慰安婦巡り元朝日記者の敗訴確定 最高裁、上告退ける決定
元朝日新聞記者の植村隆氏(62)が、従軍慰安婦について書いた記事を「捏造」とされ名誉を傷つけられたとして、ジャーナリスト桜井よしこ氏(75)と出版社3社に謝罪広告の掲載と損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は植村氏の上告を退ける決定をした。18日付。請求を棄却した一、二審判決が確定した。
一、二審判決によると、桜井氏は、韓国の元慰安婦の証言を取り上げた1991年の朝日新聞の記事について「捏造」「意図的な虚偽報道」などとする論文を執筆した。
植村氏は「事実に基づかない中傷で激しいバッシングを受けた」と2015年に提訴した。
一、二審判決によると、桜井氏は、韓国の元慰安婦の証言を取り上げた1991年の朝日新聞の記事について「捏造」「意図的な虚偽報道」などとする論文を執筆した。
植村氏は「事実に基づかない中傷で激しいバッシングを受けた」と2015年に提訴した。
2020年11月19日 20時01分 (共同通信)
「やっぱりイナバだ!100人乗ってもだいじょうぶ~!」
イナバの物置はホントらしいですが、
弁護士100人態勢で争ってたというこの裁判は、
残念ながら大丈夫じゃなかったみたいですね。
ま、皮肉はともかく、
「植村氏が事実と異なることを執筆したと
桜井氏が信じる相当の理由がある」
というのが最高裁の判断です。
というか、地裁や高裁を支持したということですね。
しかし、ねぇ…
こういう裁判をみるといつも思うんですよね、
「どうして名誉棄損なの?」ってね。
歴史認識問題に関わらず、
歴史学全般にいえることですが、
要は「仮説と仮説のぶつけ合い」だと、
自分は思っております。
自分が提示した仮説に反する仮説を提示されたのなら、
その仮説を「叩きのめす」仮説を提示するだけですし、
そうやってお互いの主張を「ぶつけ合って」
ということを繰り返し、
そこから納得できるもの、
説得力のあるものを見いだす…
そのような切磋琢磨の繰り返しだと思っております。
余計なものがそぎ落とされていきますからね。
極論すると、
仮説をすかさずジャンジャンバリバリ出すだけでいいのです。
お互いがお互いにね。
しかし、自分の主張を「嘘だ」「捏造だ」と言われたからって、
それが「名誉棄損」や「中傷」に直結させるというのは、
そもそも「議論」というものを否定しているような気がします。
勿論、全く根拠のないものや、
「いわれなき差別」というものは別ですが、
この歴史認識問題・従軍慰安婦問題に限っては、
その根拠が笑っちゃうほどありまくりなのです。
しかもそれが数十年も続いているのですから…
でも、だいぶマシになってきたと思いますよ。
1990年代なんか、
たとえ正当な根拠があったとしても、
「強制連行」を否定しただけで物凄いバッシングがあったのですから。
特定の思想・イデオロギーに偏らなくありつつあるという、
歴史学の軌道修正みたいなものも、
ちょっとだけ垣間見れた裁判だと思います。
ついでに植村氏コメントは以下の通りです。
「櫻井氏の記事は間違っていると訂正させ、
元慰安婦に一人も取材していないことも確認でき、
裁判内容では勝ったと思います。」
この論法なら、
誰も徳川家康や織田信長や源頼朝のことなんか書けませんね…
だ~れも取材してませんからねぇ…
ま、いいか…