愛艇「Pukalani」は隣近所の艇とは逆方向に向いています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/3c/2133eb253fc40ceeef44db748a137a1b.jpg)
これは「出船繋ぎ」と呼び、舳先(船首)を広い海面方向にして係留する方式のことです。
出航時はそのまま前進すればよいので楽なんですが、着桟時は、一般的に船が不得
意なバックで着岸しなければならず面倒です。特に一軸ペラはプロップウォークと
いう横滑り現象が発生してしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/3c/2133eb253fc40ceeef44db748a137a1b.jpg)
これは「出船繋ぎ」と呼び、舳先(船首)を広い海面方向にして係留する方式のことです。
出航時はそのまま前進すればよいので楽なんですが、着桟時は、一般的に船が不得
意なバックで着岸しなければならず面倒です。特に一軸ペラはプロップウォークと
いう横滑り現象が発生してしまいます。
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だから、マリーナの係留方法は圧倒的に「入船繋ぎ」が多いです。ヨットで一番難
しいのは「帆の操作」ではなく「着岸時の操船」であると言われていますから、一
番楽な「入船繋ぎ」が合理的な判断ですよね。
しかし古くから「出船精神」という言葉があって、軍隊とか警察とか消防とかの「緊急出動」が必要な機関では、船も車も「出船繋ぎ」が多いです。(あえて多いと言った
のは、諸事情でそうもいかない場合があるからです。)
ちなみに「出船精神」をウィキると、
<出船精神(でふねせいしん)とは、旧日本海軍の伝統で、いつでも確実、迅速に
行動できるよう準備を怠らないようにしようとする精神のこと。船舶の桟橋への係
留方向についての用語からきている。
艦船を係留する際、舳先(船首)を港の出入り口(海側)に向けることを出船、陸
側に向けることを入船(いりふね)という。港によっては港外で向きを変え、後進
で入港するなど手間がかかるが逆に出港は短時間であたるめ、急な出港の多い軍艦
には有利となる。以後の動きをスムーズにするべく事前に用意し、常に使用可能な
状態にすることを徹底する精神は多くの海軍で受け継がれており、日本海軍の創設
時に大英帝国海軍から教授された。船を直ちに前進させて出港できることから「よ
うそろの精神」ということもある。
海軍に限らず、消防署において車両の前方を外に向けて駐車する、救急隊が現場に
到着した際、運転員が救急車の前を必ず出口に向けて駐車するなど、急を要する職
業において広まっている。
海上自衛隊では『出船の精神』と呼ばれ、人員や機材が即使える状態にする心構え
が教育されている。なお艦船の入港は発足当初から出船で行われてきたが、エンジ
ンの騒音問題やタグボートの高性能化を踏まえ、近年は入船で入港し港内で向きを
変えて出船で係留するのが中心である。>
と書いてあります。
次の写真は、私が大学生の頃初めてヨットのクルーになったときに乗っていたケッチですが、かたくなに出船繋ぎをしていました。
しいのは「帆の操作」ではなく「着岸時の操船」であると言われていますから、一
番楽な「入船繋ぎ」が合理的な判断ですよね。
しかし古くから「出船精神」という言葉があって、軍隊とか警察とか消防とかの「緊急出動」が必要な機関では、船も車も「出船繋ぎ」が多いです。(あえて多いと言った
のは、諸事情でそうもいかない場合があるからです。)
ちなみに「出船精神」をウィキると、
<出船精神(でふねせいしん)とは、旧日本海軍の伝統で、いつでも確実、迅速に
行動できるよう準備を怠らないようにしようとする精神のこと。船舶の桟橋への係
留方向についての用語からきている。
艦船を係留する際、舳先(船首)を港の出入り口(海側)に向けることを出船、陸
側に向けることを入船(いりふね)という。港によっては港外で向きを変え、後進
で入港するなど手間がかかるが逆に出港は短時間であたるめ、急な出港の多い軍艦
には有利となる。以後の動きをスムーズにするべく事前に用意し、常に使用可能な
状態にすることを徹底する精神は多くの海軍で受け継がれており、日本海軍の創設
時に大英帝国海軍から教授された。船を直ちに前進させて出港できることから「よ
うそろの精神」ということもある。
海軍に限らず、消防署において車両の前方を外に向けて駐車する、救急隊が現場に
到着した際、運転員が救急車の前を必ず出口に向けて駐車するなど、急を要する職
業において広まっている。
