『サムライ・ダイアリー』(鸚鵡籠中記異聞)おうむろうちゅうき
天野純希 作
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/e3/19d782b866cde333337153a5546b7940.jpg)
時は元禄から享保まで20数年間、毎日、飽きもせず日記を書きつづけたお侍がいた。
仕えるのは、御三家筆頭尾張徳川家。
帯に、呑んだ、書いた、恋をしたーーとあるように、酒好き、女好き。超大企業の中の下くらいのサラリーマンと言ったところ。
とは言っても、昔は世襲であるから、家督を継ぐまでは部屋住みの身。
18になっても、ぶらぶらしているだけ、というところから日記は始まる。
芝居好きだが当時はご禁制、変装して浄瑠璃を見に行ったり、魚釣りに行ったり、もちろん武道も弓道はじめいろいろするが、長続きしない。
剣の稽古で据え物斬りをするあたり、死体相手の稽古は、気分が悪い。切り口からなにやらドロリとはみ出したりすると目を背ける。試し斬りされた罪人の体はナマスのよう。
帰りに親類の家へ寄り、刺身が出ると、さっきの切り口と同じ色。厠へ飛び込んで、胃の腑のものを洗いざらいぶちまける。
元禄と言えば、天下分け目の合戦から100年経つ。
商人でもない、農民でもない武士にはやることがない。
そんな時代の武士の姿が、生き生きとコミカルに語られていく。
笑ったのは、武家相手のときは、共通語で話し、幼な馴染みと話すときは、名古屋弁になる。
これが、めっぽう可笑しくて、読みながら噴き出してしまった。
「鸚鵡籠中記」って、どこかで聞いたことがある……やがて御畳奉行に出世するのだが、
ここで、私は、本棚をあさる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/bf/0e9068b78daf76ea46a3921a841af051.jpg)
出てきたのがこれ!
一時評判になっていたので、古本屋で買ったのだが、読んではいない。
なんだ、同じ朝日文左衛門さん。
『サムライ・ダイアリー』のほうは、フィクション混ぜ混ぜであり、中で断っているように、こちらは裏の日記であると。題名も「異聞」となっている。
嫁いできたときは、ゆかしい奥方が、嫉妬にかられて、膝であごを蹴上げて旦那をひっくり返し、馬乗りになったりする場面でも、大笑いしたが、これはフィクションである。
最後のほうにもドタバタがあるが、いまいち盛り上がりに欠けて終わった。
また、百人町、主税町、御器所、熱田、大須と聞き慣れた地名が、元禄時代から残っていることに感激。
『元禄御畳奉行の日記』は、ノンフィクションでの解説付き。
一体、どこまでがホントで、どこで膨らませているか気になる。
で、こちらも読み始めたが、日記の中身は別にして、お硬い文章。検証にも飽きて、こちらは中断。
ネタを拾うなら「御畳奉行の日記」
読んで楽しむなら「サムライ・ダイアリー」
名古屋弁で思い出したのだが、30年ほど前、題名も作者の名前も忘れてしまったが、現代物で、名古屋が独立をして、名古屋独自の政治をしていく、という小説を読んだ。
言葉も名古屋弁しか使ってはいけない。
それだけならまだしも新聞も名古屋弁なのだ。
「昨夜、大きな火事があった」という見出しも「夕べ、どえりゃ~火事があってよ」となる。
ので、どえりゃ~笑ったに!
補足・ブロ友さんの読書感想から、この本を知りました。
天野純希 作
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/e3/19d782b866cde333337153a5546b7940.jpg)
時は元禄から享保まで20数年間、毎日、飽きもせず日記を書きつづけたお侍がいた。
仕えるのは、御三家筆頭尾張徳川家。
帯に、呑んだ、書いた、恋をしたーーとあるように、酒好き、女好き。超大企業の中の下くらいのサラリーマンと言ったところ。
とは言っても、昔は世襲であるから、家督を継ぐまでは部屋住みの身。
18になっても、ぶらぶらしているだけ、というところから日記は始まる。
芝居好きだが当時はご禁制、変装して浄瑠璃を見に行ったり、魚釣りに行ったり、もちろん武道も弓道はじめいろいろするが、長続きしない。
剣の稽古で据え物斬りをするあたり、死体相手の稽古は、気分が悪い。切り口からなにやらドロリとはみ出したりすると目を背ける。試し斬りされた罪人の体はナマスのよう。
帰りに親類の家へ寄り、刺身が出ると、さっきの切り口と同じ色。厠へ飛び込んで、胃の腑のものを洗いざらいぶちまける。
元禄と言えば、天下分け目の合戦から100年経つ。
商人でもない、農民でもない武士にはやることがない。
そんな時代の武士の姿が、生き生きとコミカルに語られていく。
笑ったのは、武家相手のときは、共通語で話し、幼な馴染みと話すときは、名古屋弁になる。
これが、めっぽう可笑しくて、読みながら噴き出してしまった。
「鸚鵡籠中記」って、どこかで聞いたことがある……やがて御畳奉行に出世するのだが、
ここで、私は、本棚をあさる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/bf/0e9068b78daf76ea46a3921a841af051.jpg)
出てきたのがこれ!
