創作ミニストーリー 書いてみました。もちろん フィクションです。
ただ・・・頭の中には、一緒に暮らした4匹のワンコの物語がありました。
初めて書く 小さな物語・・・ドキドキしています。
🐕 タロー物語
プロローグ
僕の名前は タローです。
僕を 助けてくれた お父さんとお母さんが つけてくれました。
生まれた場所も、実の親や兄弟も そして年齢も 僕は 知らないのです。
野犬として保護された所から、僕は 隙をみて 逃げてきたからです。
ごはんは貰えたけど、意地悪な 先輩犬にイジメられて 我慢できなかったのです。
その時の傷で、今でも 僕は 少し びっこなのです。
山や川や野原を 一目散に 力の限り 駆け抜けました。
何日も何日も 逃げ続けて・・・とうとう 僕は 動けなくなったのです
お腹はペコペコだし、足は痛いし・・・僕は木の根っこに 蹲ってしまいました。
道路の近くだったらしく、時々 車が走る音が 聞こえてました。
そんな時、優しい声が 聞こえてのです。
「 どうした! 大丈夫か! 迷子になったのか?」
これが、お父さんとの 出会いでした。
お父さんが 突然 お空に旅立ってから~もう 5年の月日が流れました。
覚えてくれてますか? 僕は 今でも ハッキリと 思い出せます。
瘦せ細って 汚れた僕を 躊躇なく抱き上げて、車に乗せてくれましたね。
途中のコンビニで買ってくれた、ミルクやジャーキーやパン・・・
あまり人間に接したことが無く、むしろ怖かった僕なのですが、
空腹に耐え切れず・・・今 考えると恥ずかしいぐらい、ガツガツ食べましたよね
お父さんは ニコニコ顔で、優しく 頭をなでてくれたのです・・・。
僕の犬生で、あの時の食事程 美味しかったことはありません。
今でも 僕のベストワンの メニューなのです。
お母さんは 大きくて汚れた僕を見て、ビックリしてたけど 受け入れてくれました。
それから~シャンプーしてくれて、先輩猫の ユキを紹介してくれましたよね。
僕のハウスは、庭に 設置されました。
お母さんは、ゴメンねって言ってくれたけど、多分 大きい僕がコワかったのかも!
僕は 温かい布団と 美味しいゴハンで 大満足だったけど・・・
本当は、ネコ扉から 自由に出入りする ユキが ちょっぴり羨ましかったんだよ!
でも、そんな杞憂は 一週間ぐらいだったのです
お母さんは、僕を抱きしめ・・・今日から ずっと 一緒だよって言ってくれたのです!
お父さんは にっこり、ユキは 丸い目を見開いてたけど 受け入れてくれたよね。
そして、僕の名は、お山で会ったので、金太郎をもじって タローになりました。
僕がお昼寝してると、いつの間にか ユキが 添い寝してくれるようになりました。
可愛いユキ! 僕は ペロペロ舐めて ユキの毛繕いを手伝ったりして・・・
本当に 幸せで・・・ずっと こんな毎日が続くように 祈ったものです。
ユキには 悪かったけど、お休みには よく 3人で一緒に 出掛けましたよねぇ~
河原で お父さんが 石で水切りしたり 僕が 川の中に 飛び込んで
びしょ濡れになって、ブルブル体を揺すって、二人を 濡らしてしまったり~
そんなことが 可笑しくて・・・みんなで 大笑いしたものです
バーベキューをしたり、雪だるまを作ったり、車の窓から 僕が顔を出すと
対向車の家族が 笑いながら 手を振ってくれたり・・・
ホントに ホントに 楽しい日々だったのに・・・。
お父さんは お空から 僕たちを 見てるって お母さんが言ってたけど。
見てますか? 僕は、お父さんのように お母さんを 守ってるんだよ・・・
時々、お母さんは 僕のことを お父ちゃんって呼ぶときが あるんだよ
きっと、僕のことを頼りにしてるからだと思うんだ!
だから 心配しないでね・・・ユキと一緒に お母さんを大切にするから・・・。
お父さん ゴメンナサイ・・・お別れして 5年・・・
お母さんを守るって約束したけど・・・もう、僕は 無理みたい・・・。
お母さんは 病院へ連れて行ってくれたけど・・・僕は老衰なんだって!
今の僕は お母さんのベッドにも 足が弱くなっちゃって 上がれないのです・・・
そして、お母さんを守るつもりだったのに、 毎日 迷惑をかけてるんだ・・・
お母さんは 僕のお腹を抱き上げて 頑張ってて言って 部屋で散歩させてくれるんだ
お母さん、お仕事で疲れてるのに 本当に ゴメンナサイ・・・
今日の夕日は昔の視力が戻ったみたいに、とっても 綺麗にはっきり 見えるんです
ユキ、ユキ、可愛いユキ、 僕の話を よ~く 聞いてね
お母さんが寂しくないように、ずっと そばに居るんだよ、約束だよ!
ユキは ゴロゴロ鼻を鳴らして 僕に寄り添います 分かってくれたみたいです。
遠くから お父さんの呼ぶ声が 聞こえたように感じます
お父さん 待っててね・・・
お母さん 今まで 本当に ありがとう~僕は とても 幸せだったんだよ
お母さんに最後の挨拶をしたかったけど、帰ってくるまで 待てないみたい・・・。
お母さん 泣かないでね・・・僕はお父さんと一緒に ずっと 待ってるから~
僕は 寄り添ってる ユキの頭を 優しく舐めてから
お母さんに届くように 力を振り絞って 一声、大きく吠えました・・・。
それから~僕は とっても 眠くなりました・・・。