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アリ@チャピ堂 お気楽本のブログ

日々の読書記録を勝手きままに書き記す

「獣の奏者」よりもこちら?

2010-12-18 22:00:00 | ファンタジー
「狐笛のかなた」心惹かれるお話

狐笛のかなた
上橋 菜穂子
理論社

「狐笛のかなた」上橋 菜穂子著 理論社 2003年発行

ご存知「獣の演者」の作者、上橋 菜穂子の作品
全体に哀感漂う秀作で好感が持てる
「獣の奏者」を読んで面白いと思われた方は
こちらもぜひご一読を

狐が泣かせる
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女海賊がカッコ良い

2010-12-17 23:30:00 | ファンタジー
「レディ・パイレーツ」映画になると面白そう


レディ・パイレーツ
セリア リーズし子
理論社

「レディ・パイレーツ」 セリア リーズ著 亀井 よし子訳 理論社 2005年発行

海洋冒険小説!!と血わき肉躍る活劇も少しある
主人公が女性と言うのが良い
パイレーツ・オブ・カリビアンを思わせるところもあるが
歴史的な読み物としても面白い

 悪者になりきれないところは許すしかないか
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スティーヴン・キングのファンタジーは意外と地味?

2010-12-15 22:33:23 | ファンタジー
「ドラゴンの眼」には龍は出てこない


ドラゴンの眼〈上〉
スティーヴン・キング
アーティストハウス

ドラゴンの眼〈下〉
スティーヴン・キング
アーティストハウス

「ドラゴンの眼 上・下」スティーヴン・キング著 雨沢 泰訳 アーティストハウス 2001年発行

「岩窟王」ってどういう話だったでしょう
「モンテ・クリスト伯」という題名が正しい?
スティーヴン・キングは多作ですけれど
「ファイア・スターター」しか読んでいません
これが2作目です

娘のナオミのために贈ったと腰巻に有ります
ナオミは物語の中にも登場します
とても児童文学らしい児童文学だけど
小道具の使い方やスリリングな話の進め方
スティーヴン・キングならではという気がします
(1冊しか読んでないのに?怖い本は嫌いなのです)

 児童文学としてお薦め
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アラビアンナイトよりも「これは王国のかぎ」

2010-12-05 22:00:00 | ファンタジー
「アブダラと空飛ぶ絨毯」はその1よりも面白い


「アブダラと空飛ぶ絨毯―ハウルの動く城〈2〉」ダイアナ・ウィン ジョーンズ著 西村 醇子訳 徳間書店 1997年発行

アラビアンナイトをほうふつとさせる「空飛ぶ絨毯」の物語
そして、彼はずっと出ていたんだと・・・
C・S・ルイスの「馬と少年」(ナルニア国物語です)がちょっと頭をかすめ
ジョーンズの作品でやはりナルニアっぽいのがあったような
(「クリストファーの魔法の旅」ですね、異世界へ旅する話)

萩原規子の「これは王国のかぎ」とは全然違う話だけれど
アラビアンナイトよりはそんなイメージ・・

だいぶ疲れてきているようで
書評になっていないが
実は今日旅行中でアップできない
予約投稿でお茶を濁しているんだけれど
中身までそのようになって反省

 そいうことだったのね・・と、待ちに待って登場する隠れキャラが楽しい?!
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宇宙戦艦ヤマト公開記念?

2010-12-04 22:00:00 | ファンタジー
「魔法使いハウルと火の悪魔」ただの木村拓哉つながり


「魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉」ダイアナ・ウィン ジョーンズ 著 西村 醇子訳 徳間書店 1997年発行

連続更新を何日目で区切りにするのか決めかねているため
紹介する本に一貫性が無いままに日々埋めている状況は
必ずしも望ましくないのでこのあたりでこだわりを捨てて
連続更新を止めようかと考えているが・・
年内はやはり続けようと思っている

で、何をと思ったら「宇宙戦艦ヤマト」映画公開の番宣で
木村拓哉があちこち出ていた
それで「ハウルの動く城」に飛び、この本を取り上げることに

ファンタジーの王道のようで
しかし、いろいろと独創性にあふれ面白い本である
ただ、私の好みから言えばおさまりが良すぎる気はする

宮崎駿の映画より原作の方が面白いのはいたしかたない

 そこそこ面白いのだが、次の本の方が面白かったので・・相対的に一歩下がる
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ハリー・ポッター 映画「死の秘宝 Part1」公開記念

2010-11-19 22:24:13 | ファンタジー
「ハリー・ポッターと賢者の石」と「黄金の羅針盤」どっちが面白い?



