秋の紅葉の姿はいつ見ても美しい。春、眩く照らされた太陽の陽射しを浴びながら、青く透き通った輝きを見せていたあの若葉が、深まる秋とともに、だんだんと赤く色ずき、美しい景観を創り上げた紅葉の姿は実に素晴らしいものです。そしてその姿を見つめながら、人もこようにうに人生を美しく染め上げていけたら、どれほど素晴らしいかと、ふと思うのでした。
今にも落ちてきそうな、実がついた栗の木の姿もまた、秋の深まりを感じさせる、ひとつの風景になっていました。
柿木も、たわわに実をつけ、美しい秋の模様を創りあげていましたが、山に実った野生の柿のせいか、だれも取っていく人がいないようで、長く同じ姿でたっていました。
渋柿のせいか鳥までも甘くなるのを待っているのかのように、寄り付きもしていませんでした。