汗と涙の着物生活 

突如着物に目覚め、ついに着物作成に挑戦。着付けに涙し、とどまらぬ物欲に冷や汗の毎日。

着物は高いか?(2)  「着る」ハードル

2010-02-17 | 考えたこと
偶然、見つけたリサイクル着物のオンラインショップ。それは東京表参道の「くるり」が運営する「着物スタイルズショップ」というもの。

商品の状態も詳しく解説され、いつどんなシチュエーションで着たら良いか、説明があるのが初心者にはありがたい。何より、リサイクルなので価格が日常着ている洋服並みであることに安心した。わからないことはメールで問い合わせれば翌日には返事が届く。抱き合わせで何か勧められる煩わしさもない。

疑い深い私は、それでも実店舗を見るまでは、完全には信頼できず、一度お店まで出かけたことがある。しかし、一度確認してからは堰を切ったかのように買いまくることに。本や雑誌で見て「良いなー」と思ったものが出品されると片っ端からカートに入れた。色無地、紅型、紬に季節柄の小紋…。一時は、毎週末のように宅配便が届いたほどだ。

急激に中身が膨れ上がるタンス。当然、外に着ていきたくなる。

実はワタクシ、この時点で自分は着物が着られるものと勘違いをしておりました。というのも、3日間の短期講座で着付けを学んだことがあったから。訪問着&袋帯のみ泥縄式に。しかし、そんな過去の付け焼き刃、身についているはずもなく、着物で出かけようと試みては挫折を繰り返す。やっと着られて出かけてみれば、帯がほどけてきて、見知らぬおばさまに直してもらうはめに。

着物を着るのって、こんなに大変だったのか…。

せっかく着付けを習ったのに、なぜその後、身につかなかったかというと、着る機会がなかったということにつきるだろう。もともと訪問着や紬など、結婚した時に親が持たせてくれた着物はあった。着ようと思えば着られたはず。ただ、いまの日本では、結婚式などのフォーマルな場所以外で、そうそう着る機会はないのが現実。着物といえば歌舞伎観劇といわれるが、歌舞伎好きの私でも、当時は、そう頻繁に見に行ってはいなかったのだ。

着物の”高さ”というのは、価格もさることながら、着るということの難しさや着る機会の少なさ(着物が特殊になっているという状況と裏腹だろう)というハードルの高さのほうが大きいかもしれない。

つづく

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4 コメント

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わかります、、 (黒猫)
2010-02-17 23:40:44
>一時は、毎週末のように宅配便が届いたほどだ。
とても他人事とは思えません、笑。

友人に「着物着ようよ」と勧めると「着て行く所が無い」と言われます。みなさん着物というと訪問着を想像するからのようですね。
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まじめさが仇に (はつき)
2010-02-18 01:07:05
黒猫さん

お互い、「くるり」には投資しましたよね(^^;)。

着物=訪問着(フォーマル)という先入観、確かにありますよね。でもって、成人式のトラウマで、苦しい、と。

さらに、着物についてのルールがややこしくて、どこにどんなものを着ていったらわからないという気持ちもあるような気がします。たとえば親からもらった着物があっても、それをどこに着て行ったら良いか、わからない・・・という状態なのではないかと。

TPOを踏まえて、というまじめな気持ちが、かえってハードルになってしまっているのかもしれないですね。
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ハードルがいくつも (神奈川絵美)
2010-02-19 23:59:23
こんにちは。着物を着るにはハードルがいくつもありますよね。買うハードル、着るハードル、メンテナンスも手間がかかるし…現代の生活には合っていないかも、と私も思うことがあります。
でもそうしたハードルをクリアすると、洋服で過ごすよりも精神的にゆったり、豊かになれるような気がして…。結局のところ、「着るのが面倒だから」とか「機会がないから」と、ハードルをつくっているのは、ほかならぬ私(たち)自身なのかも知れない、と思うこともあります。
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メリット大きいですよね。 (はつき)
2010-02-20 15:54:36
着てみて、こんなに着物って良いものなんだ、と私も思いました。でもそれを体感できるまでのハードルは、有形無形問わず、やはり高いなあというのが正直なところです。
どうしたらそれを低くできるのかー最近はそんなことばかり考えています。でないと、私がばあさんになった時には着物を作る人がいなくなっちゃうんじゃないだろうかと思うことが続いたもので…。
また続けて書いていくのでご意見いただけたら有難いです。
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