半年ぶりに広島に行ってきた。2度目の訪問だがなかなかいい街だ。駅前の通りには路面電車が走り、街の中心に大きな川が流れていて他の大都市とはまたひと味違う魅力があって私は好きだ。
私の所属しているボランテイア関連団体の会合に参加するための訪問だってので、今回も市内観光ができなかったのが残念だが意外な収穫があって訪問の甲斐があった。
会議の場所はマツダスタジアムが目の前にある建物で開かれた。7人ほどの会員たちが集まる小さな会議に、初めて参加させてもらったが、みなさん70代から80代の高齢にもかかわらずお元気で驚かされた。
それに、もっと驚かされたのは皆さんが高齢にもかかわらず未だにボランテイア活動に非常に熱心で真面目に取り組んでおられたことだ。普通はその年齢にたっすると既に社会活動から遠のき、自宅でひっそりと暮らしておられるのだが、以前ほどではないにしても、現役で一生懸命に活動されてることは本当に驚かざるを得なかった。
全員初対面の大先輩の方々だったが、会議で決して威張らず、自慢もされず謙虚に自分の活動を報告され、また今後の課題を率先してやり遂げようと決意を述べられる姿を目の当たりにし、私は心から尊敬することができた。
この日、会議が夕方に終わったので、会議終了後一部の方は帰られて残った4人で食事をすることになった。
広島焼きは私も聞いて知っていたが、八丁堀という所にその広島焼きの店だけが入った「お好み村」と呼ばれるビルがあると云う事を聞かされて、そちらで食事をすることになった。
行ってみると、なるほど繁華街の中心に少し古くなったビルだが「お好み村」があった。男二人、女二人の私たちは4階のある小さな店に入り、早速、広島自慢のお好みを注文し食べることになった。
おいしいビールに美味しいお好み焼きを食べると自然と会話も弾み、食事会はいろんな話題で大いに盛り上がった。そんな食事会での会話の中でもまた、私は驚かされた。
もう、80歳に手の届く老いた夫人が、自分が歩んでこられた人生を面白おかしく、またユニークに語られたのだが、話の中身は本当に心に沁み込む素晴らしい話ばかりであった。(話の中身を語ると、ながくなるので失礼だが割愛させてもらいます。)特に「人間は何歳になっても勉強を忘れてはダメ」と仰られたのには本当に驚かされた。
後で聞いてみると本人は決して高学歴の方ではなかったが、若い頃、閉じこもりがちだった自分がある親友との出会いで社会活動に目覚め、いろんな人たちとかかわりを持つことによって、学びの大切さに気づき一生懸命に努力を積み重ねてきたお蔭で自分が人間として成長できたから、これからももっと勉強を続けていきたいと言っておられた。そして、今回なぜ学習会を先に開いてくれなかったと注文までつけられた。(私には到底言えない言葉だ。)
短い時間の広島旅行だったが、すばらしい方たちに出会い、今一度自分を見つめなおし、先輩たちに負けない気力と姿勢でもっと頑張って生きていこうと云う新たな気持ちにさせられた大変収穫の多い旅行になった。
世間は狭いようで広い!その広い世界に目を向ければ素晴らしい人々が沢山いるんだと云う事を教えられた一日であった。