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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

正義の味方の高笑い

2007年11月05日 | 漫画・アニメ、そして特撮

時々思うのだが、なんで正義の味方って、あんなによく高笑いするんだろう。
ともかくよく笑う。
なんでか知らないが、よく笑う。
同じ笑い方をしても、一般人と「正義のヒーロー」では、感じや意味合いが違ったりする。

しかも、その笑い声ときたら、たいがい「ワハハ」か「ワッハッハッハッ」系である。あ、まれに「ウフフ」もあるか。
間違っても「イヒヒヒ」「エヘヘヘ」「ゲヘヘヘ」「ダハハハハ」「ギャハハハ」「ナハハハ」「ヌヒヒヒ」「ウヒョヒョヒョ」ではない。ましてや「ゲタゲタゲタ」という笑いではありえない。だいいち、正義の味方がそんな笑い方したら、困るやね(笑)。

正義の味方はヒーローであり、一般人とは違うのだ。
一般人ならどんな笑い方をしてもいいのだが、こと正義の味方という職業の人は、笑い方ひとつにも気を配らねばならないのだ。
ある意味、窮屈??



例えば、正義の高笑いとしては、古くは黄金バットの「わはははは」が有名だが、黄金バットが登場した時に「なははは」だの「でへへへ・・」では、なんだか頼りないよなあ(爆)。
ちょっと想像してみてほしい。正義の味方がそんな笑いしながら現れたら困るでしょ?
一般庶民がそう笑うぶんには愛嬌があったりするけど。


思うに、彼らの「ワハハハ」には、相手よりも一段高い所にたって、相手を見下しているニュアンスを感じる。バカにしてるというのではなく、絶対の自信を表している感じ。
余裕があるような意思表示にも感じられる。まあ、正義の味方には、そうであってほしいよね。そこには正義の味方を頼る庶民の願いや希望も込められているのかも。

ピンチに立っているのに、そういう笑い方をする時って、実はまだ切り札があるんだぞ・・という意思表示か、さもなくば単なるハッタリであろう。本当は窮地に陥ってるにもかかわらず、心の動揺や不安を相手に悟られないようにするための。
なんてったって、戦いってのは心理戦の部分は大きいからね~。



そういや、悪役もよく笑うよね。
面白いのは、正義の味方と悪役では笑い方の傾向が違うのだ。

悪役の笑い方としては、「クックックッ」「フッフッフッ」。
もっとも「フッフッフッ」は、正義でも一発逆転の切り札を出す時に使われたりもするので、扱いには注意が必要(笑)。

「あははは」なんてのもあるが、これは微妙な笑い方かなあ。
これまた正義も悪も使うね。でもやっぱ、どちらかというと「あははは」は悪役系かな。
悪が「あははは」と笑う場合は、悲しい過去を背負う女性キャラが自虐的になった時だったりする。

妖怪なんかだと「イッヒッヒッ」「ケッケッケッ」なども一般的。
得体のしれないブキミさを表現するにはもってこい。

また、老人の笑い方なんてのもあって、例えば「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ」。これを不敵にすると、まるでバルタン星人。

変わり種では、乾いた笑いの「カッカッカッ」。マンガ「島耕作」の昔の上司の笑い方がこんな感じで、悪意のない笑い方だった。

また、すねた笑いの「へへ」。おなじみ「あしたのジョー」の主人公だね。この笑い方には多少のテレやニヒリズムも感じる。

豪快なのは「ガッハッハッ!」。豪傑系キャラ御用達のスタイルだ。男女共に。

使うキャラによって印象が変わりやすいのは「ギャハハ」。豪快系が使ったりもするが、ボーイッシュな女の子キャラが使うこともある。

高飛車なのが「オッホッホッ」。主に女性キャラが使うことが多いが、特殊な男性キャラが使うこともあり、男性キャラの場合は,けっこう「妖しいキャラ」である。

意味深なのは、「ウフフ・・」系。「巨人の星」の星飛雄馬あたりも使ってたが、この笑いはできれば女性にお願いしたい(笑)。


「カンラカラカラ」なんて笑いもあったが、これは文語的表現すぎて、現実感に欠けたなあ。空き缶を蹴飛ばしたくなるような笑い方だ。

「ゲタゲタゲタ」に至っては、どうやったらそんな風に笑えるのか理解に苦しむ。
下駄履きの人がそんな風に笑ったら、こりゃあ単なる駄洒落だ(笑)。



この中で「あははは」は、正義の「わははは」と紙一重の違い。出だしの言葉が1音違うだけで、大分印象が異なる。
笑いの出だしの言葉が「あ」であるか「わ」であるかで、正義と悪の違いが出てるような気がする。
「あ」には自虐的な部分もあれば、人をバカにしてるニュアンスもある。
「わ」には、さっきも書いた通り自信が。


そういう意味では、笑い方って、重要だと思う。
その人のキャラクターが、その人の笑い方には反映されると思うから。
それはドラマやアニメや映画などの中だけではなく、リアルな世界でもそうだと思う。


こうして考えてみると、笑い方って面白いね。


小学生時代、漫画家志望だった私は、正義の味方と悪人が対面し、言葉を交わさずに互いに自分のキャラに応じた笑い方を延々と交互に繰り返すだけで勝負を決める・・なんていうアホな漫画を描いたことを思い出した(爆)。
で、笑い方のバリエーションのある悪役の方が「笑い合戦」に勝ってしまう・・そんな内容だったと思う。

正義「わっはっはっは!」
悪「ヒヒヒヒ」
正義「! ・・わはははは~~っ!」
悪「ヒャッヒャッヒャッヒャッ!」
正義「!!・・わは!わははは!」
悪「ヘッヘッヘッヘッ」
正義「!?・・・わは!わは! わははっは!」
悪「ケッケッケッケ」
正義「!!!!!・・・わはは~~~~~~~~~~~~~~っ!」
悪「ぬほほほほ」
正義「・・!!!!・・・・・・わ~~~~~~~~~~~~~~~っ(←半分泣いている)」
悪「ゲタゲタゲタ」


・・・きりがないので、このへんでやめます(笑)。


上記の漫画をどんなつもりで少年だんぞうが描いたか、今となっては知るすべもないが(?)、きっと「笑い方にはバリエーションがあったほうが、有効」という意味だったのだろう(笑)。

そういや、学生時代、部屋に友達が来た時にラジカセでムチャクチャ録音をやったことがあった。
単に、部屋の中で友達との会話を録音するだけの遊び。
で、録音したテープを後で聞いたみたところ、会話の中で自分が笑ってる箇所があって、自分の笑い方に嫌気がさしたことがある。
「え?僕って、こんな笑い方してるの?」なんて思って自己嫌悪になった覚えがある。
自分の笑い方って、自分で思い描いていた笑い方と違うんだよね~。


さて・・・あなたの笑い方は?
今のままでいいですか?変えたいと思ってたりしますか?
キャラを変えたい時には、まず手始めに笑い方から変えてみると、分かりやすいかもしれません。
笑い方に応じて、自然とその人のキャラが変ってくるかもしれないのです。






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