 今や押しも押されぬベストセラー「ハリー・ポッターシリーズ」。邦訳では「賢者の石」「秘密の部屋」の二作が書店店頭に平積みされている。英語圏ではすでに四作まで出版され、いずれもベストセラーとなっているらしい。構想では七作のシリーズとなるとか。後ほど紙数も増え、長編シリーズの面目躍如というところだろうか。著者のJ・K・ローリングスは本の著者紹介によれば「シングルマザーで、幼い子供を抱え、生活保護を受けながら」この物語を書き上げたとのことである。

 正直に言えば、この本を書店で見たとき、買ってみようと言う気にならなかった。まず、装丁が今ひとつである。そして何より、本文中、強調のため活字がボールドになっていたり、級数が大きくされている。原典に忠実とはいえ、学習参考書でもあるまいに。きっとさほどのことはないと、読まず嫌いになったのだけど、借りて読むなら損はないかと、姉の購入するのをまっていた。読んでみたら面白い。挿絵も少なく、そこそこ長い物語を子ども達が嬉々として読んでいるという話に感心もし納得もする。(が、日本でもそうかわからない)

 主人公は魔法使いである。と同時に普通の小学生(十一才)で、勉強は好きではない。生い立ちを知らぬまま、普通の人間として意地悪な伯父伯母のもと、さんざんな扱いを受けながらもけなげに育ってきた。ある日、突然魔術学校の入校案内が届く。それは、伯父伯母の妨害に会いながらも、尋常ならぬ方法で届けられる。そして、自分が、魔法使いなら誰一人知らぬ者の無いヒーローであることを知り、ホグワーツ魔法学校での生活が始まる。

 何より面白かったのは、推理仕立てになっているところだろうか。ただの子供向けの童話ではなく、きちんと構成された筋立てと、意外な仕掛けが次へ次へと読み進めさせる。学校での人間関係、いじめやライバル、そして友情。それをただ教訓的に、あるいは面白おかしく書くのではなく、小説の様に仕立てている。子どもに媚びていないところが良いのかもしれない。さらに、あらかじめシリーズ化をも意識してか、次の物語への布石も随所に散りばめてある。

 心ならずもヒーローとなるポッター少年。その仇敵の存在。なぜ彼は赤ん坊の時、最大の敵を滅ぼし、生き延びたのか。これはシリーズを通しての謎として封印され、その仇敵との最後の決着のときに明かされることになるのだろうか。一作を読み終えると、次にと、読者に飢えをあたえのどの渇きを覚えさせる、作者の非凡なる所を感じさせるものがある。

 一方、「黄金の羅針盤」「神秘の短剣」と二作品が訳されているライラシリーズは子供向けとはいえない。ファンタジーだが、夢は無い。(ファンタジーだから何らかの「夢」を持っていなければいけないということは無い)著者のフィリップ・ブルマンは大学では英文学を教えるかたわら小説、芝居の脚本、絵本などを発表。ビクトリア時代を背景とした小説を書いている。この作品は発表されるや話題となり、多くの賞を受けたとある。だが、今世紀最後の大ファンタジーと書けば大げさな気がする。腰巻にいわく「『指輪物語』『ナルニア国物語』『はてしない物語』に熱中したすべての人に―」とあるが、それらとは明らかに毛色が違う。面白いが「大」とつくほどの哲学がなさそうな気がするのだ。

