だ。「静かなるケニー」の邦題で知られるこの名盤を購入したのは全くの偶然。単にその時に名盤100などのセールをしていたからだろう。 | Quiet Kenny (Reis) Kenny Dorham Prestige 2006-03-20 売り上げランキング : 5871 Amazonで詳しく見る |
今でこそ良いと思えるが、当時バリバリのギター･キッズだったオレにはこのアルバムは退屈すぎた。その後いくつか名盤と呼ばれるアルバムを買ってみたものの、ジャズを心底良いと思えるものには出会えなかった。
やっぱりジャズは合わないなと感じていたオレに「ジャズってカッコイイじゃん」と思わせたのは、Cannonball Adderleyの「Know What I Mean? 」
。Bill Evansと共演したこのアルバムの1曲目に収められている「Waltz For Debby」にやられた。Waltz For DebbyはBill Evansのオリジナル・ピアノ曲だ。かなり有名なので名前は知らずともメロディは聞いたことあるという人も多いだろう。非常に美しい流れるようなピアノの前奏が1分ほどあり、メインフレーズがその後に続くのだが、オリジナルはそのままBill Evansのピアノでメロディを奏でるのが、「Know What I Mean?」 ではCannonball Adderleyのアルト･サックスが替わりを務める。
聴き比べてもらえれば分かると思うが、オリジナルの印象が綺麗な曲なのに対し、このコラボ版はカッコイイ曲に仕上がっている。当時のオレにはこの「カッコイイ」という部分が非常に大事で、これでジャズの良さを知ったと言っても過言ではない。
ジャズへの入り方・楽しみ方というのは千差万別だろうが、オレが考えるジャズの面白さに同じ曲を様々なアーティストの演奏で楽しめるというのがある。同じ曲ってのはいわゆるスタンダードナンバーだよね。楽しみ方としてはクラシックも似ているが、譜面通り逸脱しないクラシックに対し大胆なジャズにこそこの面白さはあるような気がするね。
もちろんこの楽しみ方を最大限に享受するには、まずよりオリジナルに近いスタンダードナンバーを知らなければならない。この辺は勉強の度合いが強いが、これを多く知っているとその後の楽しみは計り知れないことだろう。
そんなわけで入り込んでみると案外ジャズも悪くないので、苦手だって人もあの手この手を使ってジャズにアプローチしてみてはどうだろうって話(´∀｀)
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