想い出の時を刻む

趣味を楽しみながら、今日の思いや出来事を綴り、想い出として残していく日記

安保関連法案

2015年06月19日 | 感想

 思い出話や野鳥の話も良いけど、たまには世間話でもと考え、今日は最近、私が今一番感心を持って事について少し話をしたいと思う。

 今日のニュースで知った話だが、昨日、永田町の国会前であった安保関連法案に反対する集会に作家であり、僧侶である瀬戸内寂聴さんが参加されて、法案の反対を訴えられたそうだ。

 

 93歳の高齢で健康状態もよくない瀬戸内さんがなぜ、そこまでして法案の反対を訴え出たのであろうか?

 

 その理由は昨日の集会で「最近の状況は戦争にどんどん近づいている。本当に怖いことが起きているぞ、と申し上げたい」そして「最後の力を出して戦争に反対する行動も起こしたい。国会前で座り込みをしてもいい」とまで自ら発言されたように、今の日本の政治状況を憂いての悲壮な覚悟を抱いた勇気ある行動だと思もわれる。

 

 私たちの知らない、戦争経験者が感じる今の日本の状況は、まさに戦争前夜の状況に似ているという事であろう。

 

 しかし残念なことに、今回の安保関連法案について先日、憲法学者たちが公聴会でこぞって「違憲」と発言するまでは、反対の世論も、世の中の関心も、もう少し集中していなかったように思う。むしろ経済問題に関心を奪われ、大切な自分たちの運命を変えてしまいそうな、こんな大事な問題を傍観者のように接して来たんではないかとまで思う。

 

 今、この法案をめぐって国会で論議が尽くされているが、この問題は政治家たちだけの問題じゃなく、私たち庶民にも関わる大きな問題としてとらえ、みんなが関心をもち、もし瀬戸内寂聴さんが訴えられたように戦争へとどんどん突き進む危険な法案とするならば、勇気ある決断をして、反対の世論を盛り上げて行かなければ、ならないと思う。

 

 最近は、世論の風向きがどうも右向きで、そのためかテレビや新聞などではかつて良心的な発言をされていた、著名な方々の姿が見えなくなっているような気がする。そして、世間はだんだんと、どこか異論を述べるのが窮屈になってきたようにも感じる。

 

 いずれにせよ、私は長い歴史をもち、経済的にも、文化的にも非常に高い水準にある日本人が、今、できる最高の知恵をしぼり、戦争をしない国、平和を守る国、人々の命と人権を大切にまもる国として世界の範となるすばらしい国になってくれることを切に願うばかりである。