海上自衛隊では『出船の精神』と呼ばれ、人員や機材が即使える状態にする心構え
が教育されている。なお艦船の入港は発足当初から出船で行われてきたが、エンジ
ンの騒音問題やタグボートの高性能化を踏まえ、近年は入船で入港し港内で向きを
変えて出船で係留するのが中心である。>
と書いてあります。
次の写真は、私が大学生の頃初めてヨットのクルーになったときに乗っていたケッチですが、かたくなに出船繋ぎをしていました。
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「かたくな」というのは、このヨットはバックが非常に苦手なロングキール艇で、着岸は係留ブイを拾ったあとは、ひたすら人力で係留ロープを引き寄せていたので、ある中堅クルーが『入船繋ぎのほうが安全且つ確実なのではないか?』と進言しましたが、「出船精神」を理由にキャプテンに却下されていたからです。クルーという名の「奴隷」がたくさん乗り込んでいたからできた技なのかもしれません。それと、係留海面に余裕があり、隣の船にぶつかる危険が少なかったからかもしれません。(係留ロープをペラが巻き込むトラブルはありましたが・・・)
その後、自分のヨットを「出船繋ぎ」にしたことはありませんでした。
しかし、今のPukalaniになって初めて出船繋ぎにしました。
これは、いまさら「出船精神」みたいな精神論を持ち出してきたわけではなく、隣のソレイユルボンとのマストの干渉を考えた結果です。
つまり、同じようなヨットが隣り合わせのとき、台風で大きく船が揺れた場合に、マストとマストが絡まってディスマスト(マストが折れる)の危険があるからなんです。YBMのバースは狭いので、十分にあり得る事故なんですねー。
Spirit of Mahaloの時に試しに出船繋ぎにしたところ乗り降りがとても楽でした。
ただし、この時、前後を入れ替える作業は、完全無風時に行ったのはもちろんです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/cc/92277e906d6ad1795f4ad34024e47e36.jpg)
大型艇特にモーターボートに出船繋ぎが多いのは、船尾からの乗り降りに適した船
型が多いのと、スラスターを使った方向転換が容易なためだと思います。
ヨットも、トランサム(船尾)がオープン・タイプのヨットはそのほうが乗り降り
便利でしょうね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/61/08d08fdd114bdaca80923686b7e98ae7.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/cc/92277e906d6ad1795f4ad34024e47e36.jpg)
大型艇特にモーターボートに出船繋ぎが多いのは、船尾からの乗り降りに適した船
型が多いのと、スラスターを使った方向転換が容易なためだと思います。
ヨットも、トランサム(船尾)がオープン・タイプのヨットはそのほうが乗り降り
便利でしょうね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/61/08d08fdd114bdaca80923686b7e98ae7.jpg)
それから、これは自分のバースの位置という個別事情でしかありませんが、出船繋
ぎにしておくと、舳先が北向きになり、冬の北風をキャビンに呼び込まないという
利点があります。意外に重要ポイントなんですよ。
ぎにしておくと、舳先が北向きになり、冬の北風をキャビンに呼び込まないという
利点があります。意外に重要ポイントなんですよ。
こちらは地中海のヨットハーバー。出船繋ぎが多いですね。
(お借り画像)
こちらはアメリカ。マリナ・デル・レイ。入船繋ぎが多いですね。
(お借り画像)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/99/c3ba2f24c8d46bee20fd0224d79ad58e.jpg)
こちらはアメリカ。マリナ・デル・レイ。入船繋ぎが多いですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/02/ff7837ace316796c1ffe31a36b8576dc.jpg)
ワンちゃんも出船繋ぎだと乗り降りが楽ちんですね😀
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/c5/6fb0a7fea748c765d43b53f3c55932b7.jpg)
大いに広めたい出船精神です!