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かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

着物で病院

2018年10月31日 | KIMONO

先日、週末に日直をしていたら、発熱して具合が悪くなった患者さんの診察をした。

レントゲンで肺炎が疑われた。

診察をさせていただこうとしたら、着物を着てベッドに寝ていらっしゃった。

 

これまで何度か、外来棟で見かけたことのある方だった。

 

いつも着物姿で、患者さんなのか、付き添いやお見舞いの方なのかわからなかったが、通院中の患者さんであった。

 

ベッド脇の小灯台には、伊達締めが解いて置いてあり、紐一本を緩めていただくと、着物と長襦袢が容易にはだけて、胸の診察が可能な状態になった。

 

『いつもお着物なんですね?』

「今日は帯は締めず、上に着てきちゃいました。」

 

着ているのは木綿の着物のようで、古い箪笥の中のような匂いがした。

 

あとで看護師さんから聞いたのであるが、「病院に来るから着物を着てきたらしいです」とのことであった。

 

着物を着て車を運転していることにビックリされることがあるが、べつになんの支障もない。

さすがに病院での診察が可能なくらいのゆるい着方はまだ私にはできないが、昔の人は着物を着たまま授乳だってしたのだ。

あまりにもきっちりとして、皺ひとつない着方が美しいとされている傾向があるから、着物は苦しいものだと敬遠されるのじゃないだろうか。

 

 

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