アトリエ 籠れ美

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平成27(2015)年5月4日より

演歌は日本の心、か

2016-07-02 06:31:30 | 随筆(日記、旅行)、お知らせ、こぼれ話
記事内容)
 オピニオン&フォーラム 演歌は日本の心、か
                   (朝日新聞 2016.5.21)

 女心、浪花節。せつない旋律、染みいる詞。忍ぶ恋、未練の涙、恨み酒、帰らない時代。日本人の心のふるさと。日本の伝統音楽。それが演歌。演歌を巡る言説を考える。(以下略)


感想)
 この記事は3人のインタビュー記事なのですが、とても面白かった。

 明治維新後の日本に入ってきた西洋音楽は、長音ならドレミファソラシの7音音階、半音も入れて12音音階。これは当時の日本人には複雑なので、第4音のファ、7音のシ(短調ならレとソ)を使わない5音音階、いわゆる「47(よな)抜き」が作られた。これは西洋音楽の日本化で、西洋の音階になれない日本人には実に歌いやすかった。

 演歌というジャンル名が生まれたのは1960年代後半。「演歌」誕生の背景には、西洋近代に対する反体制的な思想があった。その商業的成功は1970年代と80年代の20年間に限られる。

 2世代前となるともう思い出せない。そもそも知らない。だから、良い記憶や情報だけを合成して理想像を作り上げやすい。これがノスタルジーの基本構造。
 最初は「あえて」する作為的な選択でも、時の経過とともにそれが「本気で」伝統と信じられるようになっていく。

 以上、ごく簡単に抜粋しまとめてみました。古い新聞は図書館で読むことができるので、もし興味のある方は、今年、2016年の5月21日の朝日新聞を探して全文を読んでみて下さい。特に音楽好きは必読です。


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