【岸信介は戦前の官僚】
のちに甘粕正彦と組んで、帝国陸軍が中国東北部を植民地にし、そこに建設した傀儡国家「満州国」を牛耳った男だ。もちろん知る人ぞ知るあの731部隊(人間を生物化学兵器用のモルモットとして扱った)も彼の管轄下にある。
岸信介は、東条英機内閣の商工大臣を務めた軍国主義者。A級戦犯として逮捕されたが、米国の”操り人形”になることを条件に釈放された。その孫が安倍晋三である。
甘粕正彦は陸軍憲兵大尉の時に、無政府主義者の大杉栄らを殺害したことで知られている。世に言う甘粕事件である。
その後、甘粕は突然、日本を離れて満州に渡り、関東軍の特務工作を陣頭指揮。その時、岸と知り合い意気投合。いわく因縁の「闇のつながり」である。
また米国で情報公開された資料の中に戦時中CIAから資金提供を受けていたメンバーの一覧表が公開されている。
CIAは日本占領期、占領期後に渡って、岸信介、賀屋興宣、正力松太郎、児玉誉士夫などを、CIAの協力者とし自由民主党に活動資金を提供していたとされています。(CIAとはアメリカ合衆国の情報機関である中央情報局の略称です。)
資金の提供を受けたのは岸信介と、自民党有力者と社会党右派(後の民社党)とされていますが、資金の提供を受けた結果、社会党右派が民社党を設立することとなり、日本社会党は弱体化となりました。
その後内閣総理大臣となった岸信介は日米安全保障条約という極めて日本に不利な条約を米国とかわす立役者となりました。
岸信介語録より「(安保の)デモに参加している人たちは必ずしも自分の意思で参加しているのではない。あれだけの数が集まるのは、日当をもらって出ている人や、背後にだれかがいてそれにおどらされているからだ」
これを覚えていた安倍首相は今回の参議院選挙の街頭演説で自ら実行しました。何十台ものバスで主にお年寄りのバイトを雇い、警察にガードされながらの演説です。 国民の声(いわゆるこんな人たち)には絶対負けられないからです。
追記) 岸とCIAの関係については、「CIA Name Files - 2nd Release ※」(CIA名簿 第2次公開)の「K」の項目に「KISHI NOBUSUKE 066 230/86/23/03」と記載されているのが確認できます。
※https://www.archives.gov/iwg/declassified-records/rg-263-cia-records/second-release/name-files.html#k
安倍晋三の血も涙もない「国民に冷たい政治」は、6月の沖縄の慰霊の日や8月の広島、長崎での平和記念式典でのあいさつを聞けば一目瞭然です。人々の琴線に触れる文言など、どこにも見当たりません。
父方の祖父・安倍寛もまた戦前・戦中に衆院議員を務め、実は相当に反骨な反戦政治家でした。なのに、このことはあまり知られていません。晋三の父でもある晋太郎は、父・寛に憧れて政治の道を志し、口癖のように周辺者にこう語っていたと言います。
「オレは岸信介の女婿じゃない。安倍寛の息子なんだ」
「安倍家」という視座で眺めた場合、岸信介ではなく、国政への第一歩を記した安倍寛こそが政治のルーツにほかなりません。なのに、安倍晋三が父方の祖父に言及することは皆無に近いのです。
不戦の誓いを削除し、爺さんの岸信介が果たせなかった「改憲の実現」にまい進するのがエセ右翼安倍晋三です。