 シリーズ三作目を読んでみないと断定は難しいところがある。大人と子ども、無辜なるものの持つエネルギーは、人類を救う力を秘めている、とか、解き明かされたとき見えてくる主張があるのかも知れない。シリーズというより、完結する一話の上、中、下巻といったほうが良いように、そ れぞれはクライマックスを迎えて終わっている。面白くないわけではない。が、子どもに読み聞かせるかといえば、他に読む本が多くあるし、奨めるべき本が数多あるだろう。

 大人が面白い読み物を求めるとき、この物語には今までに無い新鮮味があり、筋立ての妙がある。熊人間(ただの喋る白熊?)が出てくるし、魔女も、魔法もある。ファンタジーなのだが、その枠を越えているようでもある。

 こうした物語に通底する要素として、主人公が特別な印を持っているか、特別なものの所持者として選ばれた者であるということが挙げられると思うが、ポッターには印が、ライラには所持者としての特殊な能力が与えられており、伝統に適っている。しかし、両者とも今までの類型のファンタジーとは一線を画しているように思える。(ファンタジーという概念自体が難しく、非現実的な要素を含むものの総体をそう呼ぶとしての話である。)

 ポッターのシリーズは、開明された現代では衰退の一途を辿る「魔法世界」を、現代のロンドン、イギリスにみごとに再構成して描き出している。魔法を信じないマグル、それこそが笑われてしかるべき。マグル代表のダーズリー氏の滑稽さは、空想の世界に時間を取られることを惜しみ、現実に汲々とする現代人のそれということか。魔法があるということは、学校の授業がつまらないということと同じぐらい確かなものだと読者に思わせる、作者の力量がある。童話にありがちな「この物語では魔法があたりまえということにしてありますからそのようにお願いします」という注書きが必要とされない。もともと子ども向きなのだから、どんな不思議なこともご承知置きくださいといった、作者の手抜きが無い。子ども向きということを、格を下げることと解釈して手抜きをした本は、子どもからも見下される。子どもなりに辻褄や合理性を気にかけ、説明を求めながら物語を聞き、読んでいるもののようだ。

 ライラシリーズは、SF小説のようでもある。平行世界に住む少年と少女の出会い。その重なる世界を支配する現象を解き明かすための冒険。異世界の交点となる世界の存在は、ナルニア国物語の「魔術師のおい」を連想させる部分もあるが、切り離されることができないダイモン、エーテルを思わせるダストなどファンタジーの面目躍如たる道具立てに溢れていながら「希望」がない。道が険しく、どれほど過程が苦しくとも、探求の最後に「安住」を期待させるものが多い中で、この物語にはそれがない。主人公は、二人とも不幸な家庭を背負い、追い立てられるように、使命としての旅に出る。その旅はオズの魔法使いのようなものではなくて、ストリートチルドレンを想起させるような過酷さがある。読んでいるうちは面白く、部分部分は感心し良くできているが、全体としては心に残らない。三作目がすべてを決めるのだろうが、今のところの評価は微妙なところがある。それを狙って書いているだろう作者の試みがいままでにない感じをあたえるのだろうか。

 誉めているのだかけなしているのだかわからない。感想文だか書評だかもわからない、という体たらくは御免被るとして、どっちが面白いだろうか。どっちも面白いと行って逃げるのも一考だが、どっちもつまらないということはない。双方、趣を異にしているから、読み手が変われば判断も異なる。子どもを基準にすれば、ライラシリーズは読みがたいだろう。しかし、了解ごとのうえに虚構を楽しむならライラシリーズの方に分がある。

 どちらが面白いと問いかけながら、答えはあなたが出してくださいと言って終わっては無責任のきわみ。あえて、私にはどちらが面白いかと問われれば、ライラシリーズが面白い。(装丁と強調文字がハンディにもなっているけれど)どちらを先に読むべきかと聞かれれば、ハリー・ポッターだねと答えるだろう。その辺りのニュアンスは読んでもらえばわかっていただけると思う。


