横浜大黒埠頭でやり残した仕事
こちらの機器の問題ではなく、船側が勝手に設定変更したのが原因とわかり
担当の工務監督向けに
手取り足取りの説明資料と対処方針をメールにして送り
次の寄港地情報を尋ねると
なんと名古屋港で翌日の朝8時入港とのこと
船速によりますが、東京湾から名古屋港までは
せいぜい15時間程度
伊良湖水道沖でパイロットが乗船する時間を事前に連絡する必要があるのと
基本的に東京湾も三河・伊勢湾も
朝一で港の岸壁に着岸して荷役を開始し
貨物量によりますが、当日か翌日、または翌々日の夕方までに出航するのが一般的
その船の名古屋港の代理店に確認したところ
朝の9時から午後6時まで接岸とのことだったので
朝9時に名古屋港の金城埠頭に着けるようにと
朝6時10分に奈良市北西部の自宅を出発
6時25分奈良駅付近を通過
陸路(自動車)での奈良から名古屋方面へは
①西名阪のまほろばICから亀山経由で東名阪、伊勢湾岸線
②国道163号線で笠置経由で伊賀上野に出て、名阪国道に入り亀山へ
③京奈和自動車道、城陽で新名神、枚方で第二京阪、巨椋から京滋バイパス、草津JCTから新名神
新四日市JCTから伊勢湾岸線で名港中央(下道を走らないけど距離と高速料金大)
があるのですが
なんせ朝は工業団地に通勤する通勤客でラッシュアワーが延々と続くため
できるだけ工業団地のない場所を走ろうと
奈良公園を抜けて加茂から163号線経由で
宇治茶の産地、『日本で最も美しい村連合』で自称”茶源郷”の和束を経由して
滋賀県の信楽(高原)に出て信楽ICから新名神にのるルートを選択
ただ、この府道5号線(木津信楽線)
なんせ狭くてクネクネ+冬季は凍結必至の道
それでもなんとか7時、和束の中心部を通過
この日は奈良市内がー1℃
和束の湯船がー4℃でしたが
信楽はー7℃でした
8時、伊勢湾岸道の湾岸長嶋PA(長島温泉&スパーランド横)に到着
豚汁定食で朝ごはんとしましたが
結構ボリュームがあって美味しかったけどお腹がきつかった~
PAの多目的トイレで作業服に着替え
名港中央ICを下りたのが8:45
8:55に名古屋税関稲永支署で船陸交通許可を得て
金城埠頭へ
09:00には乗船するつもりだったのに
保税地域のゲートでの守衛が呆れるほど要領悪くて(人手&人材不足を実感)
よくやく09:30前々日、横浜港大黒埠頭で仕事していた船に乗り込み
これは本来船側の所掌ですよと説明してから作業にとりかかり
僅か10分ほどで終了
10:00落成書にサインを取り付けて下船となったのですが
ここはビジネスライクにと
横浜での再調査時間分とこの名古屋での経費と工賃もしっかり請求させてもらいました。
(↓この金城埠頭は主に輸出向けの中古車の積み込み)
因みに、ついでなので伊勢湾の自動車荷役についてお話させていただきますね
今回の船が荷役していたのが金城埠頭の54番バース
(レゴランドやリニア・鉄道館の近く)
名古屋駅からはあおなみ線で終点
伊勢湾岸道の名港中央ICで下りたところなので
車でのアクセスも超便利
ズームアウトするとこんな場所
金城埠頭は前述のとおり中古車の積出港ですが
名古屋港は至る所に自動車の積み出し岸壁があり
飛島にはたぶんホンダ車の積み出し港
潮見には日産車
対岸にはトヨタ車の積み出し岸壁があるため
この周辺ではいつも10隻前後の自動車運搬船が接岸しています。
続いて今度は三河湾
我が故郷豊橋港は
お隣の静岡県浜名湖周辺にあるスズキ、三菱岡崎工場からの輸出岸壁と
輸入車も
フォルクスワーゲン、ボルボ、プジョー、シトロエン
Jeepにフィアット、メルセデスベンツ
その他、ローバー、フォード、ジャガー、ダッジ、マセラッティと
1988年から一大拠点となっており
対岸の田原市にはトヨタ・レクサスの工場と専用の積み出し港があり
