羽織ものなしでは朝晩寒く感じる季節になった。
軽めのものとはいっても、コートの脱ぎ着はうっとおしい。
けれども、着物は今の季節はそれだけですごく快適で、ある意味、身軽で気軽。
なので、せっせと着ている。
焦げ茶色の木綿キモノは、厚みのある生地で、コガネムシみたいな変わった光沢感があり、スーツみたいな雰囲気が出せる。
初めて行く中学校には、ビックリさせすぎてはいけないと思い、ちょっと地味なコーディネートにした。
この日は近隣の学校の養護の先生や、市の保健師さんたちも大勢見学にいらしていた。
地域ぐるみで喫煙防止に関わってもらえるようになるといい。
翌日は偶然同じ地区の「がんの地域医療連携」の勉強会に呼ばれた。
2年ほど前に建て替えられた新しい綺麗な病院に、医師会の先生方が集まる会だというので、きちんと感が必要。
黄八丈にしょうざんの名古屋帯にした。
八丈はいわゆるほっこり系の紬ではない。
シャリ感があり、冷たく感じるので、今の季節にちょうどいい。
なので、真冬は着づらいから、今が出番だ。
着ると、動くたびにシャリシャリ、シュルシュルと絹擦れの音がすごくて、足さばきもすこぶる良い。
いいスーツを着たビジネスマンみたいに自信が湧いてくるのがわかった(笑)。
着物はいつも周りの人に和やかさを与えてくれて、円滑なコミュニケーションの助けにもなってくれるのであるが、木綿着物を着ていても、本場黄八丈を着ていても、「それは大島紬ってやつですか?」と聞かれた。
一般的に、着物イコール高級というイメージがいまだにあるようだ。
そして、医者が着るものだからきっと(よくわかんないけど)高級で有名な大島紬というものに違いない・・・といったところなのかな。
日本は各地に様々な素晴らしい織物、染物があるけれど、そういった伝統文化や伝統工芸を継承、存続させるには、まずは広く皆さんに知ってもらうことが必要だな。
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