「ハリー・ポッターと賢者の石」、J・K・ローリング著、松岡祐子訳、静山社、1999年


「ハリー・ポッターと秘密の部屋」、J・K・ローリング著、松岡祐子訳、静山社、2000年


「黄金の羅針盤」フィリップ・ブルマン著、大久保寛訳、新潮社、1999年


「神秘の短剣」フィリップ・ブルマン著、大久保寛訳、新潮社、2000年発行

*これはライラ・シリーズの3「琥珀の望遠鏡」が出る前に書いたもの
シリーズとしての完成度はポッターシリーズの方が高いことを付記します
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まっこと紛れもなく「本の本」理由は

2010-08-30 16:47:26 | ファンタジー
「ビビ・ボッケンの不思議図書館」 ややキャンペーンの匂いが強いけれど


「ビッビ・ボッケンのふしぎ図書館」 ヨースタイン ゴルデル (著) 日本放送出版協会 2002年発行

なぜこれが紛れもない「本の本」なのか
1993年をノルウェイでは「図書年」と位置付けて国民に本に親しんでもらうイベントを行った
その一環として企画されたのがこの本で、目的は「本についての本」
教科書以外の本を読んだことのない子どもに、楽しみながら「本」の世界を体験できる本
そのような意図を持って書かれているので
現在世界中の図書館で広く使われているデューイの十進分類法まで説明されている
日本の図書館で一度でも本を探したことがある人は必ずのこの数字に触れているはずのもの

話は楽しく読めるものという企画の趣旨に沿って
ちょっとミステリアスな筋書きで書かれている
世界最大の図書館に、他のどこを探してもない本がある
ニルスとベーリットはそのふしぎ図書館に見つけたものは
2人を追い続ける者の狙いは何か・・

ちょっと企画ものとしての匂いを随所に感じさせるものの
とても面白く読みました
図書館は知識と謎に満ちた迷宮であるというのは
「薔薇の名前」でも「謎の蔵書票」でも本好きな人間にとっては同意せざるを得ない自明の理である
それが覆されていく世界の潮流に危機感を感じるのは私だけではないと
そういう思いにさせられる本でした


 図書館こそ宝の山だ!
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とても困った書評です

2010-08-29 22:00:00 | ファンタジー
「龍のすむ家」 これほど評価の変わるシリーズも珍しいく本の話

「龍のすむ家」シリーズの第4巻「永遠の炎」が出たのが昨年の秋
ようやく読み終えました・・
ようやくと言うべきか、放棄しいてたというべきか
このシリーズはとても困った印象を与えてくれ
こんな残念な感想を持った本はめずらしい
ので、ひと言言いたい気分になりました

第1巻で止めておいてくれれば良かった

「龍のすむ家」 クリス ダレーシー(著) 三辺 律子(訳) 浅沼 テイジ(挿絵) 竹書房 2003年発行

第2巻はとてもはらはらどきどきさせる展開を期待させ

「龍のすむ家〈2〉氷の伝説」クリス ダレーシー(著) 三辺 律子(訳) 浅沼 テイジ(挿絵) 竹書房 2004年発行

第3巻でひどい落胆を味わい

「龍のすむ家(3) 炎の星」 クリス ダレーシー(著) 三辺 律子(訳) 浅沼 テイジ(挿絵) 竹書房 2007年発行
 
第4巻は義務感のみで、本を読むのに苦痛を感じるとは・・

「龍のすむ家4 永遠の炎」 クリス ダレーシー(著) 三辺 律子(訳) 浅沼 テイジ(挿絵) 竹書房 2009年

第5巻には手を出すまいと決心したのでした

作者は第1巻を書き終えるのに15年を費やしたとのこと
推敲され巧妙に隠された登場人物(龍?)たちの登場が
楽しく待ち望まれ、しっかりしたテンポで物語が進んでいく
大変秀作です

第2作があるととても期待し、そこまでは裏切られなかった・かな
しかし、すでに第2作の中にも破綻の前兆はあったわけです
長編ファンタジー(普通に童話ですか)のヒット作
ハリー・ポッターやダレン・シャン
映画でこけたライラシリーズやエラゴンシリーズを意識して
作者が道を間違えたとしか思えない
とにかく宇宙人はないだろう
龍や白熊といった地道な地球の生き物たちの伝説を
わけのわからない宇宙生命?地球外生物の意味不明な悪意で汚してよいのか?
なぜ温暖化が宇宙人のせいなのか??
これは単純に作者の環境問題へのセンスを疑わせます

