東京都港区に位置する高輪ゲートウェイ駅は、2020年にJR山手線の新駅として開業しました。
https://www.kenbiya.com/ar/ns/region/tokyo/4213.html
その洗練されたデザインは、訪れる人々の目を引きつけ、駅自体がアートのような存在感を放っています。
今回は、この駅の建築デザインと照明デザインに焦点を当て、その魅力を探ってみたいと思います。
建築デザイン:折り紙をモチーフにした次世代の日本の駅舎
高輪ゲートウェイ駅のデザインを手がけたのは、世界的建築家の隈研吾氏です。
日本建築の伝統を未来へと繋げることをテーマにしたこの駅は、折り紙をモチーフにした独特の大屋根が象徴的な存在となっています。
https://www2.panasonic.biz/jp/solution/transport/works/takanawagateway.html
この大屋根は、膜構造を活用した軽やかなデザインで、三角形のパターンが折り紙を連想させる造形となっています。
折り紙は日本の伝統文化を象徴するアイコンですが、この駅ではそれを現代的にアレンジし、ガラスや鉄骨、膜素材を組み合わせることで次世代の駅舎を実現しました。
膜素材を用いた屋根は自然光を柔らかく取り込み、昼間には明るく開放的な空間を演出。
https://www2.panasonic.biz/jp/solution/transport/works/takanawagateway.html
さらに、このデザインは環境負荷の低減にも寄与し、機能性と美しさを兼ね備えた未来の駅舎として注目を集めています。
照明デザイン:器具を感じさせない光の演出と移ろいゆく色彩の美しさ
高輪ゲートウェイ駅の照明デザインは、その建築美をさらに際立たせる重要な要素です。
特に注目したいのは、器具の存在感を消す照明デザインです。
天井や壁に照明器具が直接目に入らないよう巧みに隠され、まるで空間そのものが光を発しているかのような印象を与えます。
https://news.panasonic.com/jp/topics/168168
この繊細な演出は、駅全体に上質で落ち着いた雰囲気をもたらしています。
また、時間や季節によって移ろう光の色の変化もこの照明デザインの特徴の一つです。
昼間は太陽光に溶け込むような自然な色調の光が広がり、夜には温かみのある柔らかな光が空間を包みます。
https://www2.panasonic.biz/jp/solution/transport/works/takanawagateway.html
季節によっても色彩が調整され、訪れるたびに新たな表情を楽しむことができます。
これらの光の演出は、単に空間を照らすだけでなく、駅を訪れる人々に季節や時間の移ろいを感じさせる役割を果たしています。
高輪ゲートウェイ駅のデザインがもたらす影響
高輪ゲートウェイ駅のデザインは、交通拠点としての機能を超え、地域のランドマークとしての役割を担っています。
駅周辺の開発エリア「グローバルゲートウェイ品川」と連携し、新たな都市の顔としての地位を確立しました。
さらに、この駅は建築やデザインに関心を持つ人々の間で注目され、観光地としての価値も高まっています。
美しい建築と光の演出を目的に訪れる人々も少なくありません。
最後に
高輪ゲートウェイ駅は、折り紙をモチーフにした次世代型の大屋根と、器具を感じさせない洗練された照明デザイン、そして時間や季節に寄り添う光の変化が織りなす唯一無二の空間です。
訪れる人々に快適さと感動を与えるこの駅は、未来の駅舎のあり方を示す象徴的な存在と言えるでしょう。
ぜひ一度、昼と夜、そして季節ごとの表情を楽しむために訪れてみてください。
高輪ゲートウェイ駅の基本情報
所在地: 東京都港区港南二丁目
路線: JR山手線・京浜東北線
開業日: 2020年3月14日
駅デザイン監修: 隈研吾(建築家)
延床面積: 約9,000㎡
ホーム: 2面2線(島式ホーム)
構造: 地上3階建て(1階:改札口・商業エリア、2階:ホーム、3階:コンコース)