油絵具の黒と言えばアイボリーブラック。動物の骨が原料だから腐るという。腐ると言うことはこの絵具を使った画面に黴が生えるということである。幸い私はそのような目に遭ったことはないが、日本のように湿度の高い環境では確実に黴が生えるから使わない方がいいとされる。しかしながらこのアイボリーブラックは日本で使われ続けているわけで(画材店で売られ続けているわけで)、そんなに気にする必要もないと思うのだが、詳しくないので何とも言えない。
さて私は当初アイボリーブラックを使っていたのだが、ライトレッドやオキサイド・オブ・クロミウムなどの不透明性の強い色を暗くしようとして、このアイボリーブラックを混ぜてもなかなか暗くならない。かなりの量を混ぜないといけない。これが結構手間でついに業を煮やし使い始めたのがランプブラック。確かに私はこのランプブラックで満足した。ただし乾燥が異様に遅い。ごく少量でも効果があるから満足なのだが(その強さはチタニウムホワイト並み)、こうも乾きが遅いというのもいかがなものか。
そういうわけで今度はマルスブラックを使い始める。乾燥も早く、ランプブラックほど強烈ではなく使いやすい。実は、まだ使い始めて日が浅いのだが十分満足できるので、今後は黒はマルスブラックになると思う。
顔料でいうと、アイボリーブラックは「PBk9 ボーンブラック」、ランプブラックは「PBk7 カーボンブラック」、マルスブラックは「PBk11 酸化鉄黒」となる。クサカベのホームページのQ&Aによると、ランプブラックはもう少し使われていい色だと書いてある。ということはそれほど売れてはないということか。やはり乾燥の遅さが敬遠されたか。
残念ながら、私は油絵具の黒はこの3色しか使ったことがないので、他の黒、つまりブルーブラックやピーチブラック、については何も書けない。もし使う機会があったらぜひその使用感について書きたいと思う。
付)油絵では白に次いで重要なのは黒なのだが、黒の油絵具は白と違ってその使い分けがわかりにくい。私も油絵具の黒の使い分けがよくわかりません。市販のチューブ入りはどれも汚くて使う気がしない、なんて人もいます。そうなると自作するしかなくなってしまう。市販のものでは実はどの黒も色味に大きな差はないのかもしれません。「WHITE&BLACK マツダ・専門家用油絵具」という、折りたたんである小さな無料チラシから抜粋、要約すると
ランプブラックは粒子が大変細かく、隠蔽力、着色力は一番強い。色相は深黒色で、底色は青みを帯びた冷たい感じの堅牢色。混色で使い過ぎると多少煤っぽくなる。
アイボリーブラックは粒子が粗く生産に時間がかかる。色相は黒でも底色は赤味があり、暖かい感じのブラック。ランプブラックに次ぐ着色力。
ブルーブラック(別名バインブラック)は葡萄の樹皮、枝などを蒸し焼きした植物性黒色顔料が主成分。隠蔽力、着色力はピーチブラックよりはやや大きい。色調は冷黒調に属するが、青みは弱い堅牢色。
ピーチブラックは隠蔽力、着色力が一番弱い。色相は冷黒調で、薄くのばした色は青みを帯びた堅牢色。白との混色では濁らない灰色作れる。
こう書いてある。何かの参考になれば幸いです。
さて私は当初アイボリーブラックを使っていたのだが、ライトレッドやオキサイド・オブ・クロミウムなどの不透明性の強い色を暗くしようとして、このアイボリーブラックを混ぜてもなかなか暗くならない。かなりの量を混ぜないといけない。これが結構手間でついに業を煮やし使い始めたのがランプブラック。確かに私はこのランプブラックで満足した。ただし乾燥が異様に遅い。ごく少量でも効果があるから満足なのだが(その強さはチタニウムホワイト並み)、こうも乾きが遅いというのもいかがなものか。
そういうわけで今度はマルスブラックを使い始める。乾燥も早く、ランプブラックほど強烈ではなく使いやすい。実は、まだ使い始めて日が浅いのだが十分満足できるので、今後は黒はマルスブラックになると思う。
顔料でいうと、アイボリーブラックは「PBk9 ボーンブラック」、ランプブラックは「PBk7 カーボンブラック」、マルスブラックは「PBk11 酸化鉄黒」となる。クサカベのホームページのQ&Aによると、ランプブラックはもう少し使われていい色だと書いてある。ということはそれほど売れてはないということか。やはり乾燥の遅さが敬遠されたか。
残念ながら、私は油絵具の黒はこの3色しか使ったことがないので、他の黒、つまりブルーブラックやピーチブラック、については何も書けない。もし使う機会があったらぜひその使用感について書きたいと思う。
付)油絵では白に次いで重要なのは黒なのだが、黒の油絵具は白と違ってその使い分けがわかりにくい。私も油絵具の黒の使い分けがよくわかりません。市販のチューブ入りはどれも汚くて使う気がしない、なんて人もいます。そうなると自作するしかなくなってしまう。市販のものでは実はどの黒も色味に大きな差はないのかもしれません。「WHITE&BLACK マツダ・専門家用油絵具」という、折りたたんである小さな無料チラシから抜粋、要約すると
ランプブラックは粒子が大変細かく、隠蔽力、着色力は一番強い。色相は深黒色で、底色は青みを帯びた冷たい感じの堅牢色。混色で使い過ぎると多少煤っぽくなる。
アイボリーブラックは粒子が粗く生産に時間がかかる。色相は黒でも底色は赤味があり、暖かい感じのブラック。ランプブラックに次ぐ着色力。
ブルーブラック(別名バインブラック)は葡萄の樹皮、枝などを蒸し焼きした植物性黒色顔料が主成分。隠蔽力、着色力はピーチブラックよりはやや大きい。色調は冷黒調に属するが、青みは弱い堅牢色。
ピーチブラックは隠蔽力、着色力が一番弱い。色相は冷黒調で、薄くのばした色は青みを帯びた堅牢色。白との混色では濁らない灰色作れる。
こう書いてある。何かの参考になれば幸いです。
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