更にはこれまで自動車運搬船の大多数を建造してきた豊橋造船があるため
名古屋港ほどでありませんが いつも数隻の自動車運搬船が接岸しています。
実は、東京湾や大阪湾にも多数在籍していますが
特に三河湾・伊勢湾水先人組合には商船学校の同窓生だらけ
自動車運搬船に乗り組む比率が高いため
なんせ風の強い土地、自動車荷役に使うランプウエイをぶつけないようにと
接岸には気を遣うと話してました。
すっかり横道にそれてしまいましたが
話を戻すと
あまりにもアッサリと仕事を終えられて
『クッソ~、横浜でトラブル無かったらパーフェクトデイズの聖地巡りできてたのになぁ』
とか
『よし、それなら故郷豊橋に行って、あんかけスパか菜飯田楽でお昼して
夜は、お気に入りの居酒屋で飲み倒すか』
と思ったのですが・・・
実は、前日東京から戻り、伊丹空港でバスを待っている間に
某社の担当者から電話が入り
「あの~、明日四国の造船所に入渠する船の整備お願いできないでしょうか?」との問合せ
「それでその船はいつまでドックにいるの」と聞くと
四日後の”25日日曜日まで”との事
「明日は名古屋港に行く予定だし、もう造船所には行かないとしているし、
そんな直前に言ってきても無理無理」と無下に断っていたのですが
よくよく思い出してみると
ほとんど壊れて動かなくなってからバタバタと整備の依頼をしてくる客ばかりなのに
ウチの会社が代理店を引き継いですぐに
就航したばかりの新造船が、前の代理店が技術力を持たず
ただ売るだけで、初期調整不良でトラブルが発生したもので
その原因を説明したところ
とても素直で実直な機関長と船主で
その後は、2年毎に整備を頼まれていた超優良顧客
実質1時間弱で問題を解決して気分がハイになってたこともあって
杓子定規に断るのも大人げないかなとの思いから
事務所に電話を入れ
「出渠前の明後日の金曜日で良かったら行ってもいいと連絡してくれる」と伝えると
「出張が連続してお疲れなのに大丈夫ですか」と気遣ってくれたのですが
気分がハイのうちにしっかりお仕事しないと と
相手先の了承を得て
すぐさま
着岸していた埠頭の目の前の伊勢湾岸線”名港中央IC”のゲートをくぐっちゃいました
『そしたらランチはどうしようかな』と
御在所PAで山本屋本店の味噌煮込みうどんにしようか
伊賀上野の大内ICまで走って ラブホの横の”第一旭の特製ラーメンかなぁ
と思っていたのですが
突然、伊賀で前々から気になっていながら素通りしていたラーメン屋を思い出し
丁度時刻は12:00でほぼ満席でしたが運よくカウンター席があき
その日のランチセット(麻婆天津飯+あじへいラーメン)を注文
奈良の旭川ラーメンと同じ味の素味のキムチがあり
実は、ランチメニューではラーメンが半玉なんですが
「ラーメンは半玉ですか?ひと玉ですか?」と尋ねられ
つい「ひと玉でお願いします」と言ってしまったのですが
さすがに年取って胃が小さくなっているのか
完食するのに苦労しちゃいました。
そのうえ、横浜での仕事が簡単に終われず
ずっと緊張状態だったこともあって
最近はすっかり”働かないオジサン”状態で
肉体的にも精神的にも鈍りきっていたこともあって
ペンディングだった案件が片付けられて
気分はハイテンションながら実はクッタクタ
朝6時過ぎに家を出発して
名古屋港で仕事を片付けて14時には家に帰ってました。
全行程8時間弱
距離にしてたったの280キロほど
マニュアル車のそれもラジアルタイヤのジムニーで
往路も復路も抜け道ばかり走ったのもあるけど
これくらいで疲れちゃうとは自分でもビックリ
その日は帰宅してから
お風呂に入って缶ビール数本飲んで寝床へ直行
(実は、前夜夜中に目覚めてしまい寝られなくなって寝不足でした)
でも、身体を痛めつけるほど生きてる実感を味わえるんだなぁと再認識
もう少し頑張るか と意識を新たにしたんだとさ