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小説の方はまだ読んでいないのだが、映画は実に上手く出来ていた。豊川悦司主演の刑事ミステリーなのだが、連続児童殺害事件が発生し、日本中が騒然とする中警察はニュース番組に捜査官を出演させる。生放送で何千万人もの視線にさらされながら、その中に必ずいる犯人に向けて刑事の劇場型捜査が開始されるというストーリー。絵的にやや暗いドキュメンタリータッチで描かれている点で作品全体に緊張感とリアリティーが有り、見るものをぐっとひきつける。また、事件を巡って警察内部での人間模様がうまく描かれている点や、辛い事件に遭遇した過去と、自らも子供を持つ父親という立場で児童殺害犯を追い詰めていく主人公の豊川悦司の人間味溢れる演技も見事であった。テレビを利用した劇場型の捜査と、事件を解決したい警察側と、警察に協力する形としながらも視聴率を稼ぎたいテレビ局側の思惑における駆け引きも、ストーリー展開がなかなか面白かった。
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それにしても、最近は飛行機に乗ってもすっかり日本映画を中心に見るようになってしまった。日本では本当に日本映画が元気である。興行収入に関してもすっかりハリウッド作品と肩を並べるほどにまで成長したし、作品の内容も昔は薄っぺらいものが多かったが、最近は中身もかなり充実しているし、プロモーションの手法や人気俳優・タレントの起用や人気ドラマの映画化などですっかり勝ちパターンを確立している。今年も邦画のヒットNo.1はキムタク主演の人気ドラマの最新映画「HERO」で、興行収入82億は映画興行収入全体でも年間3位。この他、「ャPモン」、「Always 続・三丁目の夕日」、「硫黄島からの手紙」、「西遊記」、「武士の一分」、「恋空」、「どろろ」、「クローズZERO」、「アンフェア the Movie」などTop 20の半分以上が邦画で占めたのだ。来年もあの人気ヒットドラマとなった「花より男子」も映画化されて帰ってくるし、他にも注目される邦画が結構ありそうなので、年間のヒットランキングに名を連ねるようなヒット作が幾つ産まれるか、そして興行収入争いなどにも是非注目したい(以前のブログで取り上げたが、来年のアメリカにおけるハリウッド映画興行成績争いもまた楽しみである)。