やまがた好日抄ーⅡ

低く暮らし、高く想ふ! 
山形の魅力を、日々の関心事を、気ままに…。

最上三十三観音、二日目

2022-07-20 | 寺社奉行的なもの
先日、最上三十三観音の二日目を済ませてゐました。

内陸地区の北部を中心とした12寺をめぐりました。
そのなかのいくつかをご紹介ー。

東根市の黒鳥観音





うっさうとした参道の先に小さな観音堂。
そして何よりも、堂内にあったむさかり絵馬の美しいこと! こんなに穏やかな雰囲気の絵馬を見たのは初めてでした。
おそらく、やはらかな日差しの縁側でたわいのない話をしてゐるだらう若夫婦の凛とした姿ー。さうあって欲しかった!と望んだ奉納者の悲しみが心を打ちます。




村山市の小松沢観音

小生好きな場所で、細い道を登り切ったところにあります。
まずは、これも小生が好きな不動明王が出迎へる。





細く急な階段の先に、立派な山門とお堂があります。







そしてここにも素敵な絵馬がー!
まるで昭和そのもののやうな雰囲気のタッチで、拙いながら、無邪気にほほ笑む姿が、やはり悲しいー。





大石田町の大石田観音



彫られてゐた天女の姿が美しい!




尾花沢市の上ノ畑観音

まう、銀山温泉に近いさびれた地区で、威風堂々とした山門が心を躍らせます。










金蛇水神社

2022-07-19 | 寺社奉行的なもの
7月の上旬、小生も家人もフッと空白ができた日曜日、家人が「金蛇水神社へ行ってみない?」といふので、おおー、と出かけました。

以前から知り合ひの大工さんらに”金運の神社だ! 行った方がいい!”といはれてゐたのですが、コロナ禍になり、及び腰になってゐたのですが、やや下火になった頃でしたので出かけました。

高速を使って岩沼市の神社までは1時間ほどです。

が、驚くことに、神社の手前から1キロほどの渋滞で、山形では正月三が日ほどの混みやうー。
いくつもある駐車場もほとんど満車で、驚くことしきりー。

なんとかたどり着くも、参拝を待つ長蛇の列ー。





そして、宮城県の方には大変申し訳ないのですが、とても貧相な神社で(風格や建物の細部の作りも含めて)、参拝を待つ列のなかでそのことをブツブツと云ってゐると、家人に「もふ! 神社の前で悪口を云ってー!」と小生をたしなめることしきりー!



境内の一角に白蛇を擬した岩がたくさん置かれ、家人は昔から蛇が好きでー、多くの人に混ざって財布で撫でてゐました。



帰りがけ、一応お札やお守りも買ったのですが、それらの値段のよいことといったらー!

由緒はある神社のやうで、金運の神社としてもあまた知られてゐるやうですが、なにか、とても商売上手の神社で、金運といふよりも、自分たちにお金が入ってくるのをほくそえんでゐるやうな感じがして、3年連続で行くとよいらしいのですが、残念ながらとても再訪する気にはなりませんでした。


最上三十三観音、一日目

2022-05-28 | 寺社奉行的なもの
コロナ禍で延期延期になってゐた最上三十三観音の御開帳が今年はすでに開催が始まってゐた。

それを知ったのは五月初旬でしたが時間がとれず、やっと今日一日目を無事に廻ってきました。
奇しくも、母の月命日でした。
朝8時から、夕方6時近くまで、都合16寺を車で廻りました。

幾つかをご紹介ー。

吉祥院千手堂
我が家から車で5分ほどの観音堂、からスタート。



花の時期になると曼荼羅池の蓮の花が美しいところです。
そして、天女の天井画がことさら美しい!




若松寺若松観音



一番寺なので、本来はこの寺から廻るのですがー。
有名なのですが、小生はさほど好きではなくー。


護国寺唐松観音

おそらく、最上三十三観音の白眉ともいへる観音堂で幾度足を運んだかわかりません。











春の花に良し、秋の紅葉に良し、冬の雪に良しー!

でも、それらを見ることなく逝ったひとを供養するむさかり絵馬が、悲しいー!




石行寺岩波観音







圧倒的に美しい屋根のフォルム!
すぐ横に枝垂桜があるのですが、春は裏手の山からその姿を望め、秋には本堂前の池と紅葉が完璧に美しいところです。

以前、西蔵王の三百坊を調べてゐてこの寺を訪ね(関西の時の権力に殲滅させられた西蔵王の寺々の末裔らしいのです)、ご住職に話を聞くことができました。温和で清冽な雰囲気の方で、小生は自らを恥じるほどでした。


松尾院松尾山観音







以前、桜の季節に伺ったときは、茅葺の美しい屋根の姿と、エドヒガンの楚々とした花の下で、まさに、天上の心地でした。

やんちゃ坊主のやうな不動明王が可愛いでした。




上山観音寺









ずゐぶんと久しぶりの場所です。
こんなにも威風堂々の寺だっけ? と感激を新たにしました。

奪衣婆を発見!




長光院長谷堂観音

古戦場として一寸有名な(東の関ケ原合戦とかいはれてゐます)長谷堂合戦の舞台、長谷堂城の尾根の続きにあります。
なので、ご婦人方が難儀してゐました。






長登寺長登観音

ここも結構な急階段のところですが、小生はお気に入りの観音堂です。

















尾花沢 諏訪神社

2021-12-18 | 寺社奉行的なもの
コロナ禍で仕事先が休業になり、時間を持て余し、春から山形県内の神社をめぐってゐます。
山形県内には、3000を超す神社があるさうですが、きはめてアットランダムに選んだ約300の神社を気まぐれにめぐってゐます。

ただ、基本的に大きな神社ははずし、地元の鎮守の森にあるやうなところを訪ねてゐます。
ので、周囲をウロウロしたり、写真を撮ったりしてゐると、かなり不審がられます。

春先は順調に廻ってゐたのですが、山形県内も夏場にかけてコロナの感染者が急増し、再開しないまま雪の季節になってしまひました。
そのなかで、尾花沢市の 諏訪神社がとても印象に残ってゐます。









すこし調べたら、地元では有名な神社らしいのですが、
何の前知識もなく訪れたときには、その威風堂々とした姿に感銘しました。

写真を撮ってゐると、丁度お祓ひを終へた神官の方に声をかけて頂き、ものの30分ほどですが四方山話をさせていただき、穏やかな時間をもてました。
雪の多い尾花沢です、今頃はすっかり雪に覆はれてゐることでせうー。