明日も よろしく!

インコと暮らす 団塊世代の独女です。
残された 自分の時間を 大切に過ごしたいと思います。

論語 ㊴   早起きって、気持ちいい‼

2020年08月31日 | 論語

       則ち吾は先進に従わん

   子 日わく
        シ ノタマワク
   先進の礼楽に 於けるや、野人なり。
        センシンノレイガクニ オケルヤ、ヤジンナリ
   後進の礼楽に 於けるや、君子なり。
        コウシンノレイガクニ オケルヤ、クンシナリ
   如し之を用うれば、即ち吾は 先進に従わん。
        モシコレヲモチウレバ、スナワチワレハ
        センシンニシタガワン

   現代語訳
       先生は おっしゃった。
       周のはじめの先人たちの儀礼や雅楽については、
       田舎じみた素朴さがある。
       今の儀礼や雅楽については 君子のように立派である。
       だが、それらを行うにあたっては、
       私は 先人たちに従おう。
       (質素のほうが、かえって礼楽の本質を得ている)

   参照
       今の礼楽は洗練されていて、形は整っているが、
       実際に行う時には、飾り気のない昔ながらの方法を選ぶ。
       過美にならず、物事の中庸を説く、孔子らしい言葉です。



   子 日わく
        シ ノタマワク
   人にして 仁ならずんば、礼を如何にせん。
        ヒトニシテ ジンナラズンバ、レイヲイカニセン
   人にして 仁ならずんば、楽を如何にせん。
        ヒトニシテ ジンナラズンバ、ガクヲイカニセン

   現代語訳
       先生は おっしゃった。
       人でありながら、仁の心を失ったとしたら
       礼をどうするというのか。
       仁の心を失ったら、楽をどうするというのか。

   参照
       礼は 社会規範を形にしたもの、
       楽は 祭礼に伴う音楽を指します。
       礼楽は形を整え、技術を磨くことができますが、
       たとえ 表面的な部分が整っていても、
       心がこもっていなければ何も伝わりません。
       仁を失うということは、
       人が 一番大切なものを失うということなのです。
       仁なしには、何をやっても 無駄なのです。
       



     一 昨夜は、どうしても眠れず・・・作朝は2時過ぎに起きちゃいました。
    そして、なぜか~今朝も・・・早くに目覚めて・・・。
    それにしても、昨夜の雷雨は 凄かった。
    自分の家に 雷が落ちたのではと思うぐらい 大きな音だった。
    かみなりって怖いですよね。懐中電灯を手元に置いて、ピーコと震えていました。
    でも、今朝は 何事もなかったように虫たちのコーラスが響いている。
    虫の声以外・・・静かで、近所のお家の灯りも まだ 消えてて
    私ひとりの世界って感じで・・・ちょっと 気分がいい感じです。

    ブログを更新したり・・・ぴーこを起こして カゴの掃除したり
    (ピーコは まだ 寝たりないらしく また ウトウト💤💤)
 
    昨日は、寝不足なのに、気分がよくて・・・5時には スーパーへ~🚗
    近くのセイユーは、24時間営業なのです。
    空いてると思ったのですが、思ったより お客はいらっしゃいました。
    コロナの影響でしょうか、昼間は暑いからでしょうか!?。
     案外、家族連れの方達が 多かったです。
     みなさん、三密にならないよう工夫されてるのだと思いました・・・。

    さぁ~て、今日は 今から もう一度 寝るべきか・・・?
    でも・・・寝るには もったいない気分!
    雨上がりの爽やかな ひととき~ゆっくり ☕ブレークしようかな
 
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論語 ㊳ 文・行・忠・信

2020年08月30日 | 論語

        文・行・忠・信

   子、四を以て教う。
        シ、ヨツヲモッテ オシウ
   文・行・忠・信。
        ブン・コウ・チュウ・シン。

   現代語訳
       先生は常に次の四つのことを
       大切なこととして 教育された。
       それは 学問と実行力と誠実さと信頼である。

   参照
       簡潔な 文ですね。
       学問をし、身につけた教養は実践する。
       実践する時に、誠実さや人を欺かない信を
       忘れてはいけないということです。
       四つの文字に孔子の思想が集約されているように感じます。
       私たちも 心がけたい四つですね。


   子 日わく、
        シ、ノタマワク
   君子は 博く文を学び、
        クンシハ ヒロクブンヲマナビ
   之を約するに 礼を以てせば、
        コレヲヤクスルニ レイヲモッテセバ
   亦 以て 畔かざるべし。
        マタ モッテ ソムカザルベシ