一時評判になっていたので、古本屋で買ったのだが、読んではいない。
なんだ、同じ朝日文左衛門さん。
『サムライ・ダイアリー』のほうは、フィクション混ぜ混ぜであり、中で断っているように、こちらは裏の日記であると。題名も「異聞」となっている。
嫁いできたときは、ゆかしい奥方が、嫉妬にかられて、膝であごを蹴上げて旦那をひっくり返し、馬乗りになったりする場面でも、大笑いしたが、これはフィクションである。
最後のほうにもドタバタがあるが、いまいち盛り上がりに欠けて終わった。
また、百人町、主税町、御器所、熱田、大須と聞き慣れた地名が、元禄時代から残っていることに感激。
『元禄御畳奉行の日記』は、ノンフィクションでの解説付き。
一体、どこまでがホントで、どこで膨らませているか気になる。
で、こちらも読み始めたが、日記の中身は別にして、お硬い文章。検証にも飽きて、こちらは中断。
ネタを拾うなら「御畳奉行の日記」
読んで楽しむなら「サムライ・ダイアリー」
名古屋弁で思い出したのだが、30年ほど前、題名も作者の名前も忘れてしまったが、現代物で、名古屋が独立をして、名古屋独自の政治をしていく、という小説を読んだ。
言葉も名古屋弁しか使ってはいけない。
それだけならまだしも新聞も名古屋弁なのだ。
「昨夜、大きな火事があった」という見出しも「夕べ、どえりゃ~火事があってよ」となる。
ので、どえりゃ~笑ったに!
補足・ブロ友さんの読書感想から、この本を知りました。
中々面白そうな物語ですね。
今の社会にも通じるような・・
むかしは本気違いと言われていましたが
今は活字に目を通すことも遠ざかってしまいました。
まして「サムライ」となると興味津々です。
でもノンフィクションの方は、文章が硬くて難しいようですね。
噛み砕いて注釈があるといいですね。
名古屋弁で新聞というのは傑作ですね(^^♪
火事の記事なのに、この表現なら不謹慎にも笑ってしまいます。
亡くなった伯父に言わせれば「でっけえ、火事があったてんがない」
・・・越後弁(昔の)で「大きな火事があったんだって」の意。
方言は面白いですね。
>「夕べ どえりゃ~火事があってよ」は、岡山弁だと
「夕べゃ~ ぼっけぇ~ 大火事があったんじゃ~て~」となります。
話は変わりますが・・・日野美香の歌う 氷雨
岡山弁バージョン
のめ~て ちょーでー も~ちょびっと
こんやー けーらん けーりとーねー
でーが待つ ゆーんなら あの部屋で
そーじゃ でーも おりゃーせん いまじゃー
このへんで・・・笑ってもらえたかな?
「サムライダイヤリー」当時の事柄が読み手を意識しないで書かれた日記なら、
本音ばかりが並んでいるんでしょうね、面白そうですね。
こんばんは。
おもしろそうですね。
時代物は大好きです。
『武士の家計簿』を書いた磯田道史さんの大ファンです。この本探して読んでみたいです。
名古屋弁も大好きです。親しみやすいですね。
そう、最近はなかなか読書する根気がなくて、、、
若いころは、本ばかりでしたが。
これは、軽いのと、楽しいので読めました。
難しい方は、断念。
実在の人物が書いたものですから。
生き生きと、とても人間的で、楽しかったです。
時代小説の武士って、みんな剣に強く、格好いいじゃありませんか。
それをくつがえされ、より親しみがもてます。
方言も少しずつ平均化していますね。
名古屋弁も、語尾に、なも、を付けるのが有名でしたが、子どもの頃でさえ珍しく、近所でよく使う人に、なもしのお婆さんと呼んでいたくらいでした。
越後弁の例えに、お祖父さまを出された意味が分かります。
懐かしさもありますね。
読んでみたくなりました。
世みたいと買い積んどく本も何冊もあります。
今月刊誌2冊が読めなくて・・・・・
海外に行く時は何冊も持って出かかたものですが、今は国内旅行にしてるため、読みがはかどりません。
おほほ、笑いましたよぉ~
ぼっけぇ~って、すごい、と意味なのですね。
日野みかさんの、「氷雨」いい歌~
方言で歌うと笑ってしまうんですよね。
でも、合わせやすい!
モンゴルへ行ったとき、日本語のとてもうまい、むくつけき大男が、宴会になると、氷雨を歌っていました。
岡山弁で歌われたら、どこの国の言葉ですか?と聞かれてしまいますね(笑)
本音と噂話、三面記事みたいなのも、好奇心いっぱい。
さらに、物価が高くなり云々など。
老大娘さんのブログにあったので、
早速読んだのですが、感想となると
遅くなってしまいました。