今年の美術館・博物館への初詣はこちらになりました。
「アンデスってなんです?」って…^_^;
速報板のチラシはこちら⬆️だったので、だいぶイメージが違います…
今回は何も予習なく見に行ったので、「アンデスっていうと、またマチュピチュとかウユニとかかなぁ?」なんて想像していたのですが、今回の展示は趣の違うものでした。
こちらの展示で魅力的だったのが、こちらの二点!
① ユニークな土器の造形
紀元前13000年前から1572年まで、この地域ではナスカやモチェ、インカといった様々な文化が興ったのだそうですが、今回はそれぞれの文化や生活に注目した展示になっていました。
それぞれの文化でつくられた土器や織物が展示されていたのですが、どの文化でつくられた土器も、デザインが独創的で可愛いんです!
例えば、チャビン文化の「テノンヘッド」。幻覚剤を使用して、人の顔がジャガーに変わっていく過程をつくっているそうです。変性意識みたいな中で作られたのでしょうか。
こちらもチャビン文化の「猿人間の図像が彫られた石板」。なんだか漫画に出てきそうなキャラクターですね。
クピスニケ文化の「ネズミ型象形鐙型土器」なんて、紀元前800-500年に作られたなんて信じられない可愛らしさです。
モチェ文化の「ウミガメをかたどった鎧型注口土器」。モチェ文化の土器は写実性が高く、「ペルーの古典芸術」として有名なのだそうです。
死をテーマにしたものも多く、例えば、こちらの一見可愛らしい土器(モチェ文化)は、頭の従者がこれから生贄にされる男性を抑え込んでいるもの?だったり
「自身の首を切る人物」(クピスニケ文化)のような、進行中の殺傷行為を描いた珍しい土器も。(これを含めて2例しかないそうです。足の方向と顔の方向と…どうなってるんだろう?)
土器に描かれたイラストもまた、現代に見ても面白く感じられるものが多いですね。
(ナスカ文化の土器。様々な動物がデフォルメして描かれています。)
(ワリ文化の土器は、色も多くてポップに見えます。)
② ミイラとともに生きる生活
もう一つ、驚いたのがミイラの展示。
こちらは撮影禁止エリアなので写真はありませんが、本物のミイラも展示されています。髪の毛までしっかりと残っているのが驚きでした。
ミイラというとエジプトのミイラが有名ですが、復活を願うためにつくられるエジプトのミイラとは違って、死後放っておくとそのままミイラ化するアンデスでは、死後も生きている時と変わらず、ともに生活するような意味合いがあるんだそうです。
同じ”ミイラ”といっても、こんな風にとらえ方が違うのは今回初めて知りました。
この他、アンデス文明の世界遺産のシアターなどもありました。
ちなみに、国立科学博物館のなかでは、「南方熊楠展」&「地衣類展」も開催中。こちらも面白かったので併せてどうぞ。
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会期:2017年10月21日(土)〜2018年2月18日(日)
休館日:毎週月曜日、12月28日(木)~1月1日(月)、1月9日(火)
※月曜日が祝日の場合は火曜日。ただし1月8日(月)、2月12日(月)は開館。
開館時間:9:00〜17:00 (金曜日・土曜日は20:00まで)
入場料:一般・大学生 1,600円 / 小・中・高校生 600円
ナスカの広大な地上絵や、マチュピチュなど広範囲を統治したインカ帝国など、スペクタクルでユニークなアンデスの文化を約200点の作品で紹介する。
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