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マハロ船長の航海日誌2

ゴンべあらため Alizé (貿易風)になりました

「バンドフェット(Vent de fete)の船名として"風の名前"を付けたい。」というキャプテンT島氏のこだわりを尊重し、ゴンベからAlizé(アリゼ)に改名しました。(正直言って私もゴンベという"農耕民族的な名前"は少々気恥ずかしかったのです。)
Alizé(eは、右肩上がりのチョン「´」=アクサン テグュ(accent aigu)付き)はフランス語で貿易風(Tradewind)という意味です。バンドフェットがフランス語ですし、設計者のジャン・マリー・フィノ氏もフランス人ですから、敬意を表して船名もフランス語としました。(それにトレードウィンドという英語名は会社名として目にすることも多く、単純な英語名は避けたかったのです。)
(そういう名前のリキュールもある)

ウィキペディアによれば、
英語の "trade winds" は14世紀頃から用いられていた用語であったが、当時の "trade" には貿易や交易という意味合いはなく、単に「進路」や「経路」を意味していた。その後、18世紀までに大西洋を横断するイギリスの商船隊が貿易風の重要性を認識したことに伴い、やがて trade は foreign commerce (外国との商業的取引)と同じ意味を持つようになった。この用法は市民や言語学者の間にも浸透し、現在に至る。

日本では、明治初期には"定風"や"恒信風"という用語の方が一般的でしたが、その後英語の "trade winds" に由来する"貿易風"という用語が一般的になったそうです。

貿易風を図示すると
引用元
となります。発生原因は、今は小学校の理科で習うそうですので、ヘタな説明は(ボロが出ぬよう)割愛します(笑)

貿易風の印象は、石原慎太郎氏がトランスパックに挑戦した時の航海記(大いなる海へ)で、『最初の二、三日は"Wet and cold"でいやな航海だが、それを過ぎスピンが花のように拡がり、素晴らしい航海が始まると言う。スピンが開くこと、即ち、北東から東北東に決まって吹く貿易風帯に入ることで、そこからが南太平洋ということになる。』という記述の印象が強いです。
引用元

次は、牛島竜介氏のメキシコから日本への愛犬スキッパーとの航海記「貿易風の旅人」です。(原題は"犬と私の太平洋"ですが、新書版では著者の意向でこのタイトルになりました。)
引用元

自分自身の体験ですと、ハワイ・オアフ島のウィンドワード地域で、貿易風を遮るようなコオラウ山脈に降る驟雨が印象的です。コオラウ山脈を越えた貿易風はワイキキに乾燥した安定的な気候をもたらしますので、ハワイの気候は貿易風が作ったといっても過言ではないのです。
(Koʻolau Range)


調べてみたらJeanneauから1964年にAlizé級という6mヨットが販売されてました。
引用元


ということで、ゴンベⅢあらためAlizéをどうぞご贔屓に宜しゅうお願いいたします。



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コメント一覧

マハロパパ
行燈入道さん
ハワイと貿易風の関係を意識したのは石原慎太郎の書物なのですが、はっきりと実感したのはホノルルとカイルア間のパリ・ハイウェイを何度も往復して、天気の変化に気づいた時です。
猛暑のワイキキにいるとカイルアの優しい気候が恋しくなり、カイルアで雨に濡れると、ワイキキの青空が恋しくなります。両方の天気があるからオアフ島が愛されるのでしょうね。
行燈入道
「Alizé」ヨットらしい良い船名ですね。
フランス語と言う所が、また洒落てます。
ハワイが好きなのに、貿易風のことは知らなかった
ので大変勉強になりました。きっとコオラウ山脈の
最高峰が3000メートル級であったなら、オアフ島の
気候は大きく違っていたでしょうね。素敵なハワイの
気候をもたらしてくれた「Alizé」に感謝致します。
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