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瀬倉春陽を襲った二重の悲劇

2020年01月24日 11時00分00秒 | WEリーグ なでしこリーグ 女子サッカー
「2019プレナスなでしこリーグ2部・チャレンジリーグ入替戦 」第2節を、予は11月16 日に、たけびしスタジアム京都で観戦してきました。
日本女子サッカーリーグ2部、すなわち「プレナスなでしこリーグ2部」の9位と、日本女子サッカーリーグ3部、通称「プレナスチャレンジリーグ」の2位とによるホーム&アウェイ決戦です。

現地に赴いたのは、一にも二にも、瀬倉春陽を応援するため。
なでしこ2部の9位はバニーズ京都SCで、チャレンジ2位は春陽の所属するNGUラブリッジ名古屋だったから。

第1節は、アウェイの京都が1対2、逆転勝利
必然、名古屋は最低でも2得点して勝利することが求められる厳しい戦況に追い込まれました。

そんなゲームで春陽は先発出場。
ポジションはセンターバック。
試合記録に目をやると、彼女が前半32分でベンチに下げられたことが読み取れます。
その理由は、駄目駄目プレーだったための懲罰交代ではなく、大ケガをしてしまったため。

正確な時間は見ていませんでしたが、20分過ぎに彼女は唐突に脚を抑えて倒れ伏します。
激しい接触プレーをしたわけでもなく、突如脚を痛がり、ピッチで倒れました。
そして担架で運ばれ、治療に入ります。
傍目には、右足の靭帯損傷か、半月板損傷か、或いはその両方か、という様相。
これまでその種の重傷例を幾度も目にしてきましたからね。

筆者も、同じく彼女の応援に来ていた仲間も、これはもう無理だと感じました。
ところが、前半30分にも達していない時間帯で、交代枠を1枚使ってしまうことに春陽は申し訳なさを思ったのか、ピッチに戻ります。
どう考えても無謀な強行。
危惧した通り、再出場して間もなく、春陽はもんどりうって転倒。
サッカーあるある、です。
治療して戻ったけども、直ぐにバツ印が出て医務室に直行というありがちパターン。
かくして、春陽は入替戦の第2節の前半も終わらぬうちに、戦線離脱。

テーピングでがちがち右脚を固めて、前半はベンチで過ごし、後半はどうやら医務室でチームメイトが逆転してくれることを祈っていたようで姿は見えませんでした。

結果は0対0、合計2対1で京都に軍配が上がり、名古屋のプレナスなでしこリーグ2部昇格は失敗に終わりました。
ゲーム後、春陽も観客へのあいさつに加わりましたが、遠目からでも悲壮感が溢れていて正視できませんでした。

名古屋というクラブは、大ケガを負った選手の症状報告を行いません。
女子クラブでは珍しくないことです。
公にはなっていませんが、彼女は右脚重傷です。
瀬倉は2017年8月に、左膝前十字じん帯を断裂しています。
今度は右です。

左右両足というのは、中村楓や小原由梨愛、大石沙弥香と一緒。
でも彼女たちは復活を遂げました。
常識的に考察して、2020プレナスチャレンジリーグの前半戦には間に合わないでしょう。
後半戦、若しくは順位決定リーグ戦には春陽が復帰できるよう祈っています。

春陽のことが、気の毒で気の毒でなりません。
新潟で左足をやったときは、9月に再開するリーグ戦でのレギュラー入りが見込まれていた時期。
今度の左足は、入替戦中に起こった悲劇である上、名古屋のDFとして欠かせない存在になりかけていた矢先の出来事。

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