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私が幼少の頃、家族旅行で車で新潟に行く機会があった。
出発は相当早い時間だった。
確か・・・深夜2時頃には起きなければならないスケジュールだった。
深夜2時に起きるとなると、相当早い時間に寝なければならない。
19時からのアニメを観て、19時半頃には布団に入った覚えがある。
幼少の頃は、一日のサイクルとして私は21時半ぐらいに寝ていた覚えがある。
なので、幼少の私にとっても19時半に寝るというのはサイクルが早すぎて、布団に入っても中々寝付けなかった。
ましてや、翌日は旅行である。当然心はワクワクしていたし。
とはいえ、中々寝付けなかったとはいえ、旅行を前にハイテンションだったので、翌日深夜2時には無事に起きたのだろう。
深夜2時といえば、深夜の時間帯。なので、起きても、あたりは真っ暗だった。
そんな夜の街を、私は父の運転する車に乗り込み、出発した。
車は夜の街を走って行った。途中、私のかすかなな記憶の中で、父は都心のどこかの街の道路のわきに車を停めた覚えがある。もしかしたら、自動販売機か何かで、何かを買うためだったかもしれない。
当時は深夜2時過ぎといえば、買い物ができる店などなかったのではないか。
コンビニなんてなかった時代だし。
その時の夜の街の風景は、おぼろげに私の頭の中に残っている。
その後、本格的に車は動きだし、一路新潟へ。
その間の車からの風景は、私はまったく思いだせない。少なくても、夜の間は。
もしかしたら、車の中で眠ってしまっていたのかもしれない。
記憶があるのは、車が山道の途中で一時停車した時の風景。
もう太陽は登っており、あたりは陽光で照らされていた。
時間的には早朝の時間帯だったことだろう。
私の記憶では、関越道のような有料道路を使った印象はなかった。
節約のためか、車は一般道でひたすら新潟を目指していたのだ。
車はあたりを山で囲まれた道を進んでいたのだが、その道が一体何という名前の道だったのか、幼少の私には知る由もなかった。
東京から新潟に行くには、途中の山地を抜けなければならない。それは上越新幹線がトンネルが多いことでも分かる。
ともかく、山間の中を通る道の途中で、車は一時停車した。高速道路がないということは、パーキングエリアもないということだ。
一時停車したのは、多分・・・用をたすためだったのではないか。
とはいえ、単なる山間の道で、パーキングなどもないので、トイレらしきものもなかった。
おそらく、人目がない山間部の道で、草むらか木の陰あたりで済ましたのだろう。
というのは、車を降りた私が外の空気を吸い、都心では望めない自然風景を体感しようと少し車のそばを歩きだしたら、親が私に「そっちのほうにはいかないほうがいいよ」と言ったからだ。
たぶん、その「そっちのほう」には、親がその時に小用を足した場所があったのだろう(笑)。
普通なら、高速道路を走り、途中のパーキングで用は足せるが、その時はひたすら一般道を進んでたわけだから、トイレの場所にも苦労したんだろうな。
東京から新潟に向かう場合、新幹線も関越も使わなくて、一般道で行く場合のルートは、よほどの大周りでもしない限り、たとえ一般道でもそうそうたくさんのルートはないのではないか。
おそらくは国道17号だっただろうとは思うのだが、その一時停車した場所が一体どこだったのか、全く見当がつかない。
その時車を運転していた父は、もういない。
なので、確認しようもない。
今なら、東京から新潟に車で向かう場合は、ほとんどの人は関越を使うだろう。
なので、東京から新潟まで最初から最後まで一般道で行くルートは、・・今は昔ほどには使われていないかもしれない。
少なくても、東京から新潟に向かう場合は。
その旅行の時、夜2時過ぎに出発した車が新潟に着いたのは、翌日の午前だったはず。
もしかしたら昼近くだったかもしれない。
ともかく、今とは比べものにならないぐらい、時間がかかったのは覚えている。
それを考えると、関越のありがたみは感じる。
でもその一方で、大きな道や小さな道や、山間の道を登り降りして、くねくねチマチマ新潟を目指したあの時の行程は、幼少の頃の記憶にもかかわらず、断片的に思いだせるわけだから、印象深さでは強いものがあったのだろう。
目的地に着くのに時間がかかり、高速みたいにはスピードも出せないからこそ、移り変わりゆき、変化に富む風景のそれぞれを、高速道路以上に味わえたのではないか。
高速道路や新幹線みたいな高速での移動手段が確立されている現在、わざわざ一般道で遠方の目的地を目指すという方法をとる人は今は昔に比べて少ないだろう。
つい、時間短縮のメリットのほうを選んでしまうことが大半だろう。
でも、そんな現在だからこそ、時間的な余裕のある人は、そんな行程で目的地に行くのもまた楽しい旅になるとは思う。ずっと渋滞してたり、あるいは時間的に余裕がない場合はともかく。
ところで・・・
前述の、東京から新潟への一般道の途中にあったあの山道は、今はどうなっているのだろう。
なにせ、あの山道がどこだったか、場所を特定できないので、確認しようもない・・。
なお、写真は、その場所とは関係ありません。
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