Grazie mille!

美しさは日々の小さな積み重ねから。

冬至

2010-12-20 17:33:12 | 美しい生活
12月22日は「冬至」です。
一年で一番昼が短く 夜の長い日。
私のとても好きな日です。

子供の頃は 母の作る南瓜のおしるこが食べられるので嬉しかった
おしるこ・・といっても お汁はなくて南瓜を小豆でホクホクに煮て 白玉を入れてくれたものです。
本当は「丸餅」なのですが 私が白玉をリクエストしていました。
喉つまりをしてしまいそうなほど ホクホクで
本当に嬉しくて 待ち遠しかったものです。・・懐かしい~。
当たり前のように 毎年冬至の前後に食べていましたけれど 何故南瓜なのか小豆なのか
そこにはきちんと日本の行事としての意味がある事を知ったのは 随分大人になってからでした。

「陰陽五行説」での「陰極まって 陽に転じる」という言葉には この冬至を境に
太陽の力が少しづつ回復していくおめでたい日とされています。
必ず沈んだ太陽も昇ってくる・・人生の節目の大切さを感じて 勇気を貰います。
こんな自然の流れにも 「感謝」の想いを形にしてきた私達のご先祖さま。
日本人本来の姿をいつも この年中行事や四季折々の行事に見出し温かな想いを頂きます。


          山本三千子先生「室礼三千」教室での冬至の室礼

「日本の美しさ」ってなんでしょう?
日本文化が大好きな私には きりも限りも無く あれもこれも・・と出てしまいますが
「繊細」さ・・この一言につきますよね。
どんなに貧しい生活をしていても 生かされている事への「感謝」の想いを必ず「家」の文化として伝え、行ってきました。
この日本の行事は 「生きていく」為の知恵だったのだと思います。
世界一美しい知恵の形です


        
   山本先生の教室でのお稽古風景                         お稽古終了後のお菓子「柚子饅頭」とほうじ茶
  

           我が家の冬至の室礼          
  

母が他界したのは1998年65歳でした。
ハッ・・と気が付くと 何も知らないことに愕然としました。
着物も自分で着られない始末。焦りました(笑)
「ご縁」ってあるものですね。引き寄せられるように 必要な情報が目の前に提示されます。
着付けも「無料講習会」という ありがたい「ご縁」で無事完了。
何とか 一人で着られるようになりました。
そして 山本先生の教室の情報も 普段は殆ど待合室で雑誌を見ることがないのに・・
これまた引き寄せられるように パラパラとめくって出会ってしまったのでした。
母が 「仕事ばかりしてないで たまには息抜き」と 囁いているような出会いでした。

当たり前に「家」の中で行われている様々な「こと」。
そこには とっても素晴らしい「美しい知恵」が満載なのです。
日本女性は それを伝えていくことが「使命」だと 私は日々思って過ごしております
毎月 月毎の「家のお飾り」を用意したり 片付けたり・・
そんな仕草は 「丁寧」に生きる大切さを教えてくれます。そして それは人間関係さえもきちんと調和させてくれるのです。


是非 このブログを見て下さった方は山本三千子先生著「暮らしの室礼十二ヶ月」をご覧下さい。
美しく優しい日本の風景と出逢えます。