いよいよ、ベランダに赤道儀を設置します。
赤道儀で、天体を追いかけるためには、水平に設置することと、回転軸(赤経軸)を地球の自転軸(地軸)と平行にする必要があります。こうすることによって、赤経軸に取り付けた、モーターを自転に合わせて回すことにより、望遠鏡の視野内に天体を固定することが出来るようになります。
いざ、ベランダへ移動します。すでに、ベランダには、南極と北極を結ぶ経線(子午線)が既に引いてあります。
この線に沿って、赤道儀の三脚を載せます。さらに赤道儀の赤径軸の台座が直線的に削り出しになっているので、大型三角定規を台座基部に押し当てて、方向を決めます。ちなみに、ゴミ袋ではあんまりなので、三脚に取り付ける小物入れを購入しました。
さらに視線を移動して、なるべく正確に合わせます。
次に、赤道儀の水平出しをします。これには赤道儀基部にある2本の気泡管を基準に合わせていきます。
泡が寄っている側が高いので、三脚長を調整して気泡管の中央に泡がくるように、調整します。
本来ならば、ここから先は、赤経軸に内蔵された極軸望遠鏡を使って、北極星とその近傍の星を観測しながら、赤経軸の向きを調整するのですが、南向きのベランダでは、北極星は視界に入らないので別の工夫が必要です。
iPhoneアプリの「Polar scope align pro」を使います。本来は、極軸望遠鏡を使う場合の、北極星の時角計算などをやってくれるアプリですが、北極星の見えない状況で、例えば日中などで、内蔵のセンサーを使って、軸合わせを支援する機能があります。
起動すると、極軸望遠鏡を使うモードで立ち上がるので(写真左)黄色い矢印の、太陽のアイコンをタップします。すると、写真中央の画面が表示されます。iPhoneを動かすと十字線が動きに合わせて動き回るので、赤道儀の望遠鏡を取り付けるアリミゾにアイホンを載せます。ロスマンディのアリミゾは幅が3インチ(7.5cm)もあるので、iPhoneを固定できます。怖いので、固定用ネジはiPhoneが落ちない程度にそっと締めます。
本来の使い方は、同心円の中央に十字線がくるように赤道儀の水平、垂直微動ネジを合わせますが、我が家のベランダは、鉄筋のため磁石が13度もずれているので、今回は、垂直微動ネジのみ、動かして合わせます。(写真右)
iPhoneは、内蔵のGPSや、コンパス、ジャイロを使って地球の自転軸を出しているのですが、精度的には、1度ぐらいの誤差は出そうです。また方位角も定規と目で決めたので、全体的に1度程度の誤差があると思われるので、長時間露光の撮影はこのままでは難しいと思われます。
この後は、夜になってから 天体観測をして、ドリフト法で合わせていく予定です。赤道儀に、そっとカバーを掛けて夜を待ちます。
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