昨日は出勤日だった。祭日がある週は土曜出勤なのだ。
昨日は高齢者のみが住むアパートを見つけて営業に行った。
気配のない家も多く留守なのかなと思っていたところ、とあるお宅の人がちょうど買い物から
戻ってきた。チラシを渡してちょっと立ち話。
「このアパートは老人ばかりだから営業に来たのね」と言われたので
「留守が多くて」と答えると
「いや、留守じゃないわよ、寝てるのよ。どこにも行きゃしないわ」とのこと。
寝てるといっても昼寝の類でなく体調不良とみられる。実際インターホンで対応してくれた人も
「具合悪くて寝てるのよ」がちらほら。
また別のお宅のインターホンを鳴らしても反応なしなのですぐにその隣の家のインターホンを鳴らした
ら男性の声で「結構です」
ふと、ふりむくといつのまにか背後にご婦人が。年の頃90代くらいだろうか。
反応がなかった隣の家の住人である。
「お隣の男性は家にいるのね!!」と聞かれたので
「ええ、インターホンにお出になりましたよ」
この男性も寝たきりのようだが生きてるのかどうかもよくわからず隣のご婦人は
とても心配してる様子。私がインターホンを押したのに男性が反応した様子を聞きつけて
出てきたようだ。でもこのご婦人も思うように動けていない。
こんな調子なので仕事にならない。
あとで地元の人に聞いたらこのアパートお金のない高齢者が住むところなんだとか。
だから寝てるパターンが多いの?高齢者で医者通いしつつ元気な人も沢山いる。
わずかながら玄関を開けて応対してくれる人たちはとても明るく、体が効かなくても
お金がなくても笑い飛ばせるという風情だった。なんでも笑い飛ばすので私が営業しようとしても
笑い飛ばされてしまうという('_')
ただ、仕事を離れて考えてみるとなかなか出来ない事だよなと思う。こういう人たちは貧乏でも
目の前の事はやりきった感があって、頑張った末に出来た子供や周囲との信頼関係があって、
その積み重ねの上に明るさがあるみたい。
特に晩年、貧乏と体の不調を抱えながらも明るさもあったりしたらそれは財産だ。と思った。
なるようにしかならないとはいえ、どんな状況でもまわりに感謝して小さな幸せを探す。
こうした心の財産も手に入れられるように頑張って、そこにお金がついてくると尚いいですな。
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