アリ@チャピ堂 お気楽本のブログ

日々の読書記録を勝手きままに書き記す

「無限論の教室」と羊羹の切り口

2010-11-13 17:37:01 | 科学
「無限とは何か」それは定義である


「無限論の教室」野矢茂樹著 講談社現代新書 1998発行

アキレスと亀から不完全定理まで、かろやかに笑う哲学講義。「無限は数でも量でもありません」とその先生は言った。ぼくが出会った軽くて深い哲学講義の話

と、本の紹介にある
昔から(もの心ついてから)「無限」という事象に興味があった
そういうと哲学的だが、最大と最小はあるの・・という単純な疑問であり
アキレスと亀のパラドクスを知ってからは
確かに不思議なことだと思えた
時間はどこまで細分化できるのか
何故「0.999999999・・・」は「1」なのか
宇宙の広さには限りが無いものなのか

この本は「無限論」について解説しているので
無限そのものを追求しているのではない
無限を比較するマジック、カントールの集合論から
ゲーテルの「不完全性定理」までを楽しく、面白く語っており
その中身をどれほど正確に理解したかは別にして
無学のものには「目から鱗が落ちる」内容でした
哲学?数学?いずれにしても
こういう楽しさを知ってから集合を学んでいれば
微分も積分も勉強していたらもっと数学が好きになっていただろう
そういう本でした

現在のカバーはこうなっています
お間違いのないように



絶対に面白い無限の授業、お茶とお菓子を忘れずに
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多世界への扉

2010-08-08 22:00:00 | 科学
「量子力学の解釈問題」 今の私はどの私なのか?


「量子力学の解釈問題」 コリン・ブルース (著) 和田 純夫(訳)  講談社(ブルーバックス) 2008年

腰巻の話ばかりで恐縮です
そこには「『地動説』に匹敵する宇宙像の転回!」とあります
ただ、シュレーディンガーの猫を始め
決定論的な世界では説明できない宇宙像を
どう理解するかという課題であって
突然SFやファンタジーのような並行世界(宇宙)が本物になる話ではありません

どこまで理解できたのか、ほとんど正しくは理解していないのかもしれない
でも、これらの論理を厳密かつ正確な実験や数学的に証明しようとしている科学者も
それを「体験できない」ということでは同じように不確かなものなのかもしれない
(怒られますね、このようなことを言っては)

ライラシリーズで「多世界」を話題にしたので
この本に思い至った次第です


知的冒険はいつだって面白い
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