ぼたんくんとふわりちゃん

2010年10月17日、また猫と暮らしはじめました。

読書日記[37]ららら

2024-12-02 19:01:35 | 読書
11月に谷川俊太郎さんの訃報を聞いて
谷川さんの詩や絵本はいろいろなところで有名すぎて
思えばあまり個人的に本を持っていないことに気づきました。

私にとっては、
いつも見ている糸井重里さんのほぼ日によく登場する人で、
読書日記[2]泣ける本で紹介した、大好きな詩『みずうみ』を書いた
茨木のり子さんと同じ同人誌「櫂(かい)」の仲間で、
衝撃を受けた絵本『100万回生きたねこ』の佐野洋子さんの元旦那さんで、
などなど、
いいなと思う人や作品と何かしら関係のある人です。


ニュースを見ていたら、
9月に発売されて読みたいリストに入っていた
『対談集 ららら星のかなた』を急に読みたくなって、
一気に読みました。




伊藤比呂美さんのまえがきに、

「死の近い人に死について聞く、以前からやりたかったことです。」

とあるのですが、相手にそう言えちゃうのがすごいなと思っていて、
いったいふたりでどんな話をしたのか気になっていたのです。


やっぱり、読んでみてよかったです。
なんだか目から鱗な話、というか
最近よく考えていたことがクリアになるような言葉が
いくつかありました。

そして、
ご自宅で最近までこの話をしていた谷川さんは
もういないんだな、と思いました。


またまたうろ覚えなんですが、
少し前のほぼ日で糸井さんが
鉄腕アトムの歌詞の「空をこえて  ラララ  星のかなた」の
「ラララ」はどうして入れたんだろう、聞いてみたかったな
みたいなことを書いていました。
まさにこの本のタイトルだな、と思って。

あれ、でもタイトルはひらがなですね。歌詞はカタカナ?
糸井さんのもひらがなだったかな?
思い出せず。



ちなみに、
佐野洋子さんが亡くなって数年後、
佐野洋子〈追悼総特集〉100万回だってよみがえる』を読んで
対談か何かで『100万回生きたねこ』がなんで売れたのかわからない、
特に思い入れなどもないようなことが書いてあって
ショックだったと同時に、なにか妙に納得した気がしました。



私が『100万回生きたねこ』をすごく好きな理由が
誰の中にも大なり小なり持っている「女」の部分が
ものすごく凝縮されているような気がしていて
たぶん、佐野さんにとっては、
それは自分の中にごく当たり前にあるものなんだろうな、と。



明るいうちから布団に入り、毛布をかけて読書してたら
ぼたんがきてお昼寝。
猫を眺めつつ本を読む、幸せな休日 ^ ^






そういえば、
だいぶ前にほぼ日のプレゼント企画で当たった
谷川俊太郎さんサイン入りTシャツ。



着過ぎてよれよれ、タグのサインも薄くなっちゃったけど
すごく気に入っています。
写真が残念ですが、綺麗な黄緑色なのです。着心地も良い。
ずっと着ずにとっておいたのですが、数年前から着るようになって
今回タグを見たらété 2004って書いてあった。
20年前? Σ( ̄。 ̄ノ)ノ 

時間が経つのは本当に早いと思いました。

読書日記[36]あ・うん

2024-11-28 18:08:56 | 読書
まだまだ、落ち着かない日々ですが
今月一番気かがりだった用事が無事に終わった〜( ・∇・)

事情があってひきこもり生活約3年。
初めて会う人と話すの、すごく緊張します。
いろいろ準備したり緊張していたので、
とりあえずひと息つけたかな。


そして今日はちょっとだけ読書日記。

というのも、先日ネットで
「もうすぐ生誕95年 今月11月の末(28日)は、作家・脚本家の向田邦子さんの誕生日です。……」
という記事を偶然見つけて、
そうなんだ!と思って、久しぶりに『あ・うん』を読んだのです。
なので28日にアップしたいな、と思いまして。



この小説は大好き過ぎて、もう何度も読んでいて、
今回は一番好きなシーンから最後まで読んで
やっぱり泣きました。

登場人物がみんな魅力的で
それぞれの心情がすごく丁寧に書かれていて、
本当に切なくなります。

向田邦子さんの小説はこれしか読んだことがなくて
本当は他の本も読んでから読書日記に書こうと思っていたのですが、
今読みかけ&読みたい本が20冊くらいあるので
だいぶ先になりそうだな、と。

あと一冊、
ちょこちょこ読んでいるエッセイ『夜中の薔薇(新装版)』も面白いです。



タイトルにもなっている「夜中の薔薇」の話とかすごく良い。
ひとつの話は短いけど、すごく引き込まれるので
前に書いたバッグに入れておく本にしてもいいなと思っています。

そういえば、
この時紹介した『「私」を受け入れて生きる─父と母の娘─』の著者末盛千枝子さんと、
卒寿を迎えた上皇后さまが話しているのが、少し前にニュースになってましたね。
末盛さんのお姿初めて拝見しました。


今日はちょっと時間がないのでここまで。

ぼたんは今日も絶賛爆睡中。



ふわりを見かけないな〜と思ったら
はるの部屋で寝てました。



いまでも赤ちゃんのように毛布をかんだまま寝てしまうのが
かわいいふわりです ^ ^


読書日記[35]図録とか写真集とか2

2024-11-12 15:14:19 | 読書
図録に続き、
写真集もずっと気になっていたものがあって
先日、結局購入したのです。

『花火』(川内倫子)



これは、
なんというか
誰もが持っている思い出、心の原風景みたいなものを
とても静かに写し出している感じがします。

わりと薄い本で、
最初「あれ?これだけ?」って思ったのですが
観ているうちに、
どれもなんだか自分の記憶のように思えてくる。

この本が観たかった理由の一つが
第27回木村伊兵衛写真賞受賞の作品だということ。

木村伊兵衛という名前を知ったのが
雑誌『太陽』の特集だったのですが、



この記事の、
高峰秀子さんの文がすごく好きで!!



撮られた時の様子が綴られていて。もう何度も読んでいます。


写真といえば、
私とか普通は「あ、今だ!」と思ってからシャッターを押しますね。
木村伊兵衛さんは、決定的瞬間のちょっと手前を撮るんだそうです。
そしてさらに、自分の気持ちと相手の気持ちまで合わせてしまうらしいです。
構図は後からついてくるんだ、ってアラーキーが書いてました。



で、『花火』を観たあと、
なぜか蜷川実花さんの写真が無性に観たくなりまして。

私の大好きな『NINAGAWA WOMAN』



この色彩、バランス、どの写真も本当に良くて。




以前行った写真展も
壁一面がこんな感じの色彩で埋まっていて、とても良かった。

この本ではないですが、
蜷川実花さんも木村伊兵衛写真賞受賞してますね。


で、
写真集を出したついでに、
持っている写真集をずっと遡って、今でも気に入っている一冊、
『8Visions 現代アメリカ女性写真家集』。



1988年の本ですが、1991年頃買ったと思います。

中でも当時一番気に入っていたのが
『金魚の復讐』(サンディ・スコグランド)



独特な色彩のシュールな空間、ぞくぞくします。
とても好き!


さらにその前に買ったと思う『man ray』。



表紙の写真も有名ですが、
マン・レイはソラリゼーションという技法でも知られていて
学生時代、授業でやってみたのですがこれが難しく。。。
私は結局一枚もうまくできませんでした。



これがソラリゼーション。

「現像時に、露光をある程度過多にすることにより、モノクロの写真作品の白と黒が反転する現象。(Wikipediaより)」

ただ反転する場合もあれば、部分的に反転する場合もあり
マン・レイはこれをすごくうまく使っていました。


学生時代は研究生の時に暗室使い放題だったので
ものすごい数の写真を紙焼きしていて
写真を撮る才能は全くなくても
現像だけはすごく上手くなりました。
懐かしい〜 ( ´∀`)


ちなみに前回、人生で一番最初に買った図録を紹介したのですが
たぶん、一番最初に買った写真集は
『新装版 世界写真全集 第8巻 ネイチャー&カントリー』。



世界初の写真集を出したW.H.フォックス・タルボットの写真以外、
実はあまり思い入れがなかったのですが、
今回久しぶりに開いたらかなり良いかも!!!

歳をとると感じ方が変わりますね。


タルボット『橋と梯子』(1840)


最後になんとなくサラ・ムーン。


(机の上に置いたらなぜか色がとんじゃうので、写真集の上に置いてみた)

写真集は持っていなくて、ハガキだけです。
この写真は、映画『ミシシッピー・ワン』のもの。


ふわりちゃんも写真観ますか?
気になるのはお魚ですか? ФдФ


なんか、撮影していたら日が差し込んできて
ふわりも光ってた 笑




読書日記[34]図録とか写真集とか1

2024-11-04 16:54:10 | 読書
大きな本は嵩張るので
なるべく買わないようにしているのですが
先日とても惹かれるタイトルの展覧会を知り、
すでに会期は終わっていたため、図録を取り寄せました。


内藤礼『生まれておいで 生きておいで』
2024.6.25―9.23 東京国立博物館



これは!
実際に観たかった〜!
今、遠出ができないので会期前に知っていても
行けないのですが。。。

図録だけでも観られてよかった。

いくつか載っている詩や文章も、
なんだか心にくるものがありました。

図録より ↓

この生を衝き動かしている
逝ったものたちの生をかんじる

生きて
それから逝こうとおもう

内藤礼 2022.10


何か、
そのままの存在が許されるような、
やさしいものに包まれるような、
不思議な感じがする文章と写真です。

そう書くと宗教的ですね。
でもほかにうまく言えません。
写真を見ただけですし、
実際にこの空間を観てみたかった。。。



こちらはチラシ。ふわりが寝た〜 (ФωФ)


そんな、つい最近買った図録に対し、
たぶん人生で初めて手にした展覧会図録が



『ミロ展』
1984.4.21―5.20 長野県信濃美術館(現長野県立美術館)

おお、ちょうど40年前ですね。
父が絵を描くのも観るのも好きだったため、
この頃たまに家族で美術館に行っていました。

それまでは、日本画や水墨画の展覧会が多く、
また自分も基本的に何かを見て絵を描くことが多かったので
ミロの作品は小学生の私には衝撃的でした。

「絵ってこんなに自由なんだ!!!」と。

そのタッチ、色使い、バランス…どれをとっても魅力的で
さらに、子どもが描いたような線や塗り方が
恐れ多くも自分にもできそうな感じがしたのかもしれません。



図録を買ってもらい嬉しかったのか、
しっかり裏表紙に自分の名前が書いてあった 笑

何度観ても元気をもらえる図録です。
デザイナーという職業に就くことになったのも
原点はこの展覧会かもしれません。


ネコたちは最近同じような写真しか撮れないので
以前にも載せたカゴ入り写真〜ฅ^•ω•^ฅ


まずふわりちゃんはかわいく収まっていますね。
でも、ぼたんが入ると…




なんとか寝ようとするぼたん 笑

読書日記[33]たまに映画

2024-10-24 23:17:41 | 読書
30年近く前に観た『仕立て屋の恋』のことを書いてから、
結局ラストってどうだったかな、とまだ考えていて。

思い出すのは
部屋の電気を消して好きな人の部屋を見ていたら(日課の覗き)
ふいに雷が光って、自分が相手に見えてしまうシーン。


そしてふと思ったのですが、
もてない(と自覚している)男性が
好きな女性の幸せを願うあまりにした行動で
切ないラストを迎える作品といえば、
『容疑者Xの献身』もそうだな、と。。。

映画も良かったけど、原作が好きです。



さらにもう一つ浮かんだのが、
古典の名作『シラノ・ド・ベルジュラック』。

もともと戯曲なので舞台が多いのですが
私が観たのは1990年にフランスで製作された
ジェラール・ドパルデュー主演の映画です。

最初、詩を贈られただけであんなに感動する?
と不思議だったものの、結局最後はめちゃくちゃ泣いた〜(T ^ T)
本も買ったけど、戯曲なので台詞のみ。


それでも、最後の方の手紙を読むシーンで
映画を思い出して今でも涙が出てくる。。。


と、思ったところで、

あれ?『仕立て屋の恋』の最後も手紙じゃなかった?

なんとなく警察と手紙のシーン(?)を思い出しました。

う〜ん、
最初はもう一回観てみようかと思ったけど
気になるわりには、このまま観る機会もなさそうなので
もうネタバレを探すしかないかな。


さて、
ネコたちは今日も寝てますね。
変わり映えしませんが、昼間のぼたん。





あくび3連写。

そして、夜のぼたん。


顔ぎゅ〜。そして、そのおなか… (´ー`)