書の歴史を臨書する

古今の名磧を臨書、最近は米フツ。
時折、気の向くままに漢詩や詩、俳句などを勝手気侭に書いております。

空海・風信帖

2007-05-05 07:55:55 | Weblog

空海(774-835)
真言宗の開祖、没後(921)に弘法大使の謚号を賜る。
804年、橘逸勢、最澄と共に遣唐使第一船に便乗した。
書技の天性に恵まれ、若年時から王羲之を学び、
入唐時には顔真卿などの唐の書法を取り入れ、
模倣を超えた独特の優れた書風を形成した。
嵯峨天皇、橘逸勢と共に平安の三筆とされる。

風信帖は空海が最澄に送った書状、
書状が「風信雲書・・・」で始まる為、風信帖と呼ばれる。
最も優れた空海の書として伝わる真蹟である。
活力に富み自由奔放に躍動する書の流れ、
我々の臨書では生涯、いや、二生三生を以ってしても、
辿り着けない懐の深さだ。

古来、最澄と空海、そして久隔帖と風信帖は、
様々な角度から比較されるが、
二者の性格の違い、生き方の違い、
そんな違いが書にも現われているように思う。
このあたりの事は、司馬遼太郎の「空海の世界」に詳しい。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