   現代語訳
       先生は おっしゃった。
       「君子を志す人は、広く学問学習をして、
       その知識を礼の法則によって整理するならば、
       理想の道に反することはないだろうなあ」

   参照
       どんなに素晴らしい技術や知識を得ていても、
       それだけでは立派な人にはなれません。
       人を思いやる気持ちや、社会の規範を守り、
       受け継いでいく正しい心がなくてはいけませんね。




              文・行・忠・信
           私も 心がけたいと思います。

      何故か 今夜は 眠れずに・・・え~い!、起きちゃいました。
      ベランダに出ると、まだ暗いのに、虫たちのコーラスが聞こえます。
      とっても上手?で・・・心が 落ち着きます。
      明後日からは、9月です。もう、秋なのですね。
      それにしても、月日の流れの速さに戸惑うばかりです・・・。
      


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論語 ㊲  安倍首相、ありがとうございました。

2020年08月29日 | 論語
 
       己の欲せざる所、人に施すこと勿れ

   子、四を絶つ。
       シ、ヨツヲタツ
   意毌く、必毌く、固毌く、我毌し。
       イナク、ヒツナク、コナク、ガナシ。

   現代語訳
       先生は 四つのことを捨てられた。
       すなわち、意(自分勝手な心) 必(無理やり押し通すこと)
       固(頑固にとらわれること)我(何事も自分中心に考えること) 
       この四つのものを断ち切ることを心がけた。

   参照
       さまざまなものに とらわれて私たちは生きています。 
       自ら執着するものを捨てることで、
       心は 解放されるかもしれませんね。
       でも、実行するのはとても難しいことです。


   子貢、問うて日わく、
       シコウ トウテイワク
   一言にして以て身を終うるまで之を行うべき者有りや。
       イチゲンニシテモッテ ミヲオウルマデ
         コレヲ オコナウベキモノアリヤ
   子 日わく、其れ恕か。
       シ ノタマワク、ソレジョカ
   己の欲せざる所、人に施すこと勿れ。 
       オノレノホツセザルトコロ、ヒトニホドコスコトナカレ

   現代語訳
       子貢が 尋ねた。
       「一言で、一生行うような価値のある言葉はないでしょうか」
       先生は お答えになられた。
       「それこそ、恕{思いやりの心}という言葉だなあ。
       人からされたくないことを、人に押しつけないということだ」

   参照
       一生 行うような価値のある言葉。
       みなさんは どんな言葉を思い浮かべますか。
       学問・知識・教養などではなく、
       思いやりの心が 先なのです。
       温かい心を持ち、それを実践できる人になりたいですね。




              {人からされたくないことを、人に押しつけない}
         本当に そうですね。
         みんなが この気持ちを持ちたいですね・・・。


       昨日は、安倍首相の突然の辞任の知らせ・・・。
      驚きましたし、不安にもなったし、悲しかったです。

    日本の存在感を堂々と こんなに示してくださった 首相がいたでしょうか!
    外交・内政と超多忙の中、本当に頑張ってくださったと思います。
    テレビ越しではありましたが、体調が悪いのは うすうす感じていました。

          本当に 本当に お疲れさまでした。
          そして ありがとうございました。
       早く、ご病気が快復されるよう お祈りしています。
    
    
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論語 ㊱   あと14句になりました。

2020年08月28日 | 論語

       詩を学ばずんば、以て言うこと無し

   陳亢、伯魚に 問うて日わく、
      チンコウ ハクギョニ トウテイワク
   子も 亦異聞有りや。
      シモ マタイブンアリヤ
   対えて日わく、未だし。
      コタエテイワク イマダシ
   嘗て独り立てり。
      カッテ ヒトリタテリ
   鯉趨りて 庭を過ぐ。
      リハシリテ ニワヲスグ
   日わく、詩を学びたりや
      イワク、シヲマナビタリヤ
   対えて日わく、未だし。
      コタエテイワク イマダシ
   詩を学ばずんば、以て言うこと無し。
      シヲマナバズンバ モッテイウコトナシ
   鯉退きて 詩を学べり。
      リ シリゾキテ シヲマナベリ
   他日 又独り立てり。
      タジツ マタヒトリタテリ
   鯉趨りて 庭を過ぐ。
      リハシリテ ニワヲスグ
   日わく、礼を学びたりや。
      イワク、レイヲマナビタリヤ
   対えて 日わく、未だし。
      コタエテ イワク イマダシ
   礼を学ばずんば、以て立つこと無し。
      レイヲマナバズンバ モッテタツコトナシ
   鯉退きて 礼を学べり。
      リ シリゾキテ レイヲマナベリ
   其の 二者を聞けり。
      ソノ ニシャヲキケリ
   陳亢退きて 喜びて日わく、一を問いて三を得たり。
      チンコウシリゾキテ ヨロコビテイワク
      イチヲトイテ サンヲエタリ
   詩を聞き、礼を聞き、
      シヲキキ、レイヲキキ、
   又 君子の其の子を 遠ざくるを聞くなり。
      マタ クンシノソノコヲ トオザクルヲキクナリ。


