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ラーセン物語

2006年06月05日 | チェロ
ちょっと古い話題で恐縮だが,この前(5月31日),ヘラルド・トリビューン紙にチェロ弦で有名なデンマークのラーセン社の記事が出ていて興味をひいた。クラシックの記事は珍しくないが,今回は経済欄であったので驚いた。この記事で初めて知ったのだがラーセンは実は起業してまだ20年にもならない新しい会社であった。記事の内容は概ねラーセン社のホームページの記載と同じものだが,ひとりの音楽家が苦労して成功する「プロジェクトX」にも通じる(笑)サクセス・ストーリーだ。もしかしたらたいていの人は知っている話なのかも知れないが,プロジェクトX風にまとめるとこうだ。

今から18年前,デンマークの国立オーケストラのヴァイオリン奏者だったL.ラーセンは,ある音楽家からひとつの依頼を受けた。それが自分の運命を変えることになるとはラーセン自身知るよしもなかった。
チェロのA弦を300本。それがそのアメリカ人の希望だった。すぐヤーガーに当たってみたがA弦は1年も待たなければならなかった。「これをやるのは自分しかいないと思いました」と今では弦作りに情熱を注ぐラーセンは語る。開発に1年半かけ求めていた弦を完成させたラーセンは世界中の演奏家に向けて発売した。もちろん,その中にはあのアメリカ人もいた...
(つづく)

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