1巻は良いです
作者が手塩にかけた登場人物も素敵です
これで完結した物語だと
そう思って次の良書を探されることをお勧めします
(停滞をもたらした本へのやるせなさを
ブログで憂さ晴らしをしている・・困った書評です)
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ライラシリーズ第3巻 読み終えるに一苦労 プラトンの国家論の方が面白いかな

2010-08-06 20:23:28 | ファンタジー
「琥珀の望遠鏡」 読むのがつらかったという記憶以外に印象に残るものなし


「琥珀の望遠鏡」 (ライラの冒険シリーズ 3) フィリップ・ブルマン著 大久保 寛(訳) 新潮社 2002年発行

 腰巻に「冒険ファンタジーの最高峰!現代児童文学で元も重要な作品であり、必ずや古典となる-」とあるが
これは宣伝用の文句であって実態を伴うものではない
ラルフ・イーザウの「ネシャン・サーガ」などの作品群の方がまだこの言葉がふさわしいかもしれない
腰巻も時として嘘をつく

 ロールプレイング・ゲームはリアルさを求めたり、競技者に感情移入のための材料を作ろうと
独特の世界観、宇宙像を作り提供している
才能あるゲーム作家やエンジニアが情熱をこめて作るのだからそれなりの構成力や説得力を持つものもある
しかし、それはゲームのための舞台に過ぎず
ふと目を覚まして現実に立ち返ってみれば、あまりにも隔世した世界で
その世界での体験が現実に適応できるわけではない
別世界であれ異なる神話体系であれ、記号や言語、精神的な道具が違っても
日常と交錯する普遍的な文脈があれば良いが
「琥珀の望遠鏡」はゲームの世界にいながら自ら操るコントローラーがない
ゲームと割り切った世界なのか、現実の投影としての別世界なのか
どっちつかずの印象に終始する
700ページ近い大作(第3巻だけで)なのに
何ページ分の記憶もとどめない・・
ちょっと残念な結末となってしまった
指輪物語は「王の帰還」という終結なしに物語は終わらない
ピーター・ジャクソンは一度に3話を撮ったのではなく
すべてを撮り終えなければ始まりもない物語に取りくんだのだ
ライラシリーズは、第3巻への必然性がないために、あっさりと第1話で映画も放棄されてしまった

作家の思いが先走ったのか、伝えたいことを見失ってしまったのか
残念な作品となってしまった


世界と宇宙が重すぎたのだろう 壮大な夫婦喧嘩にやや食傷
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ライラシリーズ第2巻 2巻が一番面白かった

2010-08-05 12:56:27 | ファンタジー
「神秘の短剣」 ライラシリーズ第2巻 他世界往還ものとして秀逸


「神秘の短剣」 (ライラの冒険シリーズ 2) フィリップ・ブルマン著 大久保 寛(訳) 新潮社 2000年発行

ライラとは別世界、その別世界はどうも我々の世界のように思えるが
そこから逃げてきたウィルとともに冒険は続く第2巻

 先に書いたように(随分以前に書いたものですが)ナルニア国物語の「魔術師の甥」を思わせる、他世界往還もので、別の国への扉(だいたいはほんとに扉だったりしますけれども)の開け方がなかなか気に入っている。別世界に空いた「窓」(切り開いた穴?)の雰囲気が良い。
 ライラもウィルも自らを取り巻く世界の不思議の謎を解くため、そして父を探しての冒険になるのだが、ウィルの暗さが意外と気に入っていたりもする。
 3巻(上、中、下)の中でこの巻が一番面白かった。3巻は敵味方ともに戦う意味が不明確・・戦うために戦い続ける混沌を描き切っていない。それぞれの言い分に、いずれも共感できない未消化さがあり今一つ感情移入できず上滑りになっていく。
 各巻を紹介するつもりが、あっち、こっちに話が行くのは、ウィルが開けた他世界への入り口のせい?


この巻は面白い、この巻だけでも読んでみたら
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