こぎん刺しの名古屋帯。
母の箪笥からの発掘もの。
黒や白色のモノトーンは苦手だけれど、工芸品としての価値に惹かれて、とりあえず頂いておいた。
一度、麻の葉模様のキナリの単衣に締めたことがある。
だいぶ黒い···
どうりで出番が少なかったわけだ。
このときは「こぎん刺し風」と書いているけれど、今回よく見れば、本物の刺し子である。
さすが、お母様。
良いものをお持ちで。
半幅帯に仕立て直すことにして、その際に、本来の表側の白さが多いほうを出すことにした。
名古屋帯の反物を半幅帯に仕立てる場合、そのままだと長すぎるので、お太鼓裏部分はカットする。
名古屋を半幅に仕立て直すと言うと、大抵「もったいない!」と驚かれるのは、切り刻んでしまうというイメージがあるのかもしれないが、そんなことはない。
市販されている刺し子の半幅帯は、片面しか刺し子がされていないようである。
今回は両面刺し子になるので、半幅とはいえ、かなりボリューミーでゴージャスな帯になった。
この日は同僚Kさんのお琴の演奏会へ。
芸大出身の彼女とは、数年前の院内演奏会でコラボした。
コロナ禍で大変だったけど、ようやく演奏活動が再開できて良かった。
久しぶりにキモノ仲間と集うこともできた。
N先生は塩沢紬に、この春私が仕立てた久留米絣の半幅を締めてきてくれた。
K先生もこの日はネコちゃん柄の可愛い小紋に半幅だった。
このあと、先日鰻重を食べた店で、3人で懐石料理を堪能。
割烹の女将さんが着物女子の来店を喜んでくれた。
特に、半幅帯コーデを気に入ってくれたのが嬉しかった。
この日合わせた帯留は津軽塗。
こぎん刺しと津軽塗、弘前繋がりじゃん!
いま気がついた!
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