
今までにいろいろな船に乗ってきた。
初めて僕が持った船は35年前に買ったフォールディングカヤックだ。”サンドパイパー”という名前をつけアラスカ、ユーコン川の旅に持っていった。その次はプラ艇のスラロームカヤック、そして自作艇のカナディアンカヌー、さらにディンギーのレーザー。今までの船の幅だけを見るとその度に広くなってきている。
ところが今回は違う。幅なんと30センチ、長さ8メーター、重量14キロ、その名は「シングルスカル」、レース用のロウイングボートだ。

昨年11月、僕は鶴見川のサイクリングロードをロードレーサーですっ飛ばしていた。ふと気づくとシャッターを開けた建物の前に出ていた。中には何段にもカヌーやカヤックがおかれていた。その他にも、スカル、シェルフォア、シェルエイトなど細く長いボートがおかれていた。係りの人にここは何なのですか?これらの船に乗ることはできるのですか?と矢継ぎ早に質問していた。
翌週、ボート経験のある友人に頼み二人乗りのオーシャンスカルを借り、漕ぎ方を教わった。さらに翌週、係の方が指導してくれるというのでシングルスカルに乗り換え練習を始めた。

面白い、非常に面白いのである。何が面白いかって、そのスピード、スマートさ、何よりもその不安定さがたまらない。初めてカヤックに乗ったときの怖さを彷彿させた。2時間漕ぐと手はマメだらけ、腕、腰、足はヨレヨレになるほどの運動量だ。
鶴見川の水質は残念なことにワーストといわれるほど汚れている。でも毎週僕は清々しい気持ちでシングルスカルを漕いでいる。何よりも疲労感がたまらない。今日は約10キロを漕いだ。先週作ったマメの上にまたマメができた。