やまがた好日抄ーⅡ

低く暮らし、高く想ふ! 
山形の魅力を、日々の関心事を、気ままに…。

先にひとりでー

2022-03-13 | 出羽界隈
ここ数日の安定した暖かさで、庭の福寿草が大きく花を開かせてゐます。



まだ、チューリップは5~6センチほどの葉の出具合、水仙は爪の先ほどの芽をだしたばかりー。
見渡しても、もちろん新芽や花の気配はなく、除雪機で飛ばされた砂利が散乱してゐる庭のあちらこちらー。

唯一、福寿草だけが、先走りの春の日差しを一身に浴びてゐます。

やがていろいろな花に追ひつかれ、すぐ横のラベンダーの陰に隠れてしまふのですが、
この時期だけ、オレ、一番!といはんばかりの花の開きやうです。





芽出し

2022-03-11 | 畑仕事
やっと暖かくなりだしたので、ジャガイモの種イモを購入。

今年は、今まで男爵一辺倒だったのを止め、メインはキタアカリに変更ー。
そして、ずゐぶんと久しぶりにインカのめざめの種芋も購入!

インカのめざめは以前に幾度か作りましたが、とても美味しいのですが、収穫量がきはめて少なく、また種芋も値段が高いのでパスしてゐました。

が、昨年から150坪ほどの畑を無償で借りてゐるので、たっぷりと作る予定です。
家の横の畑もまだ雪が残り、まだ見にも行ってはゐませんが、おそらく借りてゐる畑も雪景色のはずです。
でも、4月に入ったら植ゑ付けにはいりたいので、芽だしのために廊下に並べました。



恒例の夏のキャンプで、美味しいじゃがバターが食べられるとよいけれどー!


母国

2022-03-07 | やまがた抄
予想通り、朝には10センチを超えるほどの積雪になりました。



おそらく、この冬最後のまとまった雪でせう。

いっとき、ボランティアグループをつくり、山形市の国際交流協会といろいろなイヴェントをしてゐました。
ので、海外のいろいろな方とも知り合ひになりました。
米国や豪州、東南アジアやネパール等々ー。
でも、東欧の方は居りませんでした。

以前、山形駅の近くにナイトクラブがあり、接待でよく行ったのですが、なぜか、そこは東欧の女性がほとんどでした。
聞けば、宮城県のあるリゾートホテルのダンサーとして来日、それでも生活が大変なので、アルバイトで来てゐるやうなことを話してゐました。
彼女たちのなかに、ウクライナの人もゐました。
長身で美しく、穏やかな感じの人でした。

小さなメモ帳に、びっしりと小さな文字で自国語と日本語を対比させたものを書き込み、時おりそれを見ながら接客をしてゐました。
何かのときに、名前はすっかり忘れてしまひましたが、その女性が云ったのを今でも覚えてゐます。

”ウクライナは貧しいけれど、とても美しいところです!”

そのウクライナが、いま、隣国のひとりの狂人によってさらし者にされてゐます。

山形のナイトクラブもとっくに無くなり、宮城のリゾートホテルも倒産して、彼女たちが母国へ戻ったか、あるひは他の国へ移ったか、その先は知る由もありませんが、
彼女が誇らしげに話してゐたウクライナの国が、無残に蹂躙されてゐます!





啓蟄

2022-03-05 | 二十四節気
今日は、啓蟄です。

明日は、おそらくこの冬最後の大雪の予想で、もちろん、虫がはい出る気候ではありません。

午前中は晴れ間もあったので、庭木の剪定と雪の処分をしてゐたら、
南面の花壇にわずかに五分咲きほどの福寿草がありました。


(急いで撮ったら、見事にピンボケー!)

まるで、外の気配はどうかしらん?といふ咲き方で、思はず笑ひました。




矜持

2022-03-03 | 文化的なもの
ロックやフォークを聴いてゐた小生が、ジャズに転向し、そしてクラシックを聴き始めた幾つかは、ブルノ・ワルターのブラームスの4番、イゴリ・マルケヴィッチのチャイコフスキーの6番、そして、ピエル・モントゥーのストラヴィンスキーの「春の祭典」でした。

その「春の祭典」の、初演時のニジンスキーの振り付けによる原典版ともいふべき演出が、いろいろな振り付けを見てもやはりピカイチでした。確か、映画「シャネル&ストラヴィンスキー」でも、小生愛するピエル・モントゥーが初演するシーンがあり、かなりリアルに映ってゐます。

その原典版の演奏を指揮してゐるのが、ロシア人のワレリー・ゲルギエフです。
OGPイメージ

Vaslav Nijinsky - Rite of Spring

Rite of spring premiere at the 1913 year in Paris. Scenery, costumes a...

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彼は、3月1日、ミュンヘン市長によりミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団を解雇させられました。
おそらく、世界でもトップクラスの指揮者でせうし、小生はさして好きでもありませんが、名門ミュンヘン・フィルの首席指揮者でしたが解雇させられました。

ロシアのウクライナ侵攻に対して、はっきりと態度を示せといふ市側に曖昧な態度で応じ、かつ、プーチン体制を擁護するかのやうな発言があったらしいとのことー。

ドイツのなかでも特に独立精神が高いとされるミュンヘンの、そこの市長の矜持に胸のすく思ひです。
政治と文化は別物ではありません。むしろ、ある意味一体です。

ミュンヘン市長は、著名な指揮者を手放しても、オーケストラは街のものであるといふ、きはめてシンプルな真理を云ったに過ぎません。