今日は人間ドック。
胃カメラを飲まされ、
大腸カメラを突っ込まれ、
涙を流す。
肉体的ダメージを受け、ドッと疲れた。
結果は、年相応に注意事項がちらほらあるものの、
日常生活には異常なし。
定期的な健康診断をとのことだった。
今夜はアルコールを控えるように言われたので、
週末は日本酒を仕入れてお祝いしよう(笑)
人間ドックの検査の待ち時間に一冊の本を読みあげた。
武田綾乃著「青い春を数えて」
本題のとおり、女子高生が主人公の青春ストーリー。
部活、受験、姉妹、オシャレ、高校中退。
高校生活の中の一瞬の出来事に揺れ動く10代の心、
その心の動きに伴った勢いのある行動、
その時々の街の様子などが、
今どきの言葉や、古風な言葉のベストバランスで紡ぎ表現される。
「夕日は既に沈もうとしていた。藍色の空の裾を橙色の光が滲めったらしく摑んでいる。
「その日は朝から雨だった。湿気を孕んだ空気は重く、陰鬱な色をした雲が空の大半を占めている。」
「彼女の唇から発せられた言葉が、私の頭をガツンと殴った。自分の心臓の音が、やけに鼓膜に響いていた。」
この文章を読んだだけで頭の中に情景が浮かび上がる。
弁天Jrから借りて人間ドック会場に持ち込んだ一冊。
インターネットで簡易な言葉ばかりを目にしているこの頃だが、
久しぶりに日本語の持つ力に感嘆させられた。
10代、20代に読んで欲しい一冊だが、
若かりし頃の胸熱を思い出したい50代にもオススメだ。
胃カメラで1回、大腸カメラで1回、青春で1回、
今日は3回、頬を濡らした。
8/12(木) 大雨休足