなんて。
菊之助丈のここ数年の躍進ぶりは目覚ましいものがあるとは思っていたが、今月の彼は、男の色気にあふれているというか…とにかく舞台上の彼から目が離せない!学生時代、好きな人ができると、そっちの方ばかりが気になってしまった経験があると思うけど、そんな感じ(何十年前の話や…)。
新三之助と呼ばれて、海老蔵(当時の新之助)や松緑(当時の辰之助)と一体で売り出されたのは10年ぐらいまえのことだったか。三人の中では、菊之助上は、演技についてはきまじめな印象を受けていた。ただ、実は一番遊んでいるかもしれないと、この舞台を見て印象が変わった。そうでなければ、あれだけの色気は出ないよね~…と、すっかりおばちゃん目線で舞台を楽しんだのであった。
この日、もうひとつ印象的だったのは、「髪結新三」の親分、弥太五郎源七。今までこの演目で、大した注意を払った役ではなかったのだけれど…
源七は街々を納める大親分。トラブル解決のために、頼まれて新三と交渉を進めるが、新三に良いようにあしらわれ、交渉に失敗。その評判のせいで勢力を失ってしまうという役柄。
この人物、40歳台とのこと。ああ、自分と同世代…。
最近、会社でも若い人たちの勢いや成長をひしひしと感じ、それはそれで嬉しい一方、自分の成長のなさに焦ることも多いのです。源七に、つい自分の姿を重ねてしまったりして。
年齢とともに組織や社会での役割も変わっていく。そこに自分をどう合わせていけばよいのか?そんなことを考えさせれてしまったのでした。
この日の着物は、結城紬に菊柄の型染め帯を合わせて。お気に入りの組み合わせ。
3階席だと、こんな感じの渋めの紬が合う気がします。
演目等備忘録[夜の部]
一、歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)
外郎売実は曽我五郎 松 緑
小林朝比奈 権十郎
茶道珍斎 亀三郎
近江小藤太 亀 寿
曽我十郎 松 也
大磯の虎 梅 枝
八幡三郎 萬太郎
化粧坂少将 尾上右 近
梶原景時 亀 蔵
小林妹舞鶴 萬次郎
工藤祐経 三津五郎
二、京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)
道行より鐘入りまで
白拍子花子 菊之助
妙念坊 松 也
喜観坊 尾上右 近
雲念坊 男 寅
阿観坊 小 吉
仙念坊 團 蔵
謹請坊 田之助
梅雨小袖昔八丈
三、髪結新三(かみゆいしんざ)
髪結新三 菊五郎
手代忠七 時 蔵
下剃勝奴 菊之助
白子屋娘お熊 梅 枝
家主女房おかく 亀 蔵
加賀屋藤兵衛 権十郎
車力善八 秀 調
白子屋後家お常 萬次郎
家主長兵衛 三津五郎
弥太五郎源七 左團次
ひとりで飲みに行って若い子と話したりしてると、自分が古びているなって感じて焦燥感を覚えます。ほんの4,5年前まではもっと軽やかに話ができたのに、って。
それはさておき、はつきさんの肩の力が抜けた感じの姐さんコーデ素敵でした。
写真クリアに撮れてなくてごめん~!
お声がけいただき、ありがとうございました。いや、いいもん見せてもらいました。写真も助かりました。(スマカメラの性能の限界でしょう)
40代は、まだ元気もあるけど、とはいえ若い人達ほどのむちゃもできず、そのギャップが悩ましいお年頃。宇宙飛行士代が多いように、見方によってはバランス取れたという解釈もできるけど…なかなか悩ましいっす。
ここのところ、自分でもどーよと思うほどのやる気なしの助なのですよ。(でも反省までは至らない。。)
黒猫さんは一人で飲みに行って、若者と話をするってのが凄いです。
職場の若者は人間できてるかできてないかの両極端なので、面倒なタイプはなるべく接触は避けてるしな。ととりあえず現状把握まではしてみました。
他人様のブログのコメントにほぼ愚痴で申し訳ありません。
やる気については、まあ私も人様に偉そうなことを言えるほどのことはなく、それでも定期的にお給料が入ってくる立場に甘んじて過ごす毎日です…
菊之助さん・・・もしかして私、歌舞伎では一度も観ていないかも。担当している雑誌で以前この方、連載を持っていらして、スーツ姿の写真はよく見ているのですが・・・。
お返事がすっかり遅くなって失礼しました。
菊之助丈、見るなら今がお勧めです!
娘役から脱皮して、年増や男役と、ここ数年で役の幅を広げてきていて、いま一番成長している時期だと思うのです。もうちょっとすると、老けてしまうかもしれないし(笑)。
機会があればぜひぜひ~!