浅草橋で鮒のすずめ焼きから始まったというつくだ煮の老舗鮒佐。つくだ煮といえば甘辛いものと相場が決まっているが、ここ鮒佐は違う、甘くない。甘くないが決してしょっぱくはない。素材そのものの味が生きていて甘さも感じる。
大きな硝子戸を開けると店の中は醤油の香りが鼻をくすぐる。奥から女将が
「いらっしゃいまし~」
そう、"いらっしゃいませ"ではない、"まし"が正しい。つまりようこそいらっしゃいましたの略が"いらっしゃいまし"である。
古い江戸の味は味覚ばかりではない。
値段を聞くとびっくりするが、この味なら納得のつくだ煮。
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