「鉄道博物館」はあるけど「鉄道美術館」とは…?!
岡本太郎美術館で開催中の「鉄道美術館」にいってきました。
岡本太郎さんと鉄道… 少し意外な組み合わせのようにも感じましましたが、会場に入ると…
わあ!
会場は大きな「ジオラマ」になっていました!まるで、遊園地のようです。
(ところどころに、岡本太郎さんの作品もあります!)
たくさんのアーティストさんの作品が、ばらばらにおいてあるので、一見まとまりがないようにも見えましたが、ここで、ジオラマの中の電車が走り始めると…
!
展示室の壁の上ですべての作品の影が混ざり合って、なんだか部屋全体がひとつのインスタレーション作品のように見えてきました。
作品を一つずつ見てみると、中央のケースの中にあるのは、 栗山貴嗣 さんの「東京動脈」。
都内の地下鉄の起伏をカラフルな液体の入ったチューブで表現されています。中の液体は流れ続けていて、まさに”動脈”という印象を受けます。実際に見るまで気づかなかったけど、影はそのまま路線図になってるんですね。
(影は地下鉄の路線図に!)
少し離れたスペースにあるのは、原倫太郎 さんの「コロコロ・ダイアグラム」。部屋に張り巡らされたテグスの上を、一定速度で球がさまざまな方向に転がっていく作品です。
(テグスは見えづらいので、本当にボールが宙を泳いでいるように見えてしまいます。)
3次元空間をたくさんの球がゆっくりと動き続けるのに、なんだか未来的な雰囲気を感じてしまいました。なんとなく、SF的な空飛ぶ車が、ぶつからないように一定速度・一定間隔で飛び回っている様子…みたいなものをイメージしてしまったからでしょうか?
(「コロコロ・ダイアグラム」の間には、空中で伸縮する「ストレッチング・タワー」もあり、こちらがまたSF感があって面白かったです。)
入った時から気になってた、こちらの大きなミニチュア(?)の電車は、山口晃さんの「露電」。
こちらには乗ることもできます。なんか狭い電車だなー??と思いますが、隣にある絵画作品と一緒に見ると、ユーモラスな意図で製作された電車であることに気づきます。
(ジオラマゾーン以外は撮影禁止だったのですが、山口晃さんや中村宏らの鉄道をモチーフにした絵画作品や、車両模型、トレインマークなどの資料などの展示もありました。)
岡本太郎さんと鉄道…? とはじめはなんだか違和感もありましたが、そういえば、山陽新幹線の開通記念に岡山駅にレリーフを作られていたり、巨大壁画「明日の神話」も渋谷駅に展示されていたりするし。「絵は大衆のためにあるものだ」と考え、絵を売らず、多数のパブリックアートを残されてきた岡本太郎さんと鉄道・駅という空間が繋がってくるようにも感じました。
(岡山駅の「躍進」。現在は隠れて見られなくなってしまっているそうですが、10年以上前に書いたブログに写真をupしていました。)
鉄道好きでなくとも楽しめる、バラエティに富んだ作品でいっぱいの「鉄道美術館」でした。
この企画展のチケットで、常設展「岡本太郎-主題と文脈」展もみられます。明治・大正・昭和・平成と、時代を追って作品の変化を見ていくことができる展示です。
(展示の最後には、岡本太郎さんの作品やパネルとの記念撮影コーナーも。)
生田緑地の中にあるので、これからの気候の良いシーズン、お散歩も兼ねて岡本太郎さんの作品の魅力に触れてみるのはいかがでしょうか?
(美術館の横には、巨大な「母の塔」も。塗り直しがされて綺麗ですね。)
**************
■DATA
会期:2016年7月16日(土)~ 2016年10月10日(月祝)
会場:岡本太郎美術館 企画展示室
休館日:月曜日(7月18日、9月19日、10月10日を除く)祝日の翌日
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
入場料:一般1000円 高・大学生・65歳以上・800円 中学生以下無料
大好きな場所が紹介されていてうれしいです。
そうか。。影も大切な要素だったのですね。
もう一回見に行きますー。
パスポート持っていると、欲張らずに
気に入った作品だけで帰って来たりの私です。
東生田という入り口から入ると
山に吸い込まれるような感じでまたいいです。
4つくらい生田緑地への入り口がありますー。
民家園を出た後の太郎美術館もふしぎに
あっている感じがします。ありがとうございました。
いつも同じビジターセンターの入り口からばかり入っていましたが、東生田という入り口もあるんですね!ありがとうございます、今度はそちらから入ってみようと思います(^○^) (そういえば、民家園にも入ったことはありませんでした!)
コメントありがとうございました^_^