女子高校生たちの行く末

駅前のショッピングビルのトイレで、信じられない光景を目にした。
制服姿の女子高校生たちが、用を済ませて手を洗おうとしている人たちにおかまいなしに、３つある洗面台を占拠していた。

洗面台の上には通学鞄から取り出した大きな化粧ポーチや手鏡、数々の化粧道具が処狭しと広げられ、彼女たちは大きな声でお喋りしながら、自分達の顔に化粧を施している。

『あなたたち、どこの学校？　他の人の迷惑になっているのがわからないのっ？』と、ノドまで出かかっていた文句をぐっと飲み込み、彼女たちの薄汚れた安っぽい化粧道具に水をかけたい気持ちも、オトナの理性でどうにか抑えこみ、トイレをあとにした。

他人事ながら、彼女たちの将来が心配になった。
あのまま、母親になっていくのだろうか？


それからしばらくして、店内にけたたましいサイレンが鳴り響いた。
続いて防災センターの火災感知器の作動を知らせるアナウンスが続く。

結局、火災発生はないことが確認されたらしいが、感知器が誤作動するなんて・・・

トイレの高校生達がタバコを吸ったせいではないことを祈る。