   現代語訳
       陳亢が孔子の息子である伯魚に尋ねた。
       「あなたはもしや私たちとは違ったことを教えられましたか」
       「いいえ、いつか 父上がひとりで立っておられた時、
        私が小走りで庭を通りますと
       『詩を学んだか』と尋ねました。
       『いいえ』と 答えますと
       『詩を学ばなければ立派にものがいえない』と言いました。
       私は引き下がって 詩を学びました。

       別の日に、また ひとりで立っておられた時、
       私が小走りで 庭を通りますと、
       『礼を学んだか』と 言いました。
       『いいえ』と 答えますと、
       『礼を学ばなければ世の中でやっていけない』といいました。
       私は引き下がって 礼を学びました。
       この二つのことを 教えられました」。

       陳亢が退出すると 喜んで言った。
       「一つのこと尋ねて 三つのことがわかった。
        詩のことを教えられ、礼のことを教えられ、
        また孔子が 自分の子どもとは
        距離をおくということを教えられた。」

   参照
       孔子の教育では、詩と礼という大切なもの二つだけを伝えて、
       あとは 本人の学習に任せています。
       ついつい手を出し、口を出したくなるというのが
       親というものですが、それをしない孔子の態度は見事ですね。
       「庭訓」テイキンという言葉は
       この エピソードから生まれました。
       家庭での親の教え、家庭教育という意味です。
       まさに庭での教えですね。




   いつも ご訪問いただき有難うございます。
      予定の50章句も あと 14句になりました。
      ぐうたらな私が、何とか続けられるのは、皆様のお陰です。

      古文は慣れてないため、下書きをして 何度も読み返してます。
      それでも、アップ直前に 入力間違いを見つけることがあります。
      多分、私が気付いていない誤りも 多々あると思います・・・。
                     集中力のない私は、入力の途中で
       ピーコの遊ぼう~♡の誘惑に負けてしまうことが多いのです。
        どうか・・・多目に見てくださいね m(__)m
 
        何とか最後まで、アップできるよう頑張ります (*^^)v
   
     
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論語 ㉟  鶏を割くに焉んぞ、牛刀を用いん

2020年08月27日 | 論語

       鶏を割くに焉んぞ、牛刀を用いん

   子、武城に之きて、 絃歌の声を聞く。
   シ ブジョウニユキテ ゲンカノコエヲキク
    夫子莞爾として 笑いて日わく、
   フウシカンジトシテ ワライテ ノタマワク
    鶏を割くに焉んぞ、牛刀を用いん。
   ニワトリヲサクニイズクンゾ ギュウトウヲモチイン
   子游 答えて日わく、
   シユウ コタエテイワク
   昔者、偃や、諸を夫子に聞けり、
   ムカシ、エンヤ、コレヲフウシニキケリ
   日 わく、
   ノタマワク
   君子道を学べば 則ち人を愛し、
   クンシミチヲマナベバ スナワチヒトヲアイシ
   小人道を学べば 則ち使い易しと。
   ショウジンミチヲマナベバ スナワチツカイヤスシト
   子 日わく
   シ ノタマワク
   二三子、堰の言是なり。
   ニサンシ、エンノゲンゼナリ
   前言は 之に戯れしのみ。
   ゼンゲンハ コレニタワムレシノミ

   現代語訳
       孔子が(子游の治めていた)武城の町に行ったとき、
       弦楽器や歌声などの音色が聞こえてきた。
       先生は 微笑して おっしゃった。
       「鶏のような小さなものをさばくのに、
        牛切り包丁など用いる必要はなさそうだ。
        もったいな」と 称賛した。
       このような小さな町をおさめるには子游ではもったいないとおもったからである。
 
      しかし子游は ここを治めるのに
      礼楽を用いる必要はないというように受けとめた。
      そして、お答えした。
      「以前私偃(子游の名)は、{君子が道を学べば、
       人を愛するようになり、小人が道を学べば
       使用人として役に立つようになる}と
       先生から伺いました」
       先生は おっしゃた。
      「諸君、偃の言葉こそ正しいのだ。
       先の言葉は 戯れに言ったものなのだよ」

   参照
       この鶏を割くに焉んぞ、牛刀を用いんも有名な一文ですね。
       わずかなことをするのに
       大人物を用いなくてもよいと いう意味で、
       この章句が出典となりました。

       若い弟子の子游が現場に出て、
       孔子の教えを実践している姿をみて 
       孔子は嬉しかったに違いありません。
       真面目な 子游の反応に
       「そうだよ 冗談だよ」と
       言ったところに孔子の深い思いが感じられます。   
       
 



       子游は、孔子の晩年に弟子入りした
              45歳若い、十哲の一人です。
       文学に秀でてて、古代文献に詳しかったそうです。

       ただ、孔子没後は、葬祭業のボスになったそうです。
   
    
   
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論語 ㉞  人気の章句です。

2020年08月26日 | 論語

       剛毅木訥、仁に近し

   子 日わく、
   人にして 信無くんば、
   其の可なるを 知らざるなり。
   大車輗無く、小車軏無くんば、
   其れ 何を以て之を行らんや。
             シ ノタマワク、
             ヒトニシテ シンナクンバ
             ソノカナルヲ シラザルナリ。
             ダイシヤゲイナク、ショウシャゲツナクンバ、
             ソレ ナニヲモッテコレヲヤランヤ。

   現代語訳   
       先生は おっしゃった。
       人間であるのに(人が必ず持っていなければならない)
       信(マコト)のない者は、どうすることもできない。
       (もしも)大きな牛の車に
        輗(牛と車とをつなぐために必要な器具)がなく、
       (四頭立ての馬の)小さな車に
        軏(馬と車とをつなぐために必要な器具)がなければ、
       どうしてその車をあやつり進めることができようか。

   参照
       人における信を車の部品にたとえた章句です。
       信は人を欺かない、言葉に嘘がないという意味です。
       人にとっては とても大切な要素です。
       車も重要部分がなければ動きません。
       わかりやすいたとえの中に深い意味がこめられています。


   子 日わく
   剛毅木訥、仁に近し
              シ ノタマワク。
              ゴウキボクトツ ジンニチカシ。

   現代語訳
       先生は おっしゃった。
       心が強くしっかりしていて、口下手で飾りけがない人は、
       仁者に近い人と言うことができる。

   参照
       これは とても有名な章句ですね。
       お好きな方も多く、お子さんにも人気があります。
       たとえ 口下手でも、
       正しいことを行う強い意志がある人は素晴らしいですね。
       「巧言令色、鮮し仁」と同じですね。
       温かいハートのある人になりたいものです。




     ※「巧言令色、鮮し仁」の意味 調べました
     読み方は コウゲンレイショク スクナシジンです。

     巧みな言葉を用い、表情をとりつくろって
     人に気に入られようとする者は、仁の心が欠けている。

     (⌒▽⌒)アハハ! そんな人って たしかに居たような~。
     人生いろいろ 立場も考えも いろいろですものね。
     今になって思うと・・・ちょっと笑ってしまいますが。!
     
  でも、人と接する機会が少なくなった今は、なんか~懐かしいです(´∀`*)ウフフ



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論語 ㉝  君子は義に喩り、小人は理に喩る

2020年08月25日 | 論語

        君子は義に喩り、小人は理に喩る

   子 日わく
   君子は 義に喩り、
   小人は理に喩る。
            シ ノタマワク
            クンシハ ギニサトリ
            ショウジンハ リニサトル。

   現代語訳
       先生は おっしゃった。
       「君子は、それが正しいか、正しくないかで
        物事を判断するが、
        小人は、利益が あるかないかで
        すべてのことを判断する。」

   参照
       物事に悩んだ時、あなたは何に基づいて判断していますか。
       損か得か、役に立つかそうでないか、で決めるのではなく、
       そのことが正しいかどうかで考えられたらいいですね。
       迷った時に「どれが正しいか」という つぶやきが
       自然に心に浮かんだら素晴らしいですね。


   哀公 問うて 日わく、
   何を為さば 則ち 民服せん。
   孔子 対えて 日わく、
   直きを挙げて 諸を枉れるに錯けば 則ち 民服す。
   枉れるを挙げて 諸を直きに錯けば 即ち 民服せず。
            アイコウ トウテ イワク。
            ナニヲナサバ スナワチ タミフクセン。
            コウシ コタエテ ノタマワク、
            ナオキヲアゲテ コレヲマガレルニオケバ
            スナワチ タミフクス。
            マガレルヲアゲテ コレヲナオキニオケバ
            スナワチ タミフクセズ。

   現代語訳
       哀公が尋ねた。
       「どうすれば 民は心から 服するか」
       先生は 答えられた。
       「正しい人を挙げ用いて、曲がった人の上におけば、
        民は心から 服します。
        曲がった人を挙げ用いて、正しい人の上におけば、
        民は 心から服しません。」

   参照
       「どうしたら 民が従ってくれるだろうか」
       魯の国の君が 孔子に質問した場面です。
       当時の為政者の深刻な悩みだったのでしょう。
       ここでも人物を見極めることの大切さが伝わってきます。
       よき人物を上に置けば、その正しい判断を見た国民は、
       ついてきてくれるのです。
       現代でも 納得の道理ですね。
             



     ※  たしかに・・・よき上司に恵まれると、仕事も楽しいし頑張れますよね。
              
       
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論語 ㉜ これからの世の中~どうなるのでしょうか!

2020年08月24日 | 論語

       詩に興り、礼に立ち、楽に成る

   林放、礼の本を問う。
   子 日わく、
   大なるかな 問や。
   礼は 其の奢らんよりは 寧ろ倹せよ。
   喪は 其の易らんよりは 寧ろ戚めよ。
           リンポウ、レイノモトヲトウ。
             シ ノタマワク、
             ダイナルカナ トイヤ。
             レイハ ソノオゴランヨリハ ムシロケンセヨ。
             ソウハ ソノソナワランヨリハ ムシロイタメヨ。

   現代語訳
       林放が「礼」の根本について尋ねると、
       先生は おっしゃった。
       「重要な問題であることよ、その質問は。
       礼を行う時は、贅沢さよりも控えめにするほうがいい。
       葬礼の場合は、形式を立派に整えるよりも、
       むしろ 心からの悲しみを表すことが大切だ」

   参照
       礼は、その根本に誠実さがあってこそのものです。
       どんなに形が整っていても心がこもっていなくてはだめなのです。
       心があれば 形式もきっと美しく見えるものなのでしょう。


   子 日わく、
   詩に興り、礼に立ち、楽に成る
               シ ノタマワク、
               シニオコリ、レイニタチ、ガクニナル。

   現代語訳
       先生は おっしゃった、
       人は 詩によって奮い立ち、
       守るべき礼儀や決まりによって 行動し、
       音楽によって 人格を完成する。

   参照
       孔子は礼楽を 重んじていました。
       礼と楽。
       秩序と音楽といえるでしょうか。
       詩によって 豊かな感性を育み、
       礼楽が加わり、人格が完成すると考えられていました。
       学問や知識だけではなく、美しい情緒があって、
       はじめて素敵な人になれるのですね。
       



     ※ 林放も弟子の一人ですが、あまり記録にないそうです。


   葬礼も、コロナの影響で 心のこもったお別れができなくて・・・
    仕方がないことですが、寂しいものです・・・。
 
    今は あまりにも いろんな問題が ありすぎですよね。
    自然災害・コロナウイルス・色々な補償・・・。
    それぞれの立場になると、考えも違いますし・・・。
    無力な私にできるのは、三蜜を避けるぐらいでしょうか。

    それにしても 一昨日の雷で亡くなった、外国の労働者・・・。
    その後のくわしい報道は ありませんが、とても お気の毒です。
    でも、3Kの仕事は 外国の多くの労動者に支えられてるようです。

     これからは、厳しい世の中になっていくのでしょうね!
          
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論語 ㉛   我は生れながらにして

2020年08月23日 | 論語

        我は生れながらにして

   葉公、孔子を子路に問う。
   子路 対えず。
   子 日わく、
   女 奚ぞ 日わざる、
   其の人と為りや、
   憤を発しては 食を忘れ
   楽しんでは以て 憂いを忘れ、
   老の将に至らんとするを知らざるのみと。
          ショウコウ、コウシヲ シロニトウ。
            シロ コタエズ。
            シ ノタマワク、
            ナンジ ナンゾ イワザル、
            ソノヒトトナリヤ、
            フンヲハツシテハ ショクヲワスレ
            タノシンデハモッテ、ウレイイヲワスレ、
            オイノマサニイタラントスルヲシラザルノミト。

   現代語訳
       楚の国の葉県の長官である葉公が、
       孔子とはどんな人なのかと、弟子の子路に尋ねた。
       しかし子路は答えなかった。
       すると 先生はおっしゃった。
       「おまえは なぜ こう 言わなかったのか。
        その人は、道を得られない憤りに食事すら忘れ、
        道を会得した時には喜び楽しんで心配事を忘れ、
        老境晩年の迫っていることにも気付かない、
        ただ それだけの人間なのだ」と。


   子 日わく、
   我は 生れながらにして
   之を知る者に 非ず。
   古を好み、
   敏にして 之を求めたる者なり。
          シ ノタマワク、
            ワレハ
            ウマレナガラニシテ
            コレヲシルモノニ アラズ。
            イニシエヲ コノミ、
            ビンニシテ コレヲモトメタルモノナリ。

   現代語訳
       先生は おっしゃった。
       「私は生まれながらに道を知る天才ではない。
        古の聖人の学問を好み進んで道を求めた者である」

   参照
       博学な孔子のことを天才と思う人もいたのでしょう。
       孔子は「自分はただの学問好きだ」と言っています。
       孔子の学問に対する ひたむきな求道心は、
       誰にも 真似ができません。
       古典を学ぶという一生のテーマを見つけた孔子の、
       学者としての姿が よく描かれています。




   子路は④⑩⑮㉑にも 登場してますよね。
      勇敢で 単純 一本気
      孔子に 最も可愛がられたと 言われています。
      そして 最も愛されたのは 顔回だそうです。
       
   
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論語 ㉚  人を見極める目を持つ。

2020年08月22日 | 論語

       吾が道は一以て之を貫く

   子 日わく、
   参や、吾が道は 一以て 之を貫く。
   曽子 日わく、
   唯。
   子 出ず。
   門人問うて 日わく、何の謂ぞや。
   曽子 日わく、
   夫子の道は 忠恕のみ。
           シ ノタマワク、
             シンヤ、ワガミチハ イツモッテ コレヲツラヌク。
             ソウシ イワク、
             イ。
             シ イズ。
             モンジントウテ イワク、ナンノイイゾヤ。
             ソウシ イワク、
             フウシノミチハ チュウジョノミ。

   現代語訳
       先生は おっしゃった。
       「曽参よ、わが道は一筋の道で貫かれている」
       曽子は「はい」と答えた。
       先生が出ていかれ、弟子の一人が
       「あれはどういう意味ですか」と尋ねると
       曽子が 答えた。
       「先生の貫く道は 忠恕(真心のこもった思いやりのこころ)
       だけなのだ。

   参照
       生きていく上で大切な、ただ一つのものとは何でしょう。
       それは真心、人を思いやるこころです。
       いかなる時にも誠実に、自分のことと同じくらい
       他人のことを考えられる人でありたいと孔子は考え、
       実践してきました。
       「唯」と即答できた 曽子も見事ですね。


   子 日わく、
   人の己を 知らざるを患えず。
   人を 知らざるを患うるなり。
          シ ノタマワク、
            ヒトノオノレヲ シラザルヲウレエズ。
            ヒトヲ シラザルヲウレウルナリ。

   現代語訳
       先生は おっしゃった。
       人が自分を理解してくれないことを嘆くことはない。
       他人の実力を自分が見極められないことこそ、心配するべきだ。

   参照
       人から理解されない、正しく評価されない、
       そんな思いに 人はとらわれがちです。
       でも 本当に大切なことは、
       自分が人を見極める目を持っているかどうかということです。
       正しく公平に 人物を見ることは、
       とても 難しいことです。
       孔子ほどの人でも
       大きな人生の課題だったのかもしれませんね。




   曽子は、48歳も若い 優秀な弟子だったそうです。
   孔子の孫 子思は曽子に師事したそうです。


  人に誤解されたり、理解されなかったことって ありますよね。
     口惜しかったり、腹立たしかったり、情けなかったり・・・
   でも、そんな時って・・・自分を中心に考えてますよね。
    凡人の私は、なかなか 相手のことまでは考えられなくて・・・。
   たしかに 人を見極められる目があれば、多少のことは
         納得出来たり 思いやったりするかもしれません。
  人を見極める目を持つのは、なかなか 難しいですね。
           
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