お茶会や歌舞伎観劇で着物を着られる機会が続く。嬉しい一方、何を着るのか悩ましい。
特にこの時期は悩みが深まる。袷の季節があと数ヶ月で終わることを思うと、へたに今からクリーニング済のものをおろしてしまって、いたずらにクリーニング代を増やしてしまうのは避けたい。昨年、何も考えずに着散らかして挙げ句の果てのクリーニング代にのけぞった経験があるのだ。かといって、今シーズン、これまで着たものを繰り返し着るには抵抗がある。せっかく春なのだからそれらしい明るいものを着たい。春物は秋冬とはテイストが明らかに違う。おまけに歌舞伎感激では、演目にちなんだものを身につけたい。「できれば」であるが・・・。 そうした条件をふまえながら、何を着るか計画をたてる私の頭の中は、さながらTPOと季節感と、さらにクリーニング予定との複雑な連立方程式を解くようだ。何を着て何をクリーニングに出すか。今のところの計画を記録しておく。
■三月歌舞伎座
演目は「菅原伝授手習鑑」なので、”梅”にちなんだものが理想的。が、大物は資金繰りの問題で購入は見送った。とすると、小物?もう一つの演目「石橋」にちなんで「唐獅子牡丹」の帯とも考えてみたけど、お目当てはこっちじゃないんだよね。
<まだ着ていないヤフオク最後の落札「白大島(かもしれない)」も着たい。が、花柄なのでこれに梅の小物は合わないか。右は「紅花(かもしれない)紬」。こういった無地系のほうが花モチーフ小物は活きる。帯は蝶柄で。「石橋」に胡蝶は出てきたっけ?>
■四月歌舞伎座第三部&お茶会
歌舞伎の演目は「助六」。三等席しか取れなかった時点で、「助六」モチーフである傘と格子柄小紋に決めかけたが、そういや昼にはお茶会があったのだった。どちらかというと粋な傘柄小紋はお茶会にはふさわしくないし、そろそろ桜のモチーフを着られるのもラストチャンスだし。桜模様もついているドッペルゲンガー帯の出番か?
<左は断念した傘・格子柄の小紋。黄色の付け下げは好きなんだけど、今シーズン着ていないので、このタイミングでおろすのに抵抗がある。これまで着た事のある着物なら右側のどちらか。右から二番目がドッペルゲンガー帯。白い帯にあわせたのは万筋。お茶の先生に縞柄をお茶会に着るのはやめておいたほうがよいといわれたが、客側なら許されるよね?>
■四月歌舞伎座第一部
お目当ては曽我五郎の海老蔵だけど、演目としてはメインは「連獅子」かな・・・。ここで「唐獅子牡丹」の帯の出番かも。
<映りが悪くてすみません。前に牡丹柄、お太鼓に白糸で獅子の柄>
■五月歌舞伎@新橋演舞場
昼の部に「寺子屋」、夜の部に「助六」。おーい、歌舞伎座お名残公演と演目がかなりかぶるじゃないか?まあ、それを海老蔵が演じるということに価値があるんだけど。あたくし、歌舞伎座の「寺子屋」は見に行ってないので、こちらには気合が入る。やはり主人公「松王丸」にちなんで「松」のモチーフか?武部源蔵から「竹」というのも通っぽい。「助六」は、季節外れは承知で桜柄を身につけたいなあ・・・。傘のモチーフの帯があれば完璧なんだけど。もしくは煙管か尺八ですねえ。
<松も竹も持っていないのでネットショップから引用>
■番外編 五月歌舞伎@大阪松竹座
今年の「團菊祭」は、大阪に場を移したんだ。歌舞伎を見始めて十数年、見なかったことはない「團菊祭」、大阪まで見に行くかどうか迷う。南座なら迷いなくいくんだけど。大阪出張ないかな・・・。
ところで皆さん、一度でも着たらクリーニング出しますか?一度ぐらいだったら、特に汚れや汗かきしたわけでないならいいかもと思っているんですが。リサイクル品は、お店にある間の汚れが気になるので、洗いに出しますけど・・・。
私は特に汚れていなければ出さないです。衿などがワンポイントで汚れていれば染み抜きだけ御願いしてます。着付けの先生にもいつも手入れを御願いしている悉皆屋さんにも、洋服のような感覚で毎回クリーニングに出す必要は無いと言われましたし。
お手入れの件、やっぱりそうですよね。一度や二度なら大丈夫ですよね。汗っかきなので、それには注意しなくちゃですが。