マーチンギター社から、オーセンティックというモデルが出てるのは、ファンならご存知だろう。
これが・・・その値段が・・・・スゴイ。
以前、知り合いが持ってたマーチンのGE(ゴールデン・エラ)シリーズのD-18というモデルを弾かせてもらったことがあるのだが、その時は色んな意味で「D-18」らしからぬサウンドだったので驚いたことがある。
マーチンギターの「18」シリーズの材質は、サイドとバックがマホガニーである。
そのせいか、「18」の音は素朴で軽やかなサウンド・・というイメージが大きい。
実際、私がそれまでに弾かせてもらってた(私自身は「18」モデルは持ってない)「18」は、どれもそういう音をしていた。
そういう音が「18」の良さだった。「28」でも「45」でもない「18」ならではの良さや特徴がある音。
だが、GEのD-18は、「18」のイメージを覆した。
深い音で、ローズウッドのサイド&バックによるギターのような音だった。
「これがマホガニーギターの音かい?」って思ったものだ。
とはいえ、それでいて「18」の良さもあって。
GEは、マーチンギターの黄金期の(主に1930年代あたり?)音を再現したモデルといわれている。その当時のマーチンギターは、今とは材質も製作行程も違う。
現在は、黄金期当時とは木材の状況も工具も違うので、黄金期のモデルを再現するとなると、かなり手間がかかる。
そのせいか、通常のスタンダードシリーズよりも値段が高額になる。
とはいえ・・ある程度は「仕方ない」と思える相場での「高額」であった。
で、ここで話を、やっと「オーセンティック」に戻す。
オーセンティックモデルは、GEシリーズ以上に細部までとことん黄金期のマーチンの復刻(再現?)にこだわったモデル・・ということみたい。
この、最近話題のマーチン・オーセンティックモデルは、「高額」であったGEシリーズとは比較にならないぐらいのレベルの「超・高額」な値段がつけられている。
ものによっては・・例えばスタイル「28」は新品定価で・・・500万円以上もする!
弾いてみたいし、貰えるものなら貰いたい(笑)。
そんな値段じゃ、買えるわけがないし・・。
買ったら、大変なことになりそうだし(笑)。
だが・・もしも・・こういうギターを買ってしまったら・・私は怖くて弾けないかもしれない。
傷つけるのが怖くて。
少なくても、気軽には弾けないだろう。
外に・・例えばライブの時などに、持っていくなんてとうていできないに違いない。
そうなると、そのギターの活躍の場は限られる。
それがプロならまだしも、アマならば、家で弾いてるだけになってしまいそうだ。
それがそのギターにとって幸せなのかどうか・・。
それが、何十年も前の「骨董品」みたいな価値を持つビンテージギターならともかく。
ビンテージギターは、それが新品であった頃に、オーナーによって相当弾かれただろうからね。そう、それは、まだ「ビンテージギター」なんていう価値や相場が無い頃に。
で、時間が進むにつれ、色んな人に弾かれてもきただろうし。
そう考えると、オーセンティックモデルの写真を見てると、一種複雑な気持ちになってくる。
思えば・・今でこそ「ゴールデンエラ」だとか「オーセンティック」だとか「ビンテージ」だとか「プリウォーモデル」だとか、色んな形容詞や色んなネーミングで、超高額マーチンがあるが、大昔は「オーセンティック」の仕様がマーチンのスタンダードだったんだよねえ・・。
時代の移り変わり、材質の枯渇、職人の違い、機械の導入、その他色んな原因や要素がからんで、今の「高額仕様の乱立」になってしまってるんだろうけど、「オーセンティック」が標準仕様で、スタンダード値段で売られていた大昔が、うらやましい気がする。
もっとも、その時代に生きていたら、私は戦争を体験してたことになるのだけど・・・。
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