今の時期、卒業旅行に行ってる学生さんは多いだろう。
私は卒業旅行なるものには行っていない。
そんな金があったら、友達や後輩たちと酒を飲んでるほうが好きだったから、バイト代はほとんど酒代に消えてた。
だから当時は、めったに旅には出なかった。
今にして思えば、ど~んと大型の旅行でもしておきたかった。国内なら小笠原とか。海外なら南米とか。
子供の頃などは、親が旅行に出る気にならないと、中々旅行には出られなかった。
親の都合に関係なく旅に出れる機会は、学校の修学旅行ぐらいなものだった。
てなわけで、今回は小学校時代の修学旅行・・・というか、遠足にまつわるお話。
遠足も、ちょっとした旅行気分だったものネ(笑)。
私が小学校時代に遠足に行った時って、なぜかおやつは300円までと決められていた。
300円。
どこからこの数字がでてきたのだろう。
今持って謎だ。
・・・と書きつつも、実のところは「謎」って言う程大げさではないんだけどね(笑)。
小学生当時、たった1日だけの遠足で300円もおやつを持っていけるのは嬉しくてしかたなかった。
なぜなら、普段の生活では、1日のおやつに300円も使えなかったからだ。
せいぜい我が家では10~30円くらいだったのではないか。
はっきりとは覚えていないのだが、確かそんな記憶がある。
150円のプラモデルが欲しいがために、おやつ代としてもらう1日10~30円のお金を、何日間おやつを食べずに我慢して貯め、やっとの思いでプラモデルを買った時の喜びといったら、そりゃ~もう!
おやつ代は、時にはプラモデル、時には駄菓子(特に銀玉鉄砲や紙飛行機)、時にはマブチ水中モーター、時にはスパイ手帳、時にはシールなどに使ってたが、たまに普通におやつ代にあてたりした。
そんな状況だったから、1日のおやつに300円も使える時は、わくわくした。
ここぞとばかりに、普段は高くて買えないお菓子を買ったもんだった。
例えば、詰め合わせセット。
これは紙製のバッグに入っており、たいがいお菓子屋の天井から吊るした金具か何かに釣り下げられていた。
だから、目立っていた。でも、100円かそれ以上の値段がついていたので、とても買えなかった。
確か、車掌さんセットみたいなセットがあったような気がするが、もう私の記憶はおぼろげである。
ともかく300円もお菓子を買える時は、そういうセットを買ったりした。
で、余った金で都昆布などを買って付け加えたもんだった。サイコロキャラメルも買いやすかった。
300円あれば色んなお菓子を買えることは確かなのだが、気付いてみれば、買うお菓子は決まったものが多かった気もする。
前述の都昆布やサイコロキャラメル以外では、エンゼルパイ、アーモンドキャラメルなどは定番だったような気がする。
少し高い「セット」を買わない時は、チョコフレーク(だったかなあ)などの箱モノがセットの代わりだった。
ケロッグみたいな食べ物の「シスコーン」なんてのも買ったっけ。
箱に入っているのだが、箱の中にはオマケが入っており、そのオマケが楽しみだった。
そのオマケには、なんとミニ・プラモデルなんかもあった。
こうして、毎回だいたい同じようなお菓子を買ってしまったのだが、それでも選ぶ時はワクワクした。ちょっとしたお金持ち気分だった。
おそらく誰にもお気に入りのお菓子があり、それぞれの組み合わせがあったことだろう。
遠足それ自体も楽しいには違いないんだが、300円もおやつを買えるというのも楽しかった。
もしかしたら、300円分のおやつを買えるから遠足が楽しかったのかもしれない。
心残りは・・遠足のおやつ300円分のお菓子を、全て駄菓子屋で買う・・という試みを1度もやらずじまいだったことだ。
なにせ、当時の駄菓子屋のお菓子といったら、5円だの10円だの。
300円分買ったら王様気分になれたかもしれない。
10円のお菓子なら30個買えた計算になる。こ、これはスゴイッ(笑)!!
だが、結局は遠足のおやつは駄菓子屋で買ったことはなかった。
普段はいつも駄菓子屋を利用していたくせに。
それは・・・たまにおやつで贅沢できる時くらいは、普通のお菓子屋で、普段食べられないお菓子をごっそり買い込みたかったからに他ならない。
今にして思えば、少し悔いは残る。
ところで・・・この日記の最初に戻るのだが、遠足のおやつ代として、どこから300円以内という数字が出てきたのだろう。
300円分のおやつというのは、当時の小学生にとってはかなり贅沢な数字だったと思うのだが。
300円以内・・といっても、100円~200円くらいで抑えていた子は、少なくても私の周りではいなかった。皆、300円という金をフルに使ってお菓子を持って来てた気がする。
今の相場はどれくらいなのだろう。
もし今も「遠足のおやつは300円以内」というルールがあるのなら、物価のことを考えれば、私の時代の300円は相当贅沢だったことになり、比較してみると、今の子供にはちょっと物足りない数字かもしれない。
ともあれ、遠足のおやつは300円以内・・・この300円という数字は、今持って、どこから算出した額なのかは分からない。
ちなみに、今では300円という金額では、お店で普通のラーメンすら食べられない場合が多いんだよねえ。
立ち食いそば屋で、せいぜい「かけそば」が食べられるかどうか・・ってくらいだ。
ちなみに、私の住む町の「立ち食いソバ屋」では、かけそばは260円。
月見そばが320円。
きつねそばや天ぷらそばは350円。
こう考えると、月見そばに320円払うなら、おやつを300円分買ったほうが腹にたまりそうではある。
ともあれ・・300円という金額が、やたら大金に思えた、私の少年時代。
300円あれば、お菓子を自由自在にできるような気もした。
ある意味、300円というのは偉大な数字でもあった。
だが今は・・・かけそば1杯が、それくらいする。
月日の流れは、お金を安っぽくしてしまった。
ついでにいえば、金銭感覚も、か。 ・・・ふ。
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