アトリエ 籠れ美

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平成27(2015)年5月4日より

油絵、パレットでの色の並べ方

2020-10-08 10:15:54 | 画材、技法、芸術論、美術書全般、美術番組
 油絵制作で、パレットに油絵具を並べる際、色相環の反時計回りを守るのが決まりになっている。

 つまり、パレットの上辺沿いに、右端から赤紫、赤、橙、黄、緑、青、青紫、茶、焦げ茶、黒と置き、パレット中央は混色のための場所として広く空け、下辺に白を多めに出す。

 こうした配置が一般的になっているものの、必ずしもこれを守る必要はない。

 私自身、長らくこの色相環の反時計回りを守ってきたが、つい最近、これが不便だと気づき、一部の色の配置を変えた。これで私の油絵制作は劇的に楽になった。具体的には混色がしやすくなった。

 パレットで、自分のよく混色する色同士を隣に並べた方が都合が良いし、便利だ。これは個々人の癖なので、どの色とどの色を隣に並べるかは、その人次第だ。

 このことは物の本にも書かれていないし、よって強調されもしないが、重要な事実である。実際に試してみると、その良さがすぐにわかる。効果絶大だ。

 もちろん最初は、つまり油絵初心者は、色相環の反時計回りに並べた方が無難だ。でも油絵に少しでも慣れたら、自分の好きに並べた方がいいと思う。自分で色の配置を考え、あれこれ悩むのは油絵の上達、向上につながる。

 どうも油絵の混色がうまくいかないと思うなら、ぜひパレットでの色の並べ方を再考してほしい。新しい発見や、自分の意外な一面を知ること請け合いである。

 色の選択も大事だが、パレットでの色の並べ方も大事。ほんのちょっと変えるだけで能率が上がります。

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