今日はちょっち刺激的な画像をアップしますから、読んで頂いている方々にはあらかじめ
ご報告申し上げます。中にはショックを受ける方もいらっしゃるかもわかりませんが、
競争馬が競馬場で勝ち負けを競うというのは本当に命を削っているのだということです。
僕は私は大丈夫だという方は ↓↓ へどうぞ。
こうして見るぶんにはどこにでもいそうな繁殖牝馬ですが・・・・・・・
右目がありません。
このママは現役の時に、競馬の最中に事故にあい、右目を失ったそうです。
幸い命には別状がなかったわけですが、失明している馬は競争できません。
視力が弱い馬も検査ではじかれれば競争馬にはなれません。
彼女にとって不幸中の幸いだったのは
「彼女が牝馬であったこと」です。
血を残すに値すると判断されたことです。
残念ながらもし彼女が牡だったら、もうこの世にはいないかもしれません。
よほど所有馬に愛情があって、お金も余裕があるオーナーで、どこぞで
乗馬の馬として引き取るとでも言わない限り厳しいでしょう。
とあるデータでは競馬の騎手の危険率はF1ドライバーのそれよりも上だとか。
僕は1歳の仔馬のセールプレップ、(今アーリンベイルでしているのがこれ)
およびセールで取引された仔馬の2歳トレーニングセールへの騎乗馴致
&調教などを自分の専門としてやっておるわけですが、
ほんとうに、一頭の仔馬を厩舎に無事に送り出すのって大変です。
ましてやデビューして競馬で一つ勝つというのはそりゃもう大変です。
僕が2008年にフロリダの育成場で面倒をみさせてもらっていた仔馬たち、
特に直接騎乗したり、手入れした馬は30頭くらいなのですが、
少し前にケンタッキーでゴロゴロしていた時期に今現在の状況を調べてみたら、
勝ちあがっている馬は5頭くらいで、デビューしている馬は多分半分いってない
くらいだったと思います。
その中には種牡馬Archの半弟で、父がGiantscausewayという
Auroraの2007がおりました。取引価格は1.7millionで、1億5千万円くらいでしょうか。
何度か騎乗させてもらいました。でもまだデビューしてません。どこでどうしているのか・・・・・
G1レースなどの関係者のコメントで頻繁に「無事に周ってきてくれれば」という
ものがありますが、その気持ちはこの僕にもわかります。
どんなに賞金の安いレースでもなんでも、一つ勝つというのは
競争するためだけに生まれてきたサラブレッドにとって、とても大事だと
僕は思います。
最後にこの写真
今年生まれた当歳の仔馬と。
母は